『プラテーロとわたし』
2015年 12月 03日
石井先生との出会いは1987年に遡る。ある日偶然、本屋さんで、出版されたばかりの詩画集『プラテーロとわたし』を見つけた。J.R.ヒメネスの名高い詩『プラテーロとわたし』にほのぼのとした絵と日本語訳が添えられている。どこまでも続く山並み、教会の鐘、夜空の月、小さなロバ、優しく心丈夫な人々…。情熱の国!だけではない、素朴で温かいスペインが淡々と描き出されていた。いいなぁ…。購入した。
翌1988年、CD『プラテーロとわたし』の中の「子守歌」を歌う話が舞い込んだ。いろいろと課題があったが、上記『プラテーロとわたし』の絵がCDの表紙絵・挿絵に使われると聞いて心が動き、お受けした。
時は流れて今年、2015年。ある日偶然、Facebookで石井先生のお名前に遭遇した。アッ!記憶の彼方に消え去っていたCD『プラテーロとわたし』のこと、そしてそれよりもっと前の詩画集との出会いが蘇った。さっそくFBで繋がり、「あの子守歌の谷めぐみです」とお伝えすると、先生も驚かれていた。
そしてこの度の個展開催。実に28年の時を経て、初めて石井先生ご本人にお目にかかることが出来た。ギャラリーいっぱいに展示された作品。大いなる自然に抱かれた、ちっぽけな、でも、たくましい人間の姿が描かれている。個展最終日、搬出の作業が始まるギリギリまで、スペインよもやま話に花が咲いた。偶然に偶然が重なって訪れた嬉しい出会いの時間だった。
画集『LA FELICIDAD DE CADA DÍA』~絵、タイトル、メッセージが心に響きます。タイトルのスペイン語訳が素晴らしい! HPはこちら ⇒ 『イシイタカシの情景美術館』