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心が伝わる

ポカポカと気持ちよい陽ざしの中、ドス・ガトスのランチに出かけた。高森シェフと、先日のテレビの話から始まってポンポンお喋り。日本語で話してもスペイン語モードになる稀有な?友人。
メインは、今日届いたばかりのお魚、ホウボウ。身がほっこり、プリプリ!

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デザート盛り合わせ。小さなオリーブオイルのマドレーヌ&クワハーダ&クレマ・カタラナ。

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メインの前には、トルティーリャ、エンパナーダ、ムール貝、武蔵野のお野菜たっぷりの前菜盛り合わせ。お写真撮るのを忘れましたm(__)m

このお店のお料理は美味しいのはもちろん、とても丁寧だ。シェフはじめスタッフの心意気と細やかな心遣い、料理を愛する思いが伝わってくる。これが元気をくれるのだ。

以前、複数の声楽家が順番に出てきて、次々とオペラ・アリアを歌う演奏会に出かけた折のこと。有名どころのアリアに華やかなドレス。まさに定番通り?の演奏会。途中で、一緒に聞いていた知人が私に言った。「この人達って、イタリア語の意味が分かっているのかな?」「そりゃ、分かっているんじゃない?」と私。「そうじゃなくて、歌そのものの意味、っていうか、その歌の存在そのものが分かっているのか、っていうこと」「あ、、、それは、どうかなぁ」彼曰く、たとえ外国語で歌っていても、歌い手が、歌詞の内容は言うに及ばず、その言語、その歌を愛し、歌そのものの存在になっていれば、言葉の壁などこえて、必ず歌の心が伝わってくるのだそうだ。「今日はまるでそれが感じられないから、この人たち、辞書を引いて調べた程度の理解なんだよ、きっと」とのこと。なるほど。“聴く人”は聴いてくれるのだ、と嬉しい気持ちと、身が引き締まる思いと…。

絵音痴?だった私に絵の喜びを教えてくれたのはカタルーニャ美術館だ。古い教会の壁画が伝える真摯な心が、言葉や理屈を越えて、私の心を解放してくれた。バルセロナで最も好きな場所、ということで、今年のリサイタルのパンフレット中央に、でも、あの素朴な絵たちにふさわしくシンプルに何気なく、登場してもらった。

心が伝わることに、ジャンルはない。音楽も絵もお料理同じ。伝われば、つながる。つながれば、また伝えられる。

by Megumi_Tani | 2013-03-06 23:45 | エトセトラ

スペイン歌曲のスペシャリスト♪谷めぐみのブログです


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