バルセロナ2013~モンセラート修道院   

Mont(山)とserrat(ノコギリ)の名前が示す通り、山全体がそそり立つ奇岩におおわれたモンセラート。その中腹に、カタルーニャの聖地、モンセラート修道院がある。11世紀創建の由緒ある修道院は、黒いマリア像、少年聖歌隊、そして音楽史上では、14世紀の写本『モンセラートの朱い本』で名高い。
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今年6月のリサイタル『愛しのバルセロナ』でカザルス作曲「モンセラートの聖母に捧げる祈り」を歌って以来、私の中でモンセラート修道院の存在はどんどん大きくなっていた。「午後1時から始まる聖歌隊の合唱を絶対に聴いてね」と、Mikikoさんが何度も言う。そうだ、El Virolai(マリア様頌歌)を聴いて、La Morena(黒いマリア様)に会うんだ…。

さて、その待ちに待った日。私たちは電車と黄色いケーブルカーを乗り継いで、11時前にモンセラートに到着した。威容を誇る奇岩に囲まれて、瀟洒な修道院がある。
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まだ時間があるので、カフェテリアでひと息いれることにした。Mikikoさんがコカ(名物のパン)を買いに行くと、焼き立ての最後の一個をゲットできた!とのこと。こいつぁ朝から縁起がいいぞ!
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教会堂の入り口にはもう長い列が出来ている。大事な合唱を聴き逃しては大変だ。少し早いけれど、私たちも並ぶことにした。この日は諸聖人の祝日なので、観光客だけではなく、地元の人も沢山お参りに来ている。皆、いつものオシャベリはどこへやら、神妙な面持ちだ。

待って、待って、待って、待って、やっと順番が来た。一歩足を踏み入れると、そこはもう既にぎゅうぎゅう詰め、押すな押すなの大混雑。人、人、人、人、人の彼方にチラッと祭壇がチラッと見える。でも遠い。踏ん張っている足の力を少しでも緩めると、アラ~~外に押し出されそうだ。ヨロヨロしていたら「メグミさん、前へ!」と、Mikikoさんにグイグイ背中を押された。そうだ、ボーっとしている場合じゃない。ここでガンバらねば!私は、おしくらまんじゅうの群れを憤然とかき分け、もみくちゃにされながら、突進した。とにかく前へ、前へ…。

黒いコートを着た貫禄たっぷりのセニョーラの横を無理矢理すり抜けたところで、突然、視界が開けた。おぉ!最前列だ。しかも目の前の祭壇に聖歌隊がいるではないか!!その瞬間、合唱が始まった。急いで時計を見る。ちょうど12時半。なぜ?????30分も早い?????
静かに、厳かに、粛々と合唱はつづく。美しい。マリア様への頌歌が始まると、座っていた人も皆、立ち上がり、全員が歌い始めた。私も歌った。どこか遠く懐かしい調べ、心ひとつに歌う喜び…。

『Virolai~マリア頌歌』


合唱が終わると聖歌隊は退場。私たちは黒いマリア様にお参りする列に並んだ。教会堂の中は、人がどんどん増えてくる。「1時に大事な合唱があるんだ」「そう。それを聞かなきゃ」「楽しみね」などと、あちらこちらから声が聞こえて来る。聖歌隊はついさっき引っ込んだところなのに、また出てくるのだろうか…?

やがて午後1時になった。祭壇には誰もいない。ミサも始まらなければ、合唱もない。シ~~ン。
集まった人たちは皆、訝しげにお堂を見回している。そりゃそうだ。何の掲示もアナウンスもないのだから。。。私達も、カフェテリアでもう少しゆっくりしていれば、同じ目に遭うところだった。

ちなみに、この日は、午後1時30分にもう一度ミサがありましたが、その際、聖歌隊は登場しませんでした。つまり、あの12時30分、一度だけだったのです。不思議。。。よく聴かせていただけたものです。しかも最前列で!!神様ありがとうございます。
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聖歌隊の少年たちへのインタビュー。英語の字幕付きです。

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by Megumi_Tani | 2013-12-14 22:09 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

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