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母さんが夜なべをして…

リサイタル当日プログラム用の原稿をやっと書き終えた。お客様の大半はスペイン語をご存じないから、私が口を必死にパクパクさせて何を歌っているのかが分からない。そこで「歌詞を日本語に訳したもの」が必要になる。しかし、うす暗いホールの客席、舞台の上では歌い手の私がキャーキャー熱演中…そんな中でじっくり文字など読めるはずがない。そこで歌詞訳は「大意」にとどめ、ちょっぴりのトークでそれを補充する。回数を重ねる中で、このスタイルが定着した。

「日本語で表現すればこんな感じです」と、歌い手本人がご紹介するのが筋だと思うので、最初のリサイタルから歌詞大意を自分で訳してきた。「言葉」というものが好きなので、訳す作業は苦にはならない。しかしこれも凝りだすと、次々と分からない点、疑問な部分がでて来る。辞書を引いたり、本やネットでを調べたり…。どうしてもダメな時には、先生に質問する。Ayúdeme!いざという時に質問できる先生がいるのは本当にありがたい。

今年はまいった。とにかく暑い!!北海道生まれの私には夏用のDNAが不足している。クーラーは苦手かつ喉の大敵なので、できるだけ避けたい。となると、昼間は暑さで脳みそがグチャグチャになり、まともにものを考えられない。夜も更けた丑三つ時、ほんの少し夜風が涼しくなった頃にやっと作業が始まるのだ。ずっと、ずっと、夜なべ仕事が続いた。フゥ~。

そういえば、「母さんが夜なべをして…」で始まる歌があった。その先は…キャア!「手袋編んでくれた」だ。しみじみと心にしみる名歌には申し訳ないが、酷暑の今、毛糸の手袋を想像しただけで汗が噴き出す。しかし、そうか。夜なべ仕事というのは元来冬にするものなのだ。

真夏の夜なべの産物⇒当日配布のプログラム。ポイと捨てずに、じっくり眺めていただきたい。
by megumi_tani | 2010-08-30 21:41 | リサイタル

スペイン歌曲のスペシャリスト♪谷めぐみのブログです


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