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台風9号が東京を直撃した。朝から夕方まで、ちょうど人が活動する時間帯に暴風雨が通過。大木が倒れて山手線まで止まってしまった。これから台風は北へ向かう。東北、北海道で、どうぞ大きな被害が出ませんように。

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第25回リサイタルスペイン浪漫Ⅱ~エンリケ・グラナドス没後100年に捧ぐ
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今日オリンピックが閉会式を迎えたリオ・デ・ジャネイロも雨だった様子。これからまた大変なんだろうな、と、思うけれど、とにかく無事に終わってよかった。

ブラジルを代表する作曲家、ヴィラ・ロボス『ブラジル風バッハ第5番』

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# by Megumi_Tani | 2016-08-22 22:24 | Recital/Concierto | Trackback | Comments(0)

2016年夏に思うこと   

今年は9月19日にリサイタル『スペイン浪漫Ⅱ』が控えているため、夏休み返上。リオ・オリンピックを横目に見ながら、日々諸々に追われている。今日午前中の女子卓球団体戦は残念だった。激戦の末、二勝二敗で迎えた第5戦。本当にギリギリの最後の場面で不運のエッジボール。愛ちゃんがしばしコートに立ちつくしていた…。今大会、彼女の戦いぶり、そしてお姉さんぶりが何ともいい。明後日の三位決定戦、頑張れ三選手!

卓球にはちょっぴり思い入れがある。中学の時、夢中になっていた。地方予選を勝ち抜き、全北海道大会まで勝ち進んだっけ。得意技は、魔球サーブ!(笑)懐かしいなぁ。
秘かに保存してあった当時のラケット今はほとんど使われないペンホルダーです。
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それにしても、どの選手も試合直後のインタビューに皆、堂々と、立派なコメントをする。インタビューアーのかなり無知&無礼&無神経&不躾な質問にも、めげず、負けず、答えている。周囲への感謝あり、自己分析あり、先への抱負あり…。この応対も任務と教えられ、鍛えられ、割り切っているのだろうか?そういえば、今回のオリンピックでは、これまでより「逆転」が多いような気がする。諦めない、引っくり返す、精神力。年月の流れのなかで、選手のメンタルの在り様も変化しているのかもしれない。

メンタルの在り様の変化、これが、よき方向に発揮されることを願う。今日8月15日。私は戦争をまったく知らない世代だが、そんな私でも、昨今は何か嫌な気配を感じている。

あの「前畑ガンバレ!」で有名なベルリン・オリンピックは、一度は1916年に開催が決まっていたが、第一次世界大戦のために中止になり、1936年に改めて開かれたものだった。

この1916年という年は、グラナドスが亡くなった年だ。第一次世界大戦さえなければ、彼のオペラ『ゴイエスカス』は、パリで初演されるはずだった。戦時下のヨーロッパではオペラどころではなく、その事情を知ったニューヨーク・メトロポリタン歌劇場が初演を引き受けてくれたのだ。初演に立ち会うため、大嫌いな船に乗ってアメリカへ渡ったグラナドス。しかし帰路の船がドイツ潜航艇の無差別攻撃を受け、命を落とした。ロマンティストとしての個性が語られることの多いグラナドスだが、世界史の視点から考えれば、明らかに戦争の犠牲者だ。

仕切り直しとなった1936年ベルリン・オリンピックの陰に、バルセロナで計画され、直前に中止された幻のオリンピックがあったことは、日本ではあまり知られていない。前夜祭に演奏する「第九」のリハーサル中だったカザルスは、オリンピック急きょ中止の報を受け、「次にまたいつ会えるか分からない。最後まで通して別れよう」と、あの有名な合唱付きの四楽章までを全員で演奏したという。信念の人、反骨の人、カザルス。しかし彼の歌曲作品からは、時に、超ロマンティスト・グラナドスをも上回るほどの?メランコリックかつロマンティックな性格が垣間見える。リサイタルで歌う「さようなら…!」の音を初めて出した時は、その切なさ、やるせなさに、驚いた。強靱な精神の持ち主は、一方で、繊細で感じやすい心の持ち主でもあったことを伝えてくれる。

個人のレベルでも一旦何かが起きれば、オリンピック観戦どころではない。ましてや、個人の力ではどうしようもない何かが起きた時には…。こうして、朝から晩までオリンピック、オリンピックと騒ぐことが許される、その平和の尊さを知らなければ、と、思う。

第25回リサイタルスペイン浪漫Ⅱ~エンリケ・グラナドス没後100年に捧ぐ
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これはお宝!カザルスが奏でるグラナドス「スペイン舞曲第5番アンダルーサ」

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# by Megumi_Tani | 2016-08-15 21:25 | Recital/Concierto | Trackback | Comments(0)

ロルカ『4人のラバひき』   

今春4月、スペイン料理研究家渡辺万里さんが主宰されるスペイン料理文化アカデミーで開かれた「川成洋氏特別講演会」に参加した。スペインに関する数々の著書で名高い川成洋先生が、スペイン内戦をテーマに、複雑な歴史、内戦の背景、隠れたエピソード等々を熱く語ってくださった。講演終了後は、美味しいワインと特製タパスの時間。あれこれお話させていただきながら、先生ご自身が蒐集された内戦当時の貴重な資料を見せていただく。書籍あり、画集あり、レコードあり…。
ふと見ると、歌の本らしきものがある。「Canciones de guerra~戦いの歌」

同じく講演会に参加されていたSherry Museum館長中瀬航也さんが写真を提供してくださいました。
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Madrid 1937-1938 の文字がリアルだ。ページをめくってみる。歌集だ。ひとつの旋律にスペイン語、英語、ドイツ語etc、いくつもの言語で歌詞が付けられ、当時の内戦の在り様をうかがわせる。世界中から集まった兵士達が、この歌集を手に歌ったのだろうか…。あれこれ思いを馳せながら、1曲、1曲、眺めていくと…びっくり!「De los cuatro muleros」の替え歌を見つけた。「De los cuatro muleros~4人のラバひき」が「 Los cuatro generales~4人の将軍たち」に姿を変え、語呂のいいスペイン語とドイツ語の歌詞が付いている。なるほど。兵士たちは、こうして誰でも知っている民謡や巷の歌の歌詞だけを変えて、時に声を合わせ、時にひとり口ずさみ、歌っていたのだ。
目の前の資料が伝えている事実を皆さんにお知らせしなければ…。急に歌い手としての使命感?が湧き上がり、即席で、「 Los cuatro generales~4人の将軍たち」を歌わせていただいた。

こちらは、同じく講演会に参加されていた中京大学教授木越勉先生が撮影してくださいました。
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それにしても、今日ここでこの歌に出会うとは…。
今年はグラナドス没後100年記念の年だが、そのグラナドスを深く敬愛していた後輩ファリャも没後70年、そのファリャと年齢差を越えた友情で結ばれていたロルカも没後80年、各々記念の年を迎えている。9月リサイタルでは、平和への祈りを込めて、ファリャの「わが子を腕に抱く母たちの祈り」を、そして久しぶりに、ロルカ採譜の古謡を歌うことにした。全13曲の中から数曲を選ぶにあたり、どういうものか、「De los cuatro muleros~4人のラバひき」が心に留まった。単純素朴の極みのような曲で、もしかすると、これまで本番で歌ったことがないかもしれない。候補になりそうな曲は他にもあるのだが、これを歌おう、と、なぜか思う。その閃き?第六感?に素直に従い、プログラムに入れることを決めた。それがつい半月ほど前のことだ。まさか今日、この替え歌にめぐり合うなんて!川成先生、貴重な歌集をありがとうございました。

ロルカ採譜の古謡集をピアノ伴奏で歌うのは久しぶり。最後に歌ったのは、20年以上前かもしれない。素朴な音の中に、色濃い情念が、ときに重く、ときに軽快に弾ける4曲。グラナドスの洗練された歌曲と一緒にプログラミングするのは、なかなか勇気が要ります(笑)。「De los cuatro muleros~4人のラバひき」コンパクトな歌です。すぐ終わります。皆様、どうぞお聴き逃しなく。

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# by Megumi_Tani | 2016-08-04 23:59 | Recital/Concierto | Trackback | Comments(0)

ピアニスト浦壁信二さんご紹介   

9月19日(祝)開催、第25回リサイタル『スペイン浪漫Ⅱ~エンリケ・グラナドス没後100年に捧ぐ』共演ピアニストは、浦壁信二さん。早いもので、浦壁さんとのコンビも5回目になる。

確固たるテクニック、深く柔らかい音色、繊細なタッチ等々、ピアニストとして一流の腕前はもちろん、共演者としての感性~作曲者の意図、ソリストの意思をキャッチし、共に音楽を創る~が素晴らしい。これだけ弾ける人なのに、どうだ!的な感性がない。いつも自然体。飄々としている。それでいて、ソリストを察し、しっかり支えてくれる。共演した多くの音楽家から信頼を集めていることも、なるほど、だ。『浦壁信二インタビュー』

オペラ研究家、岸純信先生が、2013年開催第22回リサイタル『愛しのバルセロナ』への批評の中で、彼のピアノに触れてくださった。

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第22回谷めぐみソプラノリサイタル≪愛しのバルセロナ≫評                                 『音楽の友』2013年8月号より抜粋
極上の歌声に浸った一日。前半での〈五月〉(トルドラ)の透明感ある響き、歌曲集《夢のたたかい》(モンポウ)での言葉の繊細な扱い、カザルスの〈鳥の歌〉(コール・シャンティーとの共演)での抑えた憂色の美学、ガルシア・モランテ編のカタルーニャ民謡で醸し出された哀感ある抒情性などどれも特筆すべきもの。グラナドス〈内気なマホ〉でのコケティッシュな表現力、〈ゴンドラの舟歌〉(アルベニス)の優美さ、モンサルバージェ〈黒人の子守歌〉での声の精妙な絞り方など傑出。浦壁信二のピアノも粒揃いのタッチが光り、〈パーニョ・ムルシアーノ〉(ニン)の飄々とした感など印象に深い。 (6月1日 Hakuju Hall)
                                      岸 純信
                             (『音楽の友』編集部の了解を得て掲載)

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本番の成否の鍵は、ある意味、共演者が握っている。歌い手は、乗せられれば、百万倍上手に歌います(笑)

ビクトリア・デ・ロス・アンへレスと師マヌエル・ガルシア・モランテのコンビが無言のうちに教えてくれた、伴奏、ではなく、共演の心、共演の舞台。今年も静かにチャレンジしてみたい。

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# by Megumi_Tani | 2016-08-03 12:37 | Recital/Concierto | Trackback | Comments(0)

『パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト』   

2014年に突然逝ってしまったパコ・デ・ルシア。
『魂の絵を描く~パコ・デ・ルシア』   『パコ・デ・ルシア没後一年』

『パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト』は、天才パコの生きた軌跡を、本人はじめ多くの関係者へのインタビューと貴重なフィルムでたどるドキュメンタリー映画だ。監督が実の息子さんとのこと。いつか訪れる日を想定して、インタビューを撮りためていたのだろうか。マジョルカの家でのインタビューでのパコのリラックスした表情が印象深い。次々と登場するレジェンド達、超絶技巧によるパフォーマンス、もちろんそれだけでも楽しめるが、この映画の核はそこにはない。探求、挑戦、渇き、繊細、緻密、苦悩、内気、不安、怯え、狂気、歓喜、そして孤独、どこまでも孤独…。「彼の演奏のように、彼の死も即興だった」締めのナレーションが胸に落ちた。時々、この世から突然、姿を消す巨人がいる。彼もそんな人間のひとりだったのかもしれない。
映画『パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト』公式サイト

目下、猛烈に忙しいのに、突然ぽっかり時間が空いた。ならば、と、大急ぎで劇場へ。なにしろ私のパコ・フアン歴は、スペイン歌曲より長い(笑) 神様は時々、粋なお計らいをしてくださる。

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# by Megumi_Tani | 2016-08-02 00:27 | スペイン歌曲/スペイン音楽 | Trackback | Comments(0)