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フアナは loca だったのか?   

日西翻訳通訳研究塾にて開催の教養講座『スペイン史ma専科』第5回を受講した。古代アルタミラの洞窟から、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の人々の共存共栄の時代、レコンキスタと称される時代、イサベルとフェルナンド、カトリック両王の時代、コロンブスの新大陸到達を経て、いよいよ「スペイン」が動き出す。

この時代のキーパーソンは、何といっても狂女王フアナ「Juana la Loca」だ。カトリック両王の次女として生まれ、17歳の時、神聖ローマ皇帝の長男であるハプスブルグ家のフェリペと結婚。美公の誉れ高きフェリペに、フアナはひと目で魂を奪われる。ところが、イケメン・フェリペは気が多く、あちらでもこちらでもモテモテだ。嫉妬、疑い、不安、寂しさ、そして何より、燃え上がる情熱、逃れられぬ愛着…。フアナはやがて正気を失ってしまう。愛するフェリペの子ども6人を産み、夫の死後、父王フェルナンドによって幽閉され、実に40年以上の年月を生き、満75歳で亡くなった。

恋に狂う女心。このストーリーは、ある意味ロマンティックで分かりやすい。夫フェリペの死後、彼の棺を引きずって荒野を彷徨った等々、奇行伝説が数多く残されている。しかしその一方で、幽閉の身ながら最後まで退位を拒み、ここぞ!という時には、息子であるカルロスⅠ世の統治を助けるべく行動した、という記録もある。息子との関係も良好だ。母思いの息子は、母の死後わずか2年でこの世を厭い、隠遁してしまう…。

そういえば、2008年の大河ドラマ『篤姫』では、堺雅人演じる徳川家定が「うつけ」のふりをしていた。またまたそういえば、スペインの前国王フアン・カルロスも、フランコ時代には「うつけ」の噂があった、と、どこかで読んだことがある。決して己の意思を示さず、常にフランコの後ろに突っ立っているだけだったから、と。しかしそのフアン・カルロス国王が、奇跡の民主化を成し遂げた。

どこまでが正気でどこからが狂気か???あるいは、どこまでかが正真正銘の狂気で、どこからかは狂気の振りだったのか???五百数十年の時を越えて、謎は深まるばかり…。

思えば、自分ってちょっと変…と怖くなること、私達でもありますものね025.gif

映画『Juana la Loca』

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by Megumi_Tani | 2017-01-31 00:20 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

テルトゥーリア、来週です。   

日本・カタルーニャ友好親善協会開催テルトゥーリア『カタルーニャから生まれた名歌曲』が来週に迫りました。

今年、2017年は、エンリケ・グラナドス生誕150年、フェデリコ・モンポウ没後30年、各々記念の年に当たります。独自の魅力あふれる世界を通して、生地カタルーニャのみならず、スペインを代表する作曲家として音楽史に名を刻んだグラナドスとモンポウ。マエストロ二人をはじめ、カタルーニャゆかりの作曲家による名歌曲の数々を、選りすぐりのCD音源でお楽しみいただきます。今回は会場の都合でYoutubeを使えません。逆にその分、じっくりじっくり耳に集中して演奏をお味わいいただけると思います。

ビクトリア・デ・ロス・アンへレス、モンセラート・カバリェ、ホセ・カレラス…。カタルーニャからは、多くの世界的名歌手が生まれています。絶好の機会!今回は、彼らカタルーニャゆかりの歌い手による音源のみを集めました。もちろん、合間には、楽曲や作曲者に関するエピソードもご紹介。「カタルーニャから生まれた名歌曲の数々をカタルーニャから生まれた名歌手の名演で楽しむ」スペシャルなCDコンサートです。終了後は、懇親パーティで Salud!!

日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリア
『グラナドス生誕150年、モンポウ没後30年-カタルーニャから生まれた名歌曲』
日時:2017年2月3日(金)18時30分~19時40分 終了後、懇親パーティー
会場:霞会館 麻布かすみ1Fサロン(港区西麻布3-2-32)
会費:会員3,500円 ビジター4,500円
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ビジター大歓迎!ただし、事前のお申し込みが必要です。お名前に電話番号を添えて、日本・カタルーニャ友好親善協会までお申し込みください。アドレス:info@ajac.ne.jp
締め切り:1月30日(月) 

こちらに関連ブログをまとめてあります。⇒ Tertulia 『カタルーニャから生まれた名歌曲』
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by Megumi_Tani | 2017-01-27 22:32 | 講座/セミナー | Comments(0)

脳と言語と音楽と。。。   

世に言う文系人間の私は、〇〇科学と聞くだけで思考回路がストップしてしまうところがある。なぜそんな事を考えなきゃいけないのかしら…?と、頭が勝手にシャッターを下ろしてしまうのだ。

ところが、ある時、知人の紹介で、東大教授・酒井邦嘉先生の講演を聞かせていただく機会があった。テーマは「脳と外国語習得の関係」である。

実は、このテーマには積年の疑問と興味があった。昔々バルセロナに留学して間もない頃、来る日も来る日もスペイン語と格闘していたら、ある日突然天からスペイン語が降って?きた。スペイン語に対して、脳がいきなり全開になったような感覚だった。    『¡Hola! バルセロナ(10)』
あの出来事は一体何だったのだろう?どんなカラクリであんな事が起きたのだろう?それを知りたいとずっと思っていた。ソフトでな語り口で、我々素人にも分かりやすくお話しくださる酒井先生。
脳と言語?脳と心?そして、脳と音楽?…。〇〇科学アレルギーなどすっかり忘れて、お話を興味深く拝聴した。

その酒井先生が今月末、毎日メディアカフェに登壇される。テーマは「脳科学が明らかにする言語と音楽の普遍性」 。言語と音楽。深~いつながりがありそうです。。。
1月31日(火)午後6時30分~@毎日ホール(毎日新聞東京本社・地下)入場無料。
お申し込みは、こちらのサイトから↓↓
「脳科学が明らかにする言語と音楽の普遍性」
~スズキ・メソードと東京大学の共同研究、狙いと意義~


少し前のものですが、爆笑問題が酒井先生を訪ねた番組の動画がありました。
爆問学問 FILE060:「おしゃべりな脳」

一昨年「谷めぐみが語る魅惑のスペイン歌曲」、昨年「漱石とグラナドスの時代~スペイン歌曲浪漫」と、お世話になり、スペイン歌曲の魅力をたっぷりご紹介させていただいた毎日メディアカフェ。そのお馴染み毎日メディアカフェに、酒井先生登場とは!楽しみです。
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by Megumi_Tani | 2017-01-23 00:00 | Musica あれこれ | Comments(0)

カザルスはこんな人   

2月3日(金)開催、日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリアにて、カタルーニャから生まれた名歌曲の数々をご紹介する。

言わずと知れたチェロの巨匠パウ・カザルス。平和を祈り、理想を掲げ、強く真っ直ぐに生きた信念の人。あのあまりにも有名な国連でのコンサートをご記憶の方は多いと思う。明日1月20日はアメリカ大統領就任式。もしもカザルスが生きていたら、今の世界に、何を語るのだろう。。。
RTVE制作ドキュメント「Pau Casals y la paz - 2011 (Imprescindibles)」

カザルスは偉大なチェロ奏者であるとともに、指揮者、作曲家でもあった。ピアノの腕前もなかなかだったらしく、ビクトリア・デ・ロス・アンへレスの伴奏をしたライブ録音が残されている。



歌曲作品の中から「Adios…!」を昨年の第25回リサイタルで演奏した。日本初演!嬉しいことに大好評をいただいた。作品に触れると、強靱な精神の持ち主カザルスが、実は、極めてナイーブな、超のつくロマンティストだったことが分かる。強いから弱くもなれる、弱さを知るから強さの意味も分かるのだ、きっと。合唱曲では、モンセラート修道院の聖歌隊に贈られた作品が美しい。
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日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリア 2月3日(金)18時30分開演
会場、お申し込み方法など、詳細はこちら ⇒ 『カタルーニャから生まれた名歌曲』


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by Megumi_Tani | 2017-01-19 23:32 | スペイン歌曲 | Comments(0)

『地中海~Mediterráneo』   

ジョアン・マヌエル・セラの名曲『地中海~Mediterráneo』(1971)。いつかどこかで聴いて以来、ずっと大好きな曲です。

僕は地中海で生まれ、地中海の砂で遊んで育った…
ワインが好き、ギャンブルが好き、船乗りの心をもつ…
死んだら地中海の見える場所で眠りたい…
なぜなら、僕は地中海で生まれたのだから…




FBお友達Mさんからの情報。『地中海』をbvocalがカバーしています。ソフトなア・カペラお見事!


ジョアン・マヌエル・セラって誰?と思われた方、実は彼には、日本でもよく知られた大ヒット曲?があります。『Penélope』
『地中海~Mediterráneo』デュエット版「ジュアン・マヌエル・セラ&ロリータ・フローレス」
これはまた珍しい。ちょっと不思議な音?「ジュアン・マヌエル・セラ&パコ・デ・ルシア」

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でも今、地中海で命を落とす多くの難民たち…。
地中海は昔の地中海ではなくなってしまった…。




2017年1月14日、30人のアーティストとの共演による新バージョンが公開されました。


インタビュー&メイキング・ビデオ


ラララララ……ラララララ……耳の奥でずっと鳴っています。
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by Megumi_Tani | 2017-01-17 12:04 | スペイン音楽 | Comments(0)

ビクトリア・デ・ロス・アンへレス没後12年   

今日1月15日、ビクトリア・デ・ロス・アンへレスの12回目の命日を迎えた。もう12年?まだ12年?そのどちらでもない。懐かしい思い出は遠い日の記憶のような気がするけれど、彼女の歌はいつも共に在り、力を与えてくれる。生きることは歌うこと。そんなメッセージを、さりげなく、でも力強く、伝えてくれる。 『ビクトリア・デ・ロス・アンへレスの想い出』
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2月3日開催、日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリア『カタルーニャから生まれた名歌曲』 でも、彼女の歌をお楽しみいただきたい。 

69歳のコンサート@サン・クガット修道院


貴重!モンポウを讃えるコンサート
アリシア・デ・ラローチャとともに。二人は同じ年生まれの仲良しでした。


最後の演奏会@リセウ劇場

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by Megumi_Tani | 2017-01-15 22:33 | スペイン歌曲 | Comments(0)

トルドラはこんな人   

2月3日(金)開催、日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリアにて、カタルーニャから生まれた名歌曲の数々をご紹介する。あえて「カタルーニャ」にフォーカスすれば、最も重要な音楽家のひとりがエドアルド・トルドラだろう。バルセロナのリセウ音楽院で学び、バイオリニストとして活躍した後、バルセロナで教鞭をとり、カザルス・オーケストラのコンサートマスターも務めた。作曲家として、バイオリン、オーケストラ等の作品のほか、沢山の歌曲も残している。ファリャの未完の遺作『アトランティダ』を弟子ハルフテルが完成させ、1961年にバルセロナで初演した際、リセウ劇場で指揮したのもトルドラだった。

トルドラの作品は日本ではほとんど知られていない。原因は、おそらく大半の歌詞がカタルーニャ語だからだろう。カスティリャーノ(スペイン語)の作品も多少あるが、トルドラ独特の柔らかく優美な音楽には、私見ながら、カタルーニャ語の方がよく合う。パステル画のような淡い色彩、伸びやかなメロディー、軽やかなリズム…。トルドラの音楽には、地中海の街バルセロナの薫りがする。

ホセ・カレラスが歌う名曲『5月』


こんな小粋な曲も。歌は、グラナドスの愛弟子だったコンチータ・バディア


こちらは、カスティリャーノ(スペイン語)の歌詞による作品


日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリア 2月3日(金)18時30分開演
会場、お申し込み方法など、詳細はこちら ⇒ 『カタルーニャから生まれた名歌曲』

バイオリンのための作品

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by Megumi_Tani | 2017-01-14 23:41 | スペイン歌曲 | Comments(0)

モンポウはこんな人   

2月3日(金)開催、日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリアにて、カタルーニャから生まれた名歌曲の数々をご紹介する。カタルーニャ語の歌詞による、という部分も含めて、最も重要で、最も忘れがたい作品は、モンポウ作曲『夢のたたかい』だろうか。どこまでも素直で透明な悲しみ、あたかも空気にとけ込むようなメロディーは、一度耳にすれば忘れられない。音楽は、人、だ。内気で繊細、見えないものをじっと視つめるマエストロ・モンポウの横顔が垣間見える気がする。
『モンポウの歌曲』  『君の上にはただ花ばかり』   『夢のたたかい』

さて、その『夢のたたかい』の珍しい動画を発見しました。プライベート・ビデオとのことで、画質、音質とも悪いですが、歌/ホセ・カレラス、ピアノ/ アリシア・デ・ラローチャ、演奏終了後、舞台袖からなんと!モンポウ本人が登場し、ピアノを演奏しています。小柄なラローチャと並ぶと、モンポウの背の高さがよく分かりますね。それにしても、こんな貴重な録画をアップしてくださる方がよくいらっしゃったものです。 (画面上部の白い文字をクリックして、ご覧になることをお薦めします)



日本・カタルーニャ友好親善協会テルトゥーリア 2月3日(金)18時30分開演
会場、お申し込み方法など、詳細はこちら ⇒ 『カタルーニャから生まれた名歌曲』

モンポウはこんな人

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by Megumi_Tani | 2017-01-11 00:06 | スペイン歌曲 | Comments(0)

東方の三賢王の日   

1月6日は「三賢王の日」です。東方から三人の賢王(メルキオール、バルタザール、カスパール) がベツレヘムにやって来て、お生まれになったばかりのイエス様に会い、乳香、没薬、黄金を捧げた日と言われます。
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前日1月5日の夜には、前夜祭として、スペイン各地で三賢王のパレードが行われます。子ども達にキャンディーが撒かれ、街中大興奮!大賑わい!今年2017年の様子がアップされていました。

バルセロナ


サラマンカ


マドリ―


セビリャ



この時期に食べるのが「ロスコン・デ・レジェス~王様の冠」  ⇒ e0172134_2016281.jpg
真ん丸で真ん中に穴が開いた、まさに王冠の形。
素朴なものから、中にクリームが入ったものまで様々。甘~い菓子パンです。
そして1月6日の朝、子ども達はプレゼントをもらいます。

12月の「クリスマス」から新春の「三賢王の日」まで、にぎやかに続く祭りの季節。

ふと、こんな歌詞が心をよぎりました。
「1月6日の朝、逆運の星がやって来て、猫が僕の靴を盗んでいった…」
ピアソラの歌曲『チキリン・デ・バチン』の一節です。真ん丸いパンどころか、食堂のゴミ箱を漁って命をつないでいる少年は、街中の子どもがプレゼントをもらうその朝、どこかから拾ってきた穴の開いた靴さえ失ってしまうのでした。。。

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by Megumi_Tani | 2017-01-06 20:30 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

2017迎春   

新年あけましておめでとうございます。2017年が佳き年でありますように。
本年もよろしくお願い申し上げます。
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第26回リサイタル 
2017年11月19日(日曜日)午後2時開演Hakuju Hall
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by Megumi_Tani | 2017-01-03 09:01 | エトセトラ | Comments(0)