カタルーニャ民謡『鳥の歌』   

El cant dels ocells~鳥の歌。1971年、国連に招かれたパウ・カザルスが平和への深い祈りをこめてこの曲を奏でた。94歳のカザルスが渾身の力で発した「ピース、ピース」のメッセージを映像でご覧になった方も多いと思う。

これまでに、どれだけ歌ってきただろう?歌っても、歌っても、歌うたびに心がふるえる歌。哀しみ、喜び、願い、祈り、そんな何もかもを大きく包み込む歌、蒼穹のかなたに魂が飛び立つ歌。シンプル極まりない旋律の一体どこに、この大いなる力が秘められているのだろう…。

ピアノとの共演、ギターとの共演、ア・カペラ…。様々なアレンジで歌ってきたが、今回のリサイタルでは、初の合唱との共演が実現する。しかも、編曲はパウ・カザルス、その人だ。
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合唱に駆けつけてくれるのは、コール・シャンティーの皆さん。指揮の野本明裕先生の下、合唱を愛するメンバーが集まり、熱心に活動している。高校時代の合唱が歌人生の始まりの私にとっては、どこか心懐かしい存在。年に一度の定期演奏会が今年で46回目!1994年第27回定演に「スペイン歌曲」のステージを設け、私をソリストに呼んでくれた。以来、長いお付き合いが続いている。日本の合唱曲はもちろん、ゴスペル、ジャズ、昨年はチャイコフスキー(しかも原語!)と色々なジャンルに挑戦しているが、特筆すべきは、黄金世紀スペインの偉大な宗教音楽作曲家トマス・ルイス・デ・ヴィクトリアのミサ曲を、団のライフワークとしてずっと演奏し続けていること。宗教曲に生涯を捧げたヴィクトリアの作品は決して易しくはないし、派手でもない。その労多くして手ごわい作品を、こつこつと練習し、毎回定演で聴かせてくれる。パウ・カザルス編曲ソプラノと合唱のための「鳥の歌」は、無駄な音をそぎ落とし、深く重なる声の響きに祈りをこめた作品だ。ヴィクトリアの心を知るコール・シャンティーにぴったり!共演が楽しみだ。

プログラム前半は、カタルーニャの曲がずらりと並んだ。どういうものか、「祈り」の曲が多い。Hakujuホール聖堂化計画?やはり私は、歌うmonja(尼僧)か??
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by Megumi_Tani | 2013-03-24 22:00 | スペイン歌曲 | Comments(0)

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