ジャズ・フラメンコ   

第11回音楽講座のテーマは『ジャズ・フラメンコ』。ジャズとフラメンコの関係、スペインのジャズ界、ポップフラメンコ等々について、塾頭・碇順治先生がご講義くださいました。

アフリカ音楽とヨーロッパの12音階が融合して生まれた音楽のひとつ、ジャズ。そのスタイルが限りなく進化、発展するなかで、ジャズ奏者たちは、主メロディーに縛られない、より自由な奏法を模索し始めます。そんな頃、スペインを旅したマイルス・デイヴィスは、フラメンコのミの旋法=モード奏法に出会い、強い閃きを受けます。斬新なスパニッシュモードとジャズとの融合…。これだ!
かくして1959年、モード・ジャズの傑作『Kind of Blue』が発表されました。

画面左上に小さくある曲名(白い文字)をクリックすると、フル画面が出ます↓↓

マイルス・デイヴィス『Flamenco Skeches』~『Kind of Blue』より


マイルス・デイヴィス『Skeches of Spain』~『Kind of Blue』よりビル・エヴァンス編曲。


マイルス・バンドのメンバーだったジョン・コルトレーンは、マイルスのモード奏法に大いなる影響を受け、独立後、『Olé』を発表します。


アメリカ・ジャズ界からのアプローチを受け、スペインでも「ジャズ・フラメンコ」が登場します。
第一人者はペドロ・イトゥラルデ。優秀かつ大変な努力家だった彼は、テナーサックス演奏のみならず作曲、教育にも力を発揮し、マドリード音楽院の教授も務めました。
『ブレリアス』~『Jazz Flamenco』より


お気づきでしょうか?ペドロ・イトゥラルデ『Jazz Flamenco』にギターで参加していたのが、若き日のパコ・デ・ルシアです。当時、彼はまだ「フラメンコ・ギタリスト」でした。来日時のインタビューでも、ジャズ・フラメンコにはさほど興味を示していなかったそうです。
しかし、その数年後に『Entre dos aguas』を発表。世界に衝撃を与えました。
『Entre dos aguas』1976年 


オマケですが、私、谷めぐみのパコ・ファン歴は1980年に始まりました(笑)
『スーパーギタートリオ    『魂の絵を描く』   『Friday night in San Francisco』

パコの影響を強く受けたスペインのミュージシャンのひとり、ホルヘ・パルド。
『Vientos Flamencos』


こちらは、カディス生まれのチャノ・ドミンゲス。ピアノで弾くフラメンコ・ジャズ!
『Flamenco jazz』


スペインのジャズ界を背負って立ったジャズ・ピアニストといえば、忘れてはならないのがテテ・モントリューです。


さて、締めは、アメリカ出身の世界的ミュージシャン、チック・コリアです。彼はマイルス・バンドのピアニストとして名を馳せ、独立後に発表した『Return to forever』を始め、数々の作品を発表、ヒットを飛ばしました。なかでも『My Spanish Heart 』に収められた『La fiesta』は圧巻です。


こちらは、彼の大ヒット代表作『Spain』。カタルーニャ音楽堂でのダンス入りライブ映像。


それにしても、です。スペイン音楽が世界のミュージシャンに与えた影響のなんと大きいことか!
第5回の講座でご紹介した19世紀クラシック音楽界と20世紀のジャズ界。時とジャンルは違えども、その時代の最も旬な音楽の世界で、よく似た「スペイン現象」が起きていたのでした。あぁ、スペインに出会って幸せだった!あらためてそう感じた講座のひとときでした。塾頭先生、ありがとうございます。

第5回教養講座『Las Músicas de España』(スペインの音楽)
これまでの講座の様子は、こちら。
『第1回』 『第2回』 『第3回』 『第4回』 『第5回』 『第6回』 『第7回』  『第8回』 『第9回』
第10回は諸般の都合でレポートが抜けています。申し訳ありません。
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by Megumi_Tani | 2014-07-17 13:09 | 講座/セミナー | Comments(0)

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