カザルス、人気ですね♪
2013年 05月 12日
合唱「とりなし給え、聖母マリアよ」、ソプラノソロ+合唱「鳥の歌」、ソプラノソロ「モンサラートの聖母に捧げる祈り」いずれも、極めて素朴な音、素朴な和音で奏されます。素朴すぎるほど素朴な音楽…。その素朴さの奥底にあるのは、カザルスという人の熱さ、強さ、信じる力…。そして、究極のロマンチストだった、そんな気がします。
小編成の混声合唱との共演は、ちょうどカタルーニャの山の中の小さな教会で、村の皆が集まって祈り、歌っているイメージです。カザルス作品のあとに演奏するカタルーニャ民謡と併せて、えもいわれぬ郷愁が湧きます。有名なホワイトハウスコンサートはもちろん、カザルスのCDは数えきれないほど出ていますね。私より詳しい方がきっと沢山いらっしゃることでしょう。
やはり、最後に書きたいです。どうしても、どうしても残念なのは、カザルスの名を冠したホールがなくなってしまったことです。今回のプログラムに取り組んで、あらためて行き場のないやるせなさを感じています。