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Programa ご案内「天上の Victoria de los Ángeles に捧ぐ」   

「彼女は内気な子でね、人前で歌うようになるなんて思いもしなかったわ」バルセロナ郊外の町で開かれたコンサートの折、ビクトリア・デ・ロス・アンへレスの親戚の方が話してくれた。内気な子、は、実は芯の強い天才だったのだ。私が出会った頃は既に60代を迎えていたが、極めて元気で、世界中を飛び回っていた。日本公演で聴かせてくれたシューベルト、シューマン、ショパン、フォーレ等々の歌曲、グラナドス、モンポウ、モンサルバージェらのスペイン歌曲、サルスエラ、そして十八番のカルメン…。マスター・クラスの通訳などというかけがえのない経験もさせていただいた。
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天上のビクトリア・デ・ロス・アンへレスに、モンポウの「君の上にはただ花ばかり」を捧げたい。カタルーニャ歌曲のみならず、すべてのスペイン歌曲の中で最高傑作のひとつに挙げられる作品、そして、私にとっては、モンポウご本人の前で歌わせていただいた思い出の曲だ。

この曲には、ビクトリア・デ・ロス・アンへレスがマエストロ・モンポウのピアノ伴奏で歌う貴重な動画が残されている。二人は天国でもこうして静かに穏やかに音楽を奏でているに違いない、そんな気がする。



●没後10周年に関連するブログ
ビクトリア・デ・ロス・アンへレス没後10周年(1)」
「ビクトリア・デ・ロス・アンへレス没後10周年 (2)
ビクトリア・デ・ロス・アンへレス没後10周年(3)
●パコ・デ・ルシアも!ビクトリアのファンでした。
「ビクトリア・デ・ロス・アンへレス×パコ・デ・ルシア
●ヴィクトリア・デ・ロス・アンへレスの生涯~貴重なドキュメンタリーフィルムです。
Brava, Victòria!

ビクトリア・デ・ロス・アンへレスが天に還って10年。この世に姿がなくても、歌い手としての私の魂は、いつも彼女を仰ぎ見ている。どんな楽曲でも、どんな舞台でも、ヴィクトリアはヴィクトリアの歌を歌う。人間ビクトリア・デ・ロス・アンへレスが己の魂の歌を歌う。その姿に、永遠の憧れを見る。

              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           スペイン わが心の歌
              2015年10月17日(土)午後2時開演
                 会場:Hakuju Hall
               ご来聴をお待ちしています

060.gifPrograma ご案内
母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう」 「カタルーニャの歌」 
エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」 「ロドリーゴとファリャ
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by Megumi_Tani | 2015-08-31 11:30 | リサイタル | Comments(0)

Programa ご案内 「ロドリーゴとファリャ」   

プログラム前半、「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」のあとは、スペインのエッセンスをギュッと凝縮した歌が続きます。

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ロドリーゴ「ベツレヘムの小歌」は、クリスマスをテーマにした、小気味のいい歌だ。スペインの典型的なリズム ~8分の6と4分の3が交互に入れ替わる~ が楽しい。
ファリャの「ホタ」は『七つのスペイン民謡』の中の第5曲め。アラゴンのホタを基にしているが、そこは偉大なるマエストロ・ファリャの作品。歌もさることながら、ピアノ・パートが転調とともに鮮やかな展開をみせる。

ロドリーゴとファリャ。この二人の人生は対照的だ。

幼くして視力を失ったロドリーゴだが、すでに若くして音楽の才能を発揮。38歳の時、アランフェス協奏曲で世界的名声を得た。その後、作曲家としてはもちろん、大学教授、評論家等々、様々な分野で大活躍。数々の名誉ある賞を受賞した。ファッション雑誌「マリ・クレール」にモデルとして!ジーンズとスニーカー姿で登場したりもしている。私生活では、美しいヴィクトリア夫人が彼を支えた。一説では、アランフェス協奏曲のあの美しい第2楽章は、流産の悲しみに沈む夫人を慰めるために書かれた、とも言われている。

一方のファリャも幼い頃から音楽の才能を発揮した。最高の師と仰ぐぺドレル、パリで出会ったポール・デュカス、アルベニス、ドビュッシー、フォーレ、ラベル、ストラヴィンスキー、トゥリーナら、数々の音楽家との交流から、自らが目指すスペイン音楽を模索する。マエストロとして名声を得た後も、ただひたすら音楽の高みを目指し、生涯独身、質素な黒づくめの服装、厳しい時間規制を自らに課す生活を貫いた。晩年は経済的にも困窮したらしい。

ロドリーゴには、この世を謳歌する才能があったように思う。アランフェス協奏曲から歌曲の小品に至るまで、彼の作品には、朗らかで雅な明るさがある。ヒット・メーカーとでもいうのだろうか。聴く者の心のツボを巧みに刺激する天賦の才がある。一方のファリャは、天に向かって昇華する音楽を生涯求め続けた。この世には目が向かなかった?向ける気が無かった?向けたいけれど適応できなかった?あたかも修行僧のごとき人生を送ったファリャ。しかしその音楽にほとばしる情熱、完成度は他の追随を許さない。
ロドリーゴ考」「ファリャ再発見」「内戦の影

ロドリーゴ、ファリャの後に歌う「バスクの歌」は、ひりひりと心の糸が震えるような作品。日本ではほとんど紹介されていない。そして恋人自慢の若者の歌「当ててごらんと言ったって」で、プログラム前半が終了する。ハァ…それにしても「歌曲彩々」盛りだくさんのプログラム。組んだのは誰?(笑)

ところで、先日の「毎日メディアカフェ」にお出かけくださった皆様、スペインのリズム体験コーナーで私が歌っていたのが「ベツレヘムの小歌」です。ビデオの10分あたり。
楽しかったですね。




              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           スペイン わが心の歌
              2015年10月17日(土)午後2時開演
                 会場:Hakuju Hall
               ご来聴をお待ちしています

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母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう」 「カタルーニャの歌」 
エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ
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by Megumi_Tani | 2015-08-30 00:22 | リサイタル | Comments(0)

Programa ご案内「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」   

猛暑、炎暑、酷暑。本当に秋なんて来るのかしら…という気配が、数日前、一変した。朝晩は涼しいどころか、ヒンヤリとしている。ありがたや!!この辺で暑さボケの態勢を立て直し(^^;; 10月17日のプログラムご案内を急ピッチで進めてまいります。

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「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」は、セビーリャ生まれの作曲家ホアキン・トゥリーナの作品だ。サエタとは「矢」を意味し、本来は、セマナ・サンタ(聖週間)の折、聖母の行列に向かって歌われる歌を指す。矢の如き霊感に打ち抜かれた魂が、突如、叫びをあげる。歌か、祈りか、命の雄叫びか…。

セマナ・サンタ


サエタ


セビーリャの裕福な家に生まれたトゥリーナは、幼い頃から恵まれた環境で音楽教育を受け、マドリード、パリでその才能に磨きをかけた。パリ時代にはドビュッシー、ラヴェルらとも交流を持ち、ファリャとは一時期、同じアパルタメントに住むほど親しい関係を結んでいる。「君はセビーリャの人間なのだから、セビーリャの音楽に根差した作品を書いてはどうか」敬愛する大先輩アルベニスの言葉に心酔したトゥリーナは、生涯その教えに忠実に、愛する故郷セビーリャの香り溢れる、色彩豊かな作品を生み続けた。

ひと聴きで、あ、トゥリーナだな、と分かる華やかな作品が多いなかで、この「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」は、ぽつんと1曲、異色だ。矢の如き霊感に打ち抜かれた魂が歌う歌が本来のサエタなら、そのサエタに魂を打ち抜かれたトゥリーナが、ソプラノとピアノのための歌曲としてのサエタを完成させている。

情熱の国スペインは、私にとって、祈りの国スペインでもある。「きっと貴女は前世、スペインにいたのよ」と言う人がいる。前世があるかどうかは知らないが、もしもそうであれば、その時のスペインは、傷だらけの私をそのまますっぽりと受け入れ抱きしめてくれた、大いなる母、慈愛の海であったに違いない。

ふと探してみると、昨年のセマナ・サンタの時にもご紹介していました。やはり私、この曲がかなり好きなようです。「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ

              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           スペイン わが心の歌
              2015年10月17日(土)午後2時開演
                 会場:Hakuju Hall
               ご来聴をお待ちしています

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母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう」 「カタルーニャの歌
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by Megumi_Tani | 2015-08-27 12:56 | リサイタル | Comments(0)

Programa ご案内「カタルーニャの歌」   

「スペインは民謡の宝庫である」とは、よく言われるところだが、スペインの民謡は、私たち日本人が漠然と考える以上の意味をもつ。スペインという国が大いなる自治州の集まりであること、さらに言えば、この自治州各々が各々ひとつの国だった、という歴史にその理由がある。各々の地方とは各々の国であり、各々の民謡とは各々の言語で歌われる各々の国の歌である。だからスペインの人達は、己の国の歌~民謡を大切にする。

歌曲の分野でもその精神が生きている。もちろん個人による差はあるが、多くの作曲家が「スペイン語」以外に、自らが生まれた土地の言語の詩による歌曲を残している。

ひと言で「スペイン」と言っても、自分に縁があった場所がどこであるかによって、そのスペイン像は大きく違ってくるだろう。

というわけで、私は、スペイン語の歌曲に加えて、ご縁をいただいたバルセロナ、つまりカタルーニャの民謡やカタルーニャ語の歌詞による歌曲を歌うようになった。いわゆる「スペインの熱さ」を秘めつつも、柔らかな抒情に満ち、豊かな色彩を放つ歌の数々は、地中海への郷愁を駆り立てる。そして「鳥の歌」を歌う時、あぁこの歌に出会えて幸せだった、と、思う。

今回のプログラムでお聴きいただくカタルーニャの歌は三曲。カタルーニャ音楽界の重鎮だったE.トルドラの「さだかならぬ歌」は、そのタイトル通り、パステル画を思わせるピアノ・パートを縫うように、ゆらゆらと歌の旋律が流れていく。「恋人が言いました」は、師マヌエル・ガルシア・モランテの作品。独自のどこか不条理に満ちた愛が囁かれる。「予言の鳥」は、永遠のロマンティスト・E.グラナドスの面影を髣髴とさせる作品。翳りのある美しいピアノが彼のショパンへの憧れを想起させる。


              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           《スペイン わが心の歌

          2015年10月17日(土)午後2時開演@Hakuju Hall
           プログラム詳細、チケットご購入はこちら ↓↓ 
          
 《谷めぐみの部屋~Sala de Megumi Tani》

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母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう

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by Megumi_Tani | 2015-08-21 19:58 | リサイタル | Comments(0)

サイト掲載 / ESJAPÓN   

日本とスペイン。両国の人々の広く開かれた友好を願い、新鮮かつ多彩な情報を発信している『ESJAPÓN』。マドリード発のこのサイトに、30周年記念リサイタルの記事が掲載されました。
スペイン わが心の歌

『ESJAPÓN』は、同じ情報を日本語とスペイン語で同時に発信しています。そこで、30周年記念リサイタルの記事をスペイン語版で見ると…
Canciones españolas, tesoros de mi corazón

画面右上方にある「ESPAÑOL」「日本語」の文字をクリックすると、両言語を自由に行き来できます。素晴らしい!

日本とスペイン。両国のニュース、文化・イベント案内、人物紹介、インタビュー、読者掲示板 etc。様々な情報満載です。ぜひご訪問ください。
ESJAPÓN

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『ESJAPÓN』に、ピンク色の傘をさした吉本ばななさんのインタビューが掲載されています。以前、このブログでもご紹介しましたが、吉本ばなな著『人生の旅をゆく』をスペイン語に訳したのは、マドリード在住の翻訳家、佐藤るみさんです。彼女との出会いは、あの東日本大震災がきっかけのまったく偶然の出来事でした。

今回また偶然、彼女の本と一緒に『ESJAPÓN』に掲載されることになり、驚いています。しかも、諸々錯綜している私を、るみさんがしっかり助けてくれました。感謝!
るみさんの最新翻訳作品は、こちら ⇒ 『何もかも憂鬱な夜に

思わぬ機会を授けてくれた『ESJAPÓN』さんと、親愛なるるみさん。メールで繋がれば、遠いマドリードもすぐそこに感じられるけれど、リサイタルにお招きします!というわけにはいかない…。「ドラえもんの〈どこでもドア〉があればいいのにね」と、るみさん。同感です。

              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           《スペイン わが心の歌

          2015年10月17日(土)午後2時開演@Hakuju Hall
           プログラム詳細、チケットご購入はこちら ↓↓ 
          
 《谷めぐみの部屋~Sala de Megumi Tani》

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母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう

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by Megumi_Tani | 2015-08-18 21:04 | リサイタル | Comments(0)

Programa ご案内「心よ、ともに悲しもう」   

きわめて大ざっぱな括り方をすれば、17~18世紀、いわゆるバロック時代は「スペイン歌曲冬の時代」だ。もちろん黄金世紀の輝きを引き継ぐ宗教音楽、世俗歌曲等々、「歌」の歴史は脈々と続いていたが、これ、という歌曲作品が見当たらない。

そんな時代に、サルスエラ(zarzuela)が現れた。スペイン王フェリーぺ4世がマドリード郊外の離宮に歌い手や役者を呼び集め、彼らの劇や踊りを楽しんだ。周囲にサルサ(キイチゴ)がたくさん生えていたことから、この離宮はサルスエラと呼ばれ、やがてそこで演じられる歌芝居も「サルスエラ」と呼ばれるようになったという。初期のサルスエラは、神々の物語、英雄伝説などをテーマにした荘厳な内容だったが、18世紀後半になると、楽しいサルスエラ(zarzuela alegre)が登場する。しかし、当時のスペイン音楽界には、あのファリネッリに代表されるイタリア旋風が吹き荒れていた。猫も杓子もイタリア…の風潮の中で、サルスエラは居場所を失ってしまう。そのちょっぴり寂しいスペインの歌の世界に、負けじと咲いた小粋な華、それがトナディーリャ(Tonadilla)だ。ごく短い音楽芝居の中に「スペインの」歌や踊りがふんだんに盛り込まれ、マホとマハ(伊達男と粋な女)に象徴される庶民の喜怒哀楽を生き生きと描き出した。

第1ステージでは、そのトナディーリャの作品の中から、命を落とした当時の花形スター、カランバ嬢にパブロ・エステーベが捧げた哀悼の曲「心よ、ともに悲しもう」、そして、ブラス・デ・ラセルナ「金のくちばしの小鳥」をお聴きいただく。エステーベもラセルナもトナディーリャの代表的作曲家だが、こうして歌だけを取り出してみると、たしかに当時のイタリア趣味の匂いがする。素敵な曲なだけに、ちょっぴり悔しい(笑)

ジェラ―ル・スゼーが歌う「心よ、ともに悲しもう」


             谷めぐみ30周年記念リサイタル
          《スペイン わが心の歌

         2015年10月17日(土)午後2時開演@Hakuju Hall
          プログラム詳細、チケットご購入はこちら ↓↓ 
         
 《谷めぐみの部屋~Sala de Megumi Tani》

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母なるマリアに
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by Megumi_Tani | 2015-08-15 21:55 | リサイタル | Comments(0)

1985年、夏   

今年の夏は本当に暑い。今月初め、東京の最高気温が37.7℃だった日は参った。普段はありえないほど汗をかき、喉が渇くので、出先で水やお茶を飲み続け、夜にはお腹が水疲れ?して、何も食べる気がしない。わたしゃ道産子よ~(^^;;

話は飛躍するが、こうなると、どうにも2020年の東京オリンピックが気にかかる。気温35℃で、アスファルトの路面温度は55~60℃にもなるという。そんな場所を42.195キロも走ったり、競歩のようにひたすら道に貼りつくように歩いたりして、大丈夫なのだろうか?沿道で応援する人達はどうなる?舗装技術を工夫し、各所でミストを施しても、天然のお日様には敵わないだろう。自然のパワーを忘れていないか??炎天下、もしも何かあったらどうするのだろう…。

炎天下、といえば、今度は話が30年前に遡る。1985年7月7日、東京はカンカン照りの晴天だった。何故そんなことを覚えているか、というと、私がスペインから帰って来たのがこの日、つまり30年前の7月7日だったからだ。それだけなら別にどうということもないのだが、成田に着いてみると、バルセロナで出発時に預けたスーツケースが無くなっていた。まだベルリンの壁が崩壊する前の話だ。「モスクワ空港に荷物が残っていれば届くかもしれませんが、保証はできません。もしも東欧圏に行ってしまっていたら諦めてください」と、カウンターで冷たく言われ、呆然とした。

演奏家にとって楽譜は宝物だ。スペインで手に入れた楽譜すべてを抱えて帰りたかったけれど、まさか全部手荷物というわけにはいかず、絶対に無くなってほしくない楽譜だけをスーツケースに詰め、他は祈るような気持ちで船便で送った。その「絶対に無くなってほしくない楽譜」を入れたスーツケースが無くなっている。しかも出て来るかどうかも分からない。マエストロ・モンポウにサインしてもらった『夢のたたかい』、グラナドスの末娘、ナタリアさんにサインしてもらった『昔風の粋な歌曲集』、ガルシア・モランテ先生が感謝のメッセージを書き込んでくれた『カタルーニャ民謡集』etc。あの掛け替えのない楽譜が出て来なかったら…。

Tシャツにジーンズ。機内持ち込みのショルダーバッグひとつで炎天下の東京に放り出された私は、右も左もよく分からずヨロヨロ、ウロウロ。ショックで頭がボーっとしていた。真っ青な夏空、太陽がジリジリと照りつけ、とにかく暑かった。(それでも今より気温は低かったに違いない)

ビジネスホテルで待機すること一週間。空港から連絡が入った。スーツケースが出て来たという。即、成田まで受け取りに行った。案の定、中は開けられていたが、中身は無事だった。(まぁ音楽家以外の人にとって楽譜は何の価値もない)。私を含めて20人分の荷物がモスクワ空港の隅っこに放られていたそうだ。

やっと帰って来たスーツケースを大事に抱えて北海道の実家に帰った。お盆明けには東京へ、と、準備をしているさなかの8月12日夕方、日航ジャンボ機墜落事故が起きた。速報で流れたカタカナの乗客名簿の中に大阪の知人と同じ名前を見つけ、背筋に冷たいものが走った。

以来、7月7日と8月12日は、夏の忘れられない日付になった。今年の7月7日は鈍い曇り空。催涙雨~織姫と彦星が流す涙の雨~が降りしきっていた。そして今日、8月12日。御巣鷹山のニュースに、あらためて30年の年月を思う。

谷めぐみ30周年記念リサイタル《スペイン わが心の歌》
2015年10月17日(土)午後2時開演@Hakuju Hall
プログラム詳細、チケットご購入はこちら ⇒ 《谷めぐみの部屋》

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1985年の聖家族教会
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by Megumi_Tani | 2015-08-12 21:46 | 思い&想い | Comments(0)

「毎日メディアカフェ」動画公開   

去る7月24日に開催された毎日メディアカフェ『谷めぐみが語る 魅惑のスペイン歌曲』の動画が公開されました。お話、歌、CD、会場の皆さんとのリズム体験コーナーetc。オープニングから質疑応答まで、1時間30分にわたる講座すべてをご覧いただけます。

HPからアクセスして、お楽しみください。⇒ 谷めぐみの部屋~毎日メディアカフェ
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谷めぐみ30周年記念リサイタル《スペイン わが心の歌》
2015年10月17日(土)午後2時開演@Hakuju Hall
プログラム詳細、チケットご購入はこちら ⇒ 《谷めぐみの部屋》

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by Megumi_Tani | 2015-08-01 20:52 | 講座/セミナー | Comments(0)