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18世紀~ゴヤの時代   

日西翻訳通訳研究塾にて教養講座『スペイン史ma専科』第9回を受講した。ガラガラと崩壊の足音が聞こえ始めた前回18世紀前半に続き、今回は18世紀後半がテーマだ。

まず、近代スペイン生みの親として、今もスペイン人に敬愛されているカルロス3世登場。この王様は、啓蒙専制君主として、マドリードをはじめ各地のインフラを整備し、植民地政府内の腐敗を正し、スペインの近代化を推し進めた。

1787年、フランス革命勃発。スペインではカルロス3世が没し、次男カルロス4世が即位した。カルロス4世の妻が、スペイン史上最悪の女性?の異名をとるマリア・ルイサ・デ・ボルボン=パルマだ。彼女は夫を完全に支配し、14人の子供を産み、寵臣ゴドイと組んで権勢をふるった。わずか25歳の若さで宰相に就任したゴドイ。何が本当で何が嘘か分からない闇の時代…。

この情けない王様?カルロス4世に見出され、宮廷画家になったのがゴヤだ。


ゴヤは、今で言う報道カメラマンの役割を担い、カルロス4世~フェルナンド7世の時代のスペインを絵筆で記していった。


さて、ここからは講義の外のお話。
ゴヤ、の名が出ると、素通りできない。上記の通り、ゴヤは歴史的、政治的に貴重な作品を残しているが、彼が描いたのはそれだけではない。沢山の美しく粋な女:マハの絵姿がある。
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ゴヤが描いたマハに心奪われ、マハと伊達男マホの恋に胸ときめかせ、男女のほの暗い運命を音で描き、あたかもその運命に飲み込まれたかのごとく、英仏海峡に消えた人…グラナドス。グラナドスの遺作となったオペラ《Goyescas》は、スペルからも分かるように《ゴヤ風に》の意。代表的歌曲集《Tonadillas~昔風の粋な歌曲集》では、マハとマホの恋物語が、ショート・ストーリー風に綴られている。

今秋リサイタルでは、《Tonadillas~昔風の粋な歌曲集》の中から〈La maja dolorosa~悲しみにくれるマハ〉を演奏する。アンケートでいつも沢山のリクエストをいただく人気曲だ。歌っても、歌っても、歌うごとに悲しみが胸に迫る。大切に歌いたい。

第26回リサイタル
スペイン浪漫Ⅲ~E.グラナドス生誕150年、F.モンポウ没後30年に捧ぐ
2017年11月19日午後2時開演@Hakuju Hall(代々木八幡)
ご来聴をおまちしています♪

ゴヤが描いたマハの絵姿
~グラナドス《ゴイエスカス》より〈嘆き、または、マハと夜鶯〉










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by Megumi_Tani | 2017-06-27 23:16 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

名歌曲の花束♪   

セミナー《魅惑のスペイン歌曲Ⅲ》@セルバンテス文化センターの第2回目が終了しました。
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昼間の暑さの余韻がまだ残る午後7時、受講生の皆さん、全員集合。作品や作曲家にまつわる歴史、解説、エピソード等々をご紹介しながら、スペインの名歌曲の数々をお楽しみいただきました。作品の背景を知り、スペイン以外の国々の歴史や文化と比較、対照することで、スペインの文化そのものにより深くアプローチできます。知れば知るほど、“知らないことだらけ”を痛感させられる異国の文化。いつも謙虚に、丁寧に、学び続けたいものです。受講生の皆さん、熱心なご参加ありがとうございました。またお目にかかる機会を楽しみに!

《悲しみにくれるマハ Nº2》グラナドス〈Tonadillas~昔風の粋な歌曲集〉より


受講生の皆さん、思わず釘づけ!
ファリャ《はかなき人生》より、スペイン舞曲&サルーのアリア


第26回リサイタル
スペイン浪漫Ⅲ~E.グラナドス生誕150年、F.モンポウ没後30年に捧ぐ
2017年11月19日午後2時開演@Hakuju Hall(代々木八幡)
ご来聴をおまちしています♪







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by Megumi_Tani | 2017-06-24 23:39 | 講座/セミナー | Comments(0)

《スペイン浪漫Ⅲ》チケット発売開始です♪   

お待たせしました!
第26回谷めぐみリサイタル《スペイン浪漫Ⅲ~E.グラナドス生誕150年、F.モンポウ没後30年に捧ぐ》チケット発売開始になりました。

20171119日(日)1400開演
会場Hakuju Hall(代々木八幡)  
チケット:5,000円(全席自由)
チケットご購入【チケットぴあ】
         Pコード:334-347 電話予約:0570-02-9999
店頭取扱:ぴあ/セブンイレブン/サークルKサンクス
お問合せ:テンプリント(鈴木)03-3263-7728

ホームページに詳細をアップしました。どうぞご訪問ください。
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スペイン浪漫Ⅲ ご来聴をお待ちしています♪




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by Megumi_Tani | 2017-06-20 00:26 | リサイタル | Comments(0)

タパスで一杯!   

このブログでもお馴染みのスペイン料理店ドスガトスが新しいメニューを始めました。
平日夜、仕事帰りに、上質のタパスとワインでお疲れを癒していただこう、という企画、名付けて「猫呑みセット」です。猫呑み??これは、店名:ドスガトス(二匹の猫)由来。シェフは無類の猫好きです(^^) 夜遅くにコース料理はちょっと重いかな、、、という方にお薦め。気軽に美味しいワインとタパスが楽しめます。
吉祥寺ドスガトス
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他にも、ア・ラ・カルト、あれこれあります。こちらはムール貝のお料理
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パエリャとcamareroのダニエル君
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by Megumi_Tani | 2017-06-15 00:00 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

聴き較べの妙♪   

『魅惑のスペイン歌曲Ⅲ』@セルバンテス文化センター、第1回めが終了しました。
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スペイン歌曲の大いなる魅力のひとつは、とかくお堅いイメージがある〈クラシック〉にもかかわらず、親しみやすいことだろう。どことなく哀愁を秘めた響き、胸に真っ直ぐに迫る情感は、なぜか他人事と思えない。

この背景には、古謡、民謡、民衆の歌etc.がアレンジされた作品の存在がある。借り物ではない、作りものではない、人間の心の機微を素直に、率直に吐露する歌の数々が、名作曲家達の手により、多彩にアレンジされ歌曲に姿を変えた、そんな作品が数多くある。

セミナー第1回めは、黄金世紀の歌、セファルディーの歌、宗教歌etc.を題材に、よりオリジナルに近い演奏とアレンジされた作品を聴き較べた。ファリャ〈七つのスペイン民謡〉は、民謡と名付けられてはいるものの、具体的な元歌があるわけではない。多様なスペイン音楽のエッセンスを凝縮、昇華させ、新たな次元で創作された作品。まさに、民謡の名を纏った名歌曲だ。

受講生の皆さん各々、音楽経験、スペイン経験をお持ちなので、会話もとても楽しく、興味深い。
毎回熱心に受講される方々に加えて、今回は新しいメンバーも加わり、嬉しい限り!こうして、本当に少しずつでも、スペイン歌曲の魅力に触れてくださる方が増えてくれるといいなぁ。。。
次回は6月23日です。Hasta la próxima!


『魅惑のスペイン歌曲Ⅲ』
●6月9日、23日(いずれも金曜日)19:00~20:30
●参加費(2回セット):6,000円
詳細はこちらをどうぞ 
 セルバンテス文化センター春期講座

本日聴き較べの1曲〈De los álamos vengo, madre〉








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by Megumi_Tani | 2017-06-10 00:02 | 講座/セミナー | Comments(0)

セミナー《魅惑のスペイン歌曲Ⅲ》   

先日、キャスリーン・バトルの来日が発表された。清楚な容姿、涼やかな美声で日本でも大人気を博した彼女は1948年生まれ。68歳になったマダム・キャスリーン・バトルは、どんな歌を聴かせてくれるのだろう。
〈キャスリーン・バトル。14年ぶりの来日公演決定!〉

80
年代、彼女はスペイン歌曲もよく歌っていた。コロコロと軽やかに転がる声を生かした〈ポプラの林へ行ってきた〉は、ニッカウヰスキーCMに使われ、これがスペイン歌曲とは知られぬまま、日本のお茶の間に流れていた。昨年6月開講《魅惑のスペイン歌曲Ⅰ》でご紹介した際も、「あら!そうだったんですか!」と、受講生さんから驚きの声が…。そうです!スペインには素敵な歌曲が沢山あるんですよ~!!!

そんな知られざるスペイン歌曲の魅力を、音と映像とお話でたっぷりお楽しみいただくセミナー《魅惑のスペイン歌曲Ⅲ》は、今週金曜日9日夜、開講です。
お申込み受付中。ご参加をお待ちしています!

『魅惑のスペイン歌曲Ⅲ』
●6月9日、23日(いずれも金曜日)19:00~20:30
●参加費(2回セット):6,000円
詳細はこちらをどうぞ 
⇒ セルバンテス文化センター春期講座


こちらも一世を風靡した、ニッカウヰスキーのコマーシャル169.png




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by Megumi_Tani | 2017-06-05 13:18 | 講座/セミナー | Comments(0)

2013《愛しのバルセロナ》   

ちょうど4年前の今日、201361日、第22回リサイタル《愛しのバルセロナ~Barcelona querida》を開催しました。バルセロナへの想いをたっぷりこめたコンサート。偶然のようできっと偶然ではない…。人とのご縁と同じように、街とのご縁も不思議です。


大好評をいただいた蒼いパンフレット。

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さて、こちらは、最近大ヒットしたマガジンハウスの本。嬉しいことに、リサイタルのパンフレットと同じデザイナーさんが担当しています。本屋さんで見かけたら、ぜひご覧になってみてください。


今年のリサイタル《スペイン浪漫Ⅲ~E.グラナドス生誕150年、F.モンポウ没後30年に捧ぐ》1119日(日曜日)午後2時開演です。会場は、お馴染みのHakuju Hall。チケット発売開始:619日。19世から20世紀へ~世紀の境を越えて輝くスペイン歌曲の魅力をたっぷりお届けします。


来週開講のセミナー《魅惑のスペイン歌曲Ⅲ》こちらは、お申込み受付中!

『魅惑のスペイン歌曲Ⅲ』
●6月9日、23日(いずれも金曜日)19:00~20:30
●参加費(2回セット):6,000円
詳細はこちらをどうぞ 
⇒ セルバンテス文化センター春期講座


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by Megumi_Tani | 2017-06-01 22:16 | 本の窓 | Comments(0)

18世紀~外タレ時代   

日西翻訳通訳研究塾にて教養講座『スペイン史ma専科』8回を受講した。今回からいよいよ18世紀。いよいよ、と言うべきか、遂に、と言うべきか…。


カルロス2世には嗣子がなかった。自らの死後を案じた王は、フランス国王ルイ14世に相談をもちかける。ハプスブルグ家のカルロス2世がボルボン家のルイ14世に相談。結果的に、ここでひとつ潮目が変わった。カルロス2世は自ら、スペインにおけるハプスブルグ家終焉の道筋をつけてしまったことになる。

太陽王ルイ14世は、スペインの王位継承者として、孫フィリップ・ドゥ・アンジューを指名。そうなると、ハプスブルグ家も黙っていない。神聖ローマ皇帝レオポルト1世は次男カール大公を擁立する。更に、スペインとフランスが手を組み強大化することを危惧したイギリスとオランダが宣戦布告し、ヨーロッパはスペイン王位継承戦争(17011714)に陥る。1713年、ユトレヒト条約が締結され戦いは収束するが、スペインはこの条約によって、富の権限、領土など、多くのものを失った。

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歳の若者、フィリップ・ドゥ・アンジューは、1701年、フェリーペ5世としてマドリードに入城している。1746年、63歳で亡くなるまで、スペイン史上最長の46年間、国王の地位にあった。フェリーペ5世没後は、息子フェルナンド6世が即位。有能な家臣に恵まれ、政治面、文化面で成果を上げたが、妻、バルバラ・デ・ブラガンサの死を嘆き、悲しみのあまり精神を病み、1759年、43歳の若さで死去。異母弟であるカルロス3世が王位を継承した。

さて、ここからは、当時の音楽のお話。
カルロス3世の時代に、皆様よくご存知のイタリア人チェリスト、ルイジ・ボッケーリニが登場する。彼はたまたま訪れたマドリードが気に入り定住、チェリスト、作曲家、指揮者として活躍した。一代前のフェルナンド6世の時代には、鍵盤楽器の父として名高いドメニコ・スカルラッティがポルトガルからやって来た。彼は、ポルトガルのお姫様だったバルバラ・デ・ブラガンサの音楽教師であり、彼女がフェルナンド6世に嫁ぐ際、ともにスペイン入りした。スカルラッティの多くの作品はスペインで書かれている。

歌はどうだろう?この時代、サルスエラ・アレグレやトナディーリャなど、スペインならではの舞台音楽が生まれてはいたが、そもそも、フェリーペ5世はフランスから来た王様だ。最初の妃マリア・ルイサはサヴォイ出身、2番目の妃はイタリア出身。彼らにとって、舞台音楽といえばイタリア・オペラ!!スペイン生まれの作品になど目もくれず、劇場は絢爛豪華なイタリア・オペラ一色に染まった。そこに登場するのが、イタリア人カストラート歌手、ファリネッリだ。マドリードでフェリーペ5世お抱えの歌手になった彼は、その歌声で王の無気力症を治し、王室に重用され、要職に就き、スペインにおけるイタリア趣味台頭を牽引した。

かつての栄光が、ガタガタと音を立てて崩れ落ちる18世紀スペイン。ボッケリーニ、スカルラッティ、ファリネッリ…。音楽もまたすっかり外タレ時代の感がある。哀しいかな。

映画『ファリネッリ』より



『魅惑のスペイン歌曲Ⅲ』
●6月9日、23日(いずれも金曜日)19:00~20:30
●参加費(2回セット):6,000円
詳細はこちらをどうぞ 
⇒ セルバンテス文化センター春期講座



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by Megumi_Tani | 2017-06-01 00:48 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)