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フェリーぺ・ペドレル   

今年はE.グラナドス没後100年記念の年だ。9月のリサイタルでは、彼の代表的歌曲のほか、ゆかりの作曲家の作品を集めて演奏する。

アルベニス、ファリャ、トゥリーナ、ニン…。この時代には、スペイン音楽、といえば必ず登場する有名な作曲家がズラリと名を連ねる。近代スペイン音楽の最も華やかな時代だ。なかでも重要な御三家、アルベニス、グラナドス、ファリャは、そろってフェリーぺ・ペドレルの教え子だ。

ペドレルは1841年の生まれ。スペイン音楽の偉大さを世に伝えるために、多数の研究、評論を残し、編曲、作曲も試みた。なかでも、黄金世紀の宗教音楽家ヴィクトリアの研究は特筆に値すると言われる。よき学者、よき研究者、さらに、上記御三家をはじめ、多くの作曲家を育てたことを考えれば、よき教育者だったことも間違いない。

しかし、本人の希望と周りの評価が一致しないのが世の常。学者、研究者、教育者として業績を残したペドレルだが、本人は生涯、「作曲家」を自負していたらしい。自分の作品がなかなか評価されないことを嘆いていたという。

今年のプログラムで、御三家の作品を歌うに当たり、彼ら三人の恩師であるペドレルの作品もプログラムに入れたい、と考え、選曲を試みた。ところが、素朴過ぎる、というか、あまりに生真面目というか、弟子たちの名曲を前にしていささか影が薄い。作品は人柄の鏡だ。あの禅僧のような生涯を送ったファリャが、ペドレルを深く尊敬していたというのも頷ける。このような人物だからこそ、弟子達は師の色に染められることなく、自由に大輪の花を咲かせることが出来たのだろう。

というわけで、師としてのペドレルの偉大さをあらためて実感したものの、作品はプログラムから外れました。。。ペドレル先生、ごめんなさい。

ペドレル作曲歌劇「ピレネーの人々」より



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by Megumi_Tani | 2016-02-24 00:10 | スペイン歌曲 | Comments(0)

バレンタイン・ライブ   

若い友人のライブに行ってきた。ベースとギターとキーボード、それにヴァイオリンも入って、ちょっと懐かしいポピュラーや映画音楽を熱演。

友人、といっても、ほぼ息子か娘か、という年齢の彼ら。ところが、どういうわけか、最近は同世代同士でもなかなか感じられない心根がある。イケメンと美女という外見からはちょっと想像しにくい「昭和」が、しっかり息づいているのだ。不思議。

「エッ?クラシック?」「エッ?ソプラノ?」「エッ?スペイン?」と、最初は目を白黒させていたが、勇気を出して(笑)リサイタルにやって来て、即、スペインの歌のファンになってくれた。スペイン歌曲には、ジャンルの別を越え、理屈を超え、薀蓄を越え、ただ熱く素朴に共感し合える何かがある。「人間味」とでもいうのだろうか。

ささやかでも懸命に生きる人間の心を、飾らず、正直に歌いたい、と、いつも思う。私が彼らに感じる「昭和」は、この「人間味」と、どこかでリンクしているのかもしれない。

というわけで今日は、ライブでご一緒した青年と話題になった昭和の名曲をどうぞ。

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by Megumi_Tani | 2016-02-15 01:19 | エトセトラ | Comments(0)

アランフェス変幻自在   

FB友達、F氏の『Sketches of Spain』についての投稿を読んで以来、あのアランフェスの冒頭の部分が耳の中でずっと鳴り続けている。凄いパワーだ。

このアルバムについては、以前、音楽講座の折にもご紹介した。『ジャズ・フラメンコ』 
赤×黄×黒のジャケットだけでドキドキする。


ホアキン・ロドリーゴ作曲『アランフェス協奏曲』1940年、サインス・デ・ラ・マーサのギターにより、バルセロナで初演された。特にこの2楽章は世界的大ヒットメロディー。


こちらは、アランフェスの美しい映像とともに。
ギターは、この曲でデビューしたナルシソ・イエペス。


マイルスのみならず、多くの、しかも様々なジャンルの音楽家がこの2楽章にインスピレーションを与えられ、作曲、編曲、演奏している。冬の夜長にはこんな感じで。




歌バージョンも多々あり。スペイン語、フランス語、英語等々の歌詞が後で付けられた。日本語もあったような…?!? でも私は、この曲に関しては、どうしても歌詞付きに馴染めない。天下のドミンゴが歌っても、う~ん…やはり首をかしげてしまう。


旋律そのものがこれだけ語っている曲だ。歌詞など付けず「音」だけで想いを伝えたい。ヴォカリーズ版がCD『Plegara~祈り』に収録されています。お持ちの方、どうぞお聴きになってみてください。

それにしても、一度聴いたら忘れられないこのメロディー…。マエストロ、ありがとうございます♪

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by Megumi_Tani | 2016-02-13 00:56 | スペイン音楽 | Comments(0)

まだ冬です…   

飛騨の友人が寒の餅を送ってくれた。何年も前にいただいた時に、私が「美味しい!」を連発して以来、毎年忘れずに送ってくれる。義母様が山で採っていらしたヨモギがたっぷり入った蓬餅は本当に美味しい。ご馳走様です。『寒の餅

寒餅は冬の季語。暦では立春を過ぎても、北国はまだ冬だ。11月初めに初雪が降り、一度融けて、やがて根雪になる。1月末から2月半ばは寒さの底。3月半ばに締めの大吹雪がやって来て、やっと冬の出口が見えてくる…。そんな幼い頃の体感?が今も残っている。12月に入った頃、天気予報で「本格的な冬に備えて…」などと聞くと、「もう冬なのに」と、つい思ってしまう。

バルセロナに住んでいた冬、大雪が降った。40年ぶり、とかで、街中大パニック。雪の轍にハンドルを取られて、そこら中で車同士がボンボンぶつかっていた。公衆電話がツーツー言ってつながらない。「皆が一斉に暖房をつけたから電気が足りなくなったんだ。それで電話がつながらない」と、ポルテロのおじさんが真顔で言ったけど、そんなことあるのかしら???

厳しい寒さと途方もない雪との戦い。そんな冬の苦労を逆手にとって、小樽では18年前から『小樽雪あかりの路』が開催されています。大がかりな『札幌雪まつり』とは対照的に、手作り感いっぱいの心温まるイベントです。 『小樽雪あかりの路18

ある年の『小樽雪あかりの路』のひとコマ。
撮影は、柏野祐二さん。こんな素敵な写真集を出されています。『とっておきの空と海
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『小樽雪あかりの路』スペインのサイトでも紹介されていました。中に写真あり。クリックして、ぜひどうぞ。 『EL FESTIVAL YUKI AKARI NO MICHI DE OTARU, HOKKAIDO

こちらは、老舗の『札幌雪まつり』。スペインの新聞El País紙に紹介されています。
Festival de la Nieve de Sapporo

北海道で冬のイベントといえば、やはり決めはこれでしょう。
今日2月11日も北海道は吹雪。新千歳空港では沢山の欠航が出ているようです。。。
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by Megumi_Tani | 2016-02-11 00:43 | 故郷 | Comments(0)

立春   

昨日は節分だった。デパ地下もコンビニもスーパーも「恵方巻き」一色。どの店の売り場にも老若男女問わず、お客様が群がっていた。「節分だから恵方巻きを食べなきゃ!」日本人は本当に素直だなぁ。。。

節分に太巻きを食べる、という習慣は、京都に住んで初めて知った。家主のおじいちゃん、おばあちゃんがそれはそれは粋なご夫婦で、異次元文化圏?からやって来た道産子の私に、あれやこれや京都の習慣を教えてくれた。高級料理店の特等席で大文字の送り火を見せてくれたり、松茸いっぱいのすき焼きをご馳走してくれたり、と、今思えば、不思議に贅沢な思い出がある。

スペインを経て東京に住み始めた頃、東京には「恵方巻き」なるものは存在しなかった。この習慣は関西のものとばかり思っていた。ところが近年、あれよあれよという間に全国区の風物詩に急成長!どうやら陰には、コンビニの威力が潜んでいたらしい。 『いい日本再発見

暖冬と言われて始まった今冬も、ここしばらくは厳しい寒さが続いている。でも今日は立春、光の春到来だ。飛び始めた、ありがたくな~い花粉に負けず、、、、、Anda! 歩こう。

節分の夜~東京ミッドタウン
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by Megumi_Tani | 2016-02-04 00:55 | エトセトラ | Comments(0)