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『毎日メディアカフェ』明日です   

「毎日メディアカフェ」いよいよ明日開催です。
午後6時30分スタート。
会場は、毎日新聞東京本社1F MOTTAINAISTATION(地下鉄東西線・竹橋駅)
漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫

嬉しい満員御礼!ちょうど桜満開ですね。
ご来場の皆様、たっぷりのメニューをご用意してお待ちしています。
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by Megumi_Tani | 2016-03-31 00:40 | 講座/セミナー | Comments(0)

グラナドス没後100年~天姿天才のピアニスト   

「スペインの三大作曲家」といえば、アルベニス、グラナドス、ファリャの名が挙げられる。彼らは、同時代を生きる、よき先輩後輩、かけがえのない音楽仲間でもあった。

三人は揃って、作曲家であると同時に、天才ピアニストだった。というよりも、まずピアニストとして名声を馳せ、その過程で作曲が始まった、という方が正確だろう。神童?はたまたやんちゃ坊主?のアルベニスが、ピアノの腕前一本で世界を渡り歩いたエピソードは有名だ。若き日のファリャも音楽の勉強を続けるためにピアノコンクールに出場、優勝している。そしてグラナドス。彼も幼少期からピアノを習い、10歳当時、すでに多くのレパートリーをもっていた。16歳の時、シューマンの「ソナタト短調」を弾いてコンクール優勝。この頃から作曲を志すようになった。生涯を通じてビルトゥオーソとして活躍するのみならず、自らグラナドス音楽院を設立。ピアノ教育に情熱を注いだ。かのアリシア・デ・ラローチャは、この音楽院の出だ。

そんなグラナドスも、十代の半ばには、家計を助けるためにカフェで「ピアノ弾き」のアルバイトをしなければならなかった。飲み食いをしている客相手に“適当な”演奏をしたり、飛び入り演奏の“適当な”伴奏をしたり…。苦々しい思いをじっと堪えて、夜ごとカフェに“出勤”する若きグラナドスの姿を思うと、あぁいつの時代にもこんな苦労が…と、別の意味で感慨が湧く。

残された写真等々を見ると、三人各々個性が感じられて興味深い。アルベニスは、いかにも情の深そうな恰幅のいいおじ様だ。音楽の求道者たるファリャはいつも黒づくめの服装で直立不動、まさに謹厳実直な印象である。さて、グラナドスは……断然“姿がいい”!写真、録音等の技術の発達と三人の活躍した時期の微妙なずれにもよるが、彼には、他の二人に較べて、多くの、しかも様々なポーズ、アングルの写真が残されている。自ら絵筆をとる一方で絵のモデルも務めたというから、己のイケメン度を自覚していたのかも!しれない。しかも彼は自らの演奏を、思いのほか多くの“録音”で残してくれた。おかげで後世の我々は、100年の時をふと忘れるほど身近に、“グラナドス”を味わうことが出来る。

19歳で作曲「詩的ワルツ集」


人気No.1「スペイン舞曲集」より第5番~アンダルーサ」


「スペイン舞曲集」より第2番~オリエンタル


「スペイン舞曲集」より第10番~悲しき舞曲


「エル・ペレレ~わら人形」


満員御礼
4月1日開催「毎日メディアカフェ」は、ご好評につき、予約ご応募の受付を締め切りました。
漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫
お申し込みくださった皆様、当日お目にかかるのを楽しみにしています060.gif
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by Megumi_Tani | 2016-03-29 16:01 | スペイン歌曲 | Comments(0)

グラナドス没後100年~「ゴイエスカス」   

今日2016年3月24日は、エンリケ・グラナドス100回目の命日に当たる。
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1916年3月24日、彼と愛妻アンパロを乗せた船は、英仏海峡でドイツの潜航艇による無差別攻撃を受けて沈没。二人は海の藻屑と消えた。ニューヨークで自作のオペラ『ゴイエスカス』初演に立ち会い、その大成功を見届けてバルセロナに帰る、その途中の出来事だった。

30歳の頃、ゴヤの絵に出会ったグラナドスは、その暗い宿命の香り、マホとマハの恋のさやあて、運命の無情etcに深く魅せられていく。ピアニスト、作曲家、教育者として活躍しながら、構想を練り、自らスケッチを描き、温めること十余年。1911年、44歳の時、ついにピアノ版『組曲ゴイエスカス』第1部を完成、初演にこぎつけた。会場はバルセロナのカタルーニャ音楽堂。自らピアノを弾いている。さらに1914年、47歳の時に、第2部を含む『ゴイエスカス』完全版をパリで初演。熱狂的支持を受けた。

タイトル「ゴイエスカス:ゴヤ風の」が示す通り、この作品は、ゴヤの絵に描かれるマハとマホの悲劇的な愛の物語をピアノが語っている。そのストーリーをオペラにしないか、との話が持ち上がった。しかもパリの劇場が初演を引き受けるという。グラナドスは、この作品こそ生涯の傑作と信じ、作曲に没頭した。翌年、オペラ版『ゴイエスカス』完成。ところが、時は第一次世界大戦下。戦争の混乱によってパリ初演の話は立ち消えになった。

傷心のグラナドスのもとに、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場が初演を引き受ける、との知らせが届く。彼は船が大の苦手だった。しかし、掛け替えのない初演の機会を逃すわけにはいかない。一大決心をして、妻とともに船に乗り、アメリカへ渡った。

オペラ『ゴイエスカス』ニューヨーク初演は大成功を収める。悲願成就。グラナドスは安堵したに違いない。これで帰国するはずだったが、急きょ、ホワイトハウスに招かれ、帰国を延期。ウィルソン大統領の御前での演奏を終え、あらためて予約した船でアメリカを後にした。まさか途中の海に悲劇が待ち伏せているとも知らず…。

戦争の犠牲、だ。第一次世界大戦による混乱に陥っていなければ、『ゴイエスカス』は当初の予定通りパリで初演されていただろう。そうすれば船でアメリカに渡る必要もない。ちょうどこの頃から、無差別攻撃なるものが始まった、と、何かで読んだ。

歴史に「もしも」は無いが、あえて考えてみれば、もしもホワイトハウスに招かれず、予定の船で帰途についていれば、その船は爆撃されずに済んだかもしれない。

しかし、こんな「もしも」も考えられる。もしもこれが往路の船だったら…。
つまりニューヨークに向かう船が爆撃されていたら、グラナドスは初演に立ち会えなかったことになる。自身の最高傑作と信じ、渾身の力で完成させたオペラ『ゴイエスカス』。その初演に向かう旅、まさに悲願成就を目前に不慮の死を遂げることは、芸術家グラナドスにとって耐え難い無念であっただろう。

ゴヤに魅せられた浪漫の作曲家グラナドスの魂は、48年の生涯で真に独自の芸術の華を咲かせ、ドラマティックに、そして、ロマンティックに、天に還っていったのかもしれない。

グラナドス本人の演奏によるピアノ版「ゴイエスカス」


演奏会形式によるオペラ版「ゴイエスカス」@パラウ(カタルーニャ音楽堂)



満員御礼
4月1日開催「毎日メディアカフェ」は、ご好評につき、予約ご応募を締め切りました。
漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫
お申し込みくださった皆様、当日お目にかかるのを楽しみにしています060.gif
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by Megumi_Tani | 2016-03-24 02:15 | スペイン歌曲 | Comments(0)

満員御礼『毎日メディアカフェ』   

毎日メディアカフェ『漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫』は、ご好評につき、予約ご応募の受け付けを終了しました。お申し込みくださった皆様、ありがとうございました。

4月1日(金)午後6時30分スタート。
会場は、毎日新聞東京本社(地下鉄東西線・竹橋駅)1F、MOTTAINAI STATION内のサロンです。くつろいだ雰囲気のなか、楽しいひとときをご一緒するのを楽しみにしています060.gif

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by Megumi_Tani | 2016-03-23 03:05 | 講座/セミナー | Comments(0)

3月11日金曜日   

3月11日。5年前の今日も金曜日だった。乗っていた電車が突然大きな衝撃を受け、ゴンドラのように揺れた。寒風吹きすさむタクシー乗り場での長い列、諦めて乗ったバスは行き先も定かではない。やがて大渋滞に巻き込まれ、バスは見知らぬ街の見知らぬ道で立ち往生した。為すすべもなく窓の外を見ると、両側の歩道を、おびただしい数の人が、あたかも隊列を組んだかのように、整然と、黙々と歩いている。街灯のオレンジ色の光に照らし出されたあの異様な光景は忘れられない。人に尋ねてバスを乗り継ぎ、乗り継ぎ、最後は隣町から歩き、夜9時30分頃、やっと住む町にたどり着いた。自宅近くのコンビニに寄ると、食べ物が無い…奇異。自宅でテレビをつけて、はじめて大震災と知った。

その後に起きた様々なこと。繰り返す余震の恐怖、悪夢の計画停電、消えた食料、乾電池、トイレット・ペーパー…。町の水から放射能が検出され自販機の前にできた長蛇の列、僅かに入荷したお米や懐中電灯に群がる人々…。「皆さん、物資は明日も届く予定です。今必要なのは、懐中電灯でも乾電池でもなく、お一人お一人の落ち着いた行動です!」ホームセンターのおじさんが声を枯らして叫んでいた。恐怖、悲しみ、怒り、不安、不信、デマ、無関心…。目に見えるもの、見えないもの、両方の大いなる何かがガラガラと音を立てて崩れていく感覚を覚えた。初めての経験だった。そして、更にその後に起きたこと、起きていることに、どうしようもないやり切れなさを感じ続けている。東京在住の私でさえこうだ。ましてや…。

風化など、ありえない。5年目の今日、ささやかな祈りを、あらためて、心から、捧げたい。


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by Megumi_Tani | 2016-03-11 01:42 | 思い&想い | Comments(0)

「毎日メディアカフェ」再登壇   

来たる4月1日(金)毎日メディアカフェに再登壇します。昨年7月大好評をいただいた第1回目に続き、今回は『漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫』と題して、スペイン歌曲の魅力をたっぷり語らせていただきます。

スペインを代表する作曲家のひとり、エンリケ・グラナドスと、明治の文豪、夏目漱石。奇しくも二人は、ともに1867年(慶応3年)に生まれ、1916年(大正5年)に世を去りました。今年は没後100周年にあたります。明治の文豪として健筆をふるった漱石に対し、超のつくロマンティストだったといわれるグラナドスは、粋で優美な独自のロマンティシズム溢れる作品で人々を魅了しました。ロマン~“浪漫”の文字は、夏目漱石が考案したといわれています。

この時代、スペインでは、グラナドスのほかにもアルベニス、ファリャ、カザルスら重要な音楽家が続々と登場しました。故国の音楽を愛し、よき友、よきライバルとして切磋琢磨した仲間たち。第一次世界大戦下、悲劇の最期をとげたグラナドスの生涯とともに、彼らの深い絆、心温まるエピソードを、浪漫あふれる歌曲にのせてご紹介します。

毎日メディアカフェ『漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫』
日時:4月1日(金)午後6時30分~8時
会場:MOTTAINAI STATION内「毎日メディアカフェ」

ちょうど桜爛漫の頃でしょうか…。皆様にお目にかかるのを楽しみにしています♪
第1回目の様子はこちら 『谷めぐみが語る魅惑のスペイン歌曲
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【満席御礼】
上記イベントは、予約ご応募を締め切りました。

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by Megumi_Tani | 2016-03-03 23:42 | 講座/セミナー | Comments(0)