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Woo!   

先日行われたNHK杯フィギュアスケート、男子は見事、髙橋大輔選手が優勝した。彼の今シーズンのテーマ曲はラテン。ショートプログラムの冒頭では「Una historia de amor(ある恋の物語)」が流れ、妖しく華麗な演技に会場から黄色い声が飛んでいた。

髙橋大輔 2010 NHK trophy SP


「暑苦しく、ウザく、演じたい」彼のこの言葉がラテンの魅力をよく表している。いかに覆い隠しても、また、その温度に個人差こそあれ、人の心の奥には熱い情念が潜んでいる。それを、正直に、心の底から切々と歌い上げるのがラテンの世界だ。甘いものはどこまでも甘く、哀しいものはどこまでも哀しく、可愛いものは食べてしまいたいほど可愛く、泣いて笑ってまた泣いて…。今風に言えば、ウザったく暑苦しい感情。しかし、その悪びれない素朴さが共感を呼ぶ。

このジャンルは、どちらかといえば中高年の方々に人気がある。髙橋選手のような若者が魅力いっぱいに表現してくれることは、意外な驚きだった。時代はラテン?!?!
本日のタイトル「Woo!」これだけでピンと来る人は、ラテン通、かな?070.gif
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by Megumi_Tani | 2010-10-26 10:01 | エトセトラ | Comments(0)

強いのか?弱いのか?   

夕方、混みあう電車の中。私も含め、吊り革につかまれない大勢の乗客が、やや不安定な体勢で電車の揺れに身を任せている。この私鉄の特急は猛スピードで走行する。グラグラッ、グラグラッ、、、必然的に車体の揺れも激しい。「痛い!!」突然、足に激痛が走った。揺れたはずみで、私の前に立っている女の子の踵が私の足を踏んだのだ。直径2センチほど、高さ4、5センチのヒールが、ストッキング一枚の私の足の甲を直撃した。涙が出るほど痛い。しかし踏んだ本人はこちらを振り向こうともしない。私と目が合った連れの女子が、露骨に嫌な顔をしながら、大声で言った「ネェ、あんた、誰かの足でも踏んだ~?」踏んだ本人「踏んでませ~ん」連れの女子「だよねぇ~」これで終わりだ。あとは、私のことなどまったく無視。ベチャベチャお喋りに余念がない。痛みは足の甲を通り越して膝から太ももにまで伝わってくる。吐き気さえしてきた。目の前のふてぶてしい女子どもを見ていると猛烈に腹が立つ。しかし私の足の甲を見ても、踏まれた痕跡が残っていない。朝から晴天。ヒール底も乾いていたのだろう。悔しい。しかし下手に詰問しようものなら、「オバサン、アタシたちに何か文句あんの?」と、からまれかねない。涙をのんで、怒りを飲み込んで、乗換駅で電車を降りた。

翌朝、病院へ行った。幸い、ヒビは入っていなかった。「ピンヒールじゃなくて良かったねぇ」と、お医者様。そうだ。この頃よく見かけるツンツンに尖ったヒール。あれが足の甲に突き刺さっていたら…。ゾッとした。

ほぼ一週間後、夜の混みあう地下鉄の中。初老の知人と一緒に乗り込むと、席に座っていた青年がサッと立ち、知人に席を譲ってくれた。あちらは男子二人組。四人であれこれ話が弾み、片方の青年と私は自宅近くの駅まで同道した。仕事柄もあるのだろうが、自然体で話し上手である。「それじゃ、お元気で」と別れた。「こんな若者もいるじゃないか!」つい先日の厚顔女子二人組と較べてしまう。

それにしても、骨というものは強いのか?弱いのか?以前、ソファの角に軽く小指をぶつけただけでヒビが入ったことがある。浴室のへりにコツンと当たっただけでもヒビが入った。一方で、スーパーの階段から真っ逆さまに転落した時は、メガネが飛び、顔面血だらけ、救急車で運ばれたが、骨はどこも折れたりはしなかった。先日の事件も、いわば金槌で足の甲を叩き割られた?ようなものだ。でも、無事だった。人の心は強くて弱く、弱くて強い、と、常々思う。はたして骨というものは、強いのだろうか?弱いのだろうか?
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by Megumi_Tani | 2010-10-21 08:28 | エトセトラ | Comments(0)

第20回リサイタル・エピローグ   

リサイタル終了後には、いただいたアンケートを一通、一通、大切に読む。薄暗い客席で大急ぎで書いてくださっている、その走り書きの文字からもエネルギーをいただく。本番から二週間。今回はお手紙やお葉書も沢山いただいた。

『MCを聞いて、京都時代を懐かしく思い出しました』
この方は、京都からのお知り合いである。留学直前の送別会、「ウチにはあの平べったいお鍋がなくて…」と、彼女が作ってくれたパエリャの美味しかったこと!お互い、若かったなぁ。
『雪の夜のリサイタルを思い出しながら聴いていました』
そう、私はこれまでのリサイタルで、大雪を二度、台風を一度、当てている。嵐のサロンコンサートもあった。http://megumitani.exblog.jp/11039035/ 前夜から大雪のリサイタルのときは、朝起きると一面の銀世界。お客様は会場に来られないのではないか。現に朝から「ごめんなさい。電車が止まって行けません」と電話が入っていた。父が励まして?くれた「俳優の○○さんが初めてコンサートを開いたときは、三人しかお客がいなかったそうだ。まぁそんなこともあるさ」…。いよいよ開演。舞台に出て驚いた。客席が埋まっている。厚手の防寒ジャケットにグルグル巻きのマフラー、手袋、長靴…皆さん、重装備で駆けつけてくださっていた。ありがたい、とか、嬉しい、とか、言葉では言い尽くせない思い。どなたも無事に家に帰り着かれるよう、祈らずにはいられなかった。

白寿ホールには青い空がよく似合う。2008年、2009年、2010年と晴天に恵まれた。いただいたエネルギーを糧に、また歩み出したい。第20回リサイタル、本当にありがとうございました。

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CD『スペイン わが心の歌』『谷めぐみが歌う 魅惑のスペイン』
http://www.e-yakushiyo.net/Tani_Megumi_CD.htm
ギタルラ社で購入できるようになりました。目白へお出かけの方は、どうぞお訪ねください。
http://www.guitarra.co.jp/index.html
もちろん、これまで通り、ホームページからもお申し込みいただけます。
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by Megumi_Tani | 2010-10-16 07:32 | リサイタル | Comments(0)

『魂の歌』   

アンケートの中で、『鳥の歌』とともに、F.モンポウ『魂の歌』についても多くの方が感想を書かれていた。「曲のタイトルどおり、魂に触れました」「教会で聴いているような気がしました」「涙が出て困った」等々…。

歌詞は、16世紀スペインの神秘思想家サン・フアン・デ・ラ・クルスによる。難解な言葉をひとつも使わずに神を讃え上げた詩は易しくて難しい。

その世界をより深く捉えるべく、あれこれ試行錯誤していたときに、たまたま友人に薦められたのが『海のカテドラル(La Catedral del Mar)』だ。
http://megumitani.exblog.jp/12933289/
分厚い文庫本上下二巻の長編だが、懐かしさも手伝い、一気に読み終えた。中世バルセロナ、そして“海の聖母教会”を舞台に繰り広げられる波乱万丈の歴史ドラマ。テーマとして貫かれているのが聖母マリアへの信仰だ。主人公アルナウは数奇な運命に翻弄されながら、いつもマリア様を仰ぎ、語りかける。かたや弟のジュアンは、進学して修道士となりながらも迷い苦しみ、最後には己の身を炎で焼き尽くして果てる。

アルナウの信仰は理屈ではない。勉学でもない。母親を知らずに育った彼は、マリア様を母と慕い、どんな時にも海の聖母像を見上げ、祈る。その素朴な心、見えない光に輝く心に触れたとき、ふと『魂の歌』のベールが一枚はがれた気がした。「たとえ暗闇でも私にはわかる」と繰り返す、その詩が、ほんの少し感じられる気がした。この時期にこの本にめぐり会えたことが不思議にもありがたかった。

ア・カペラとピアノ・ソロという緊張感に満ちた構成、そして詩の奥に秘められた真意。『魂の歌』は難曲だ。アルナウに習い、素直な心で、生涯追い求めていく作品なのかもしれない。
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by Megumi_Tani | 2010-10-12 09:11 | リサイタル | Comments(0)

「鳥の歌」聴き比べ   

リサイタルの感想が寄せられている。当日会場でお配りしたアンケートにも大勢の方が答えてくださった。お客様のナマの声は何よりの励み!ありがとうございます。

プログラムで3種類、加えてアンコールで2種類。ひとつのコンサートの中で、“鳥の歌”を五つの異なったアレンジでお聴きいただいた。各々の世界のイメージは…
♪荘厳な鳥の歌
♪星降る夜の鳥の歌
♪悲しみの鳥の歌
♪心やさしい鳥の歌

そしてコンサートの最後に歌ったア・カペラの“鳥の歌”に、ファンの方が命名してくれた。
♪天上からの鳥の歌

「私は“星降る夜の鳥の歌”が好きでした」「私が好きなのは“心やさしい鳥の歌”です」
皆さん、こちらがお尋ねする前に、ご感想を仰る。
「“鳥の歌”が創りだすいくつもの世界を聴き比べていただきたい」…プログラムに込めた私の願いを受け止めていただけたようで、嬉しい。
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by Megumi_Tani | 2010-10-06 10:50 | リサイタル | Comments(3)

終演御礼   

『第20回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル』おかげ様で盛況のうちに終了いたしました。
ご支援に深謝申し上げます。
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by Megumi_Tani | 2010-10-03 07:26 | リサイタル | Comments(3)