【チケットぴあ】販売終了間近です♪   

【チケットぴあ】での販売は、11月16日に終了します。
「今年はぴあで買おうかな」と思っていらした方、どうぞお急ぎくださいませ。

第26回リサイタル
スペイン浪漫Ⅲ~グラナドス生誕150年、モンポウ没後30年に捧ぐ
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!

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# by Megumi_Tani | 2017-11-13 21:57 | リサイタル | Comments(0)

1119♪ モンポウ~響きわたる孤独   

冬の午後、薄曇りの空、沈黙の時…。モンポウの音楽には、いつも孤独の影がある。それを嘆くでもなく、誰かに吐露するわけでもない。黙って虚空を見つめ、魂の寂寥を天に託す、そんな世界だ。外へ向かう際の繊細さ、不器用さと、内に秘めた強烈な自負。その相克に苦しみ、魂の安らぎを求め、己の内へ、内へと向かったモンポウ。透明な音、真っ直ぐに歌う旋律、一瞬の激情、鈍くぶつかる和音…その歌たちの何という愛おしさ!

今回演奏する曲のひとつ〈魂の歌〉は、16世紀スペイン神秘主義の巨人、十字架のヨハネの詩による作品だ。モンポウは十字架のヨハネの教えに深く心を傾けていた。その十字架のヨハネに、こんな詩がある。まるでモンポウの音が聴こえてくるような。。。

『孤独な鳥の条件』
孤独な鳥の条件は五つ:
第一、孤独な鳥はもっとも高いところへ飛ぶ
第二、孤独な鳥は仲間にわずらわされない。同類にさえわずらわされない
第三、孤独な鳥はくちばしを天空へ向ける
第四、孤独な鳥はきまった色をもたない
第五、孤独な鳥はやさしく歌う

この世を生きにくい人だっただろうと思う。しっかり者のカルメン・ブラーボ夫人の支えが大きかったに違いない。1985年、私がご自宅にお邪魔した際も、カルメンさんが実に明るく、テキパキと迎えてくださった。マエストロが天に還られる二年前のことだ。没後30年記念の年のリサイタル。名歌〈君の上にはただ花ばかり〉をはじめ、あの日マエストロに聴いていただいた作品をお届けできることを光栄に思う。

第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!

モンポウ本人の演奏による〈悲しい鳥〉


同じく〈秘密〉


インタビュー






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# by Megumi_Tani | 2017-11-12 23:03 | リサイタル | Comments(0)

1119♪ プラテーロとアルプハーラと   

石井崇先生の個展に伺った。会場は南青山のギャラリー。スペインの日常がさりげなく描かれた作品の数々に心が和む。ゆっくり絵を見せていただいた後、先生、ほかのお客様と一緒に、昨今のスペイン談義あれこれ。楽しい午後だった。

イシイタカシ情景画展、12日(日)まで。
会場は、地下鉄・表参道駅すぐです。
石井先生とは、かれこれ30年前に制作されたCD『プラテーロとわたし』(ギター:福田進一、朗読:江守徹、表紙絵画・挿絵:石井崇)がご縁だ。J.R.ヒメネスの詩を基に、M.カステルヌオーボ・テデスコがギターと朗読のために書いた作品『プラテーロとわたし』。CD化にあたり、その中に1曲だけ含まれている〈子守り歌〉を私が歌わせていただいた。レコーディングの夜、ものすごい大雨だったことを覚えている(いつも雨女の私(^^;;)

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ちょうど十日後に開催するリサイタル《スペイン浪漫Ⅲ》で、F.M.アルバレス作曲〈グラナダに寄す〉を演奏する。軽快なセギディーリャのリズムに乗せて、グラナダの地への思慕を歌い上げるこの歌、まさにビバ!エスパーニャ!世界が憧れるスペインの魅力全開の作品だ。わが夢のアランブラよ、誇り高きグラナダよ、美しきイスラムの妃よ、と歌詞が続くなかで、アルプハーラという地名が出てくる。アルプハーラとは?日本ではほとんど知られていない地名だが……そうだ!石井先生がスペイン滞在中に住んでいらしたのは、そのアルプハーラ地方のフェレイローラという村だったのだ。そこで、皆様に少しでも雰囲気を感じていただきたく、先生にお願いして、ご自身が撮影されたアルプハーラの写真をご紹介させていただいた。

合言葉はスペイン!ご縁の糸は楽しくて不思議だな、と、あらためて思う。

第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!

ちなみに、石井先生は、アルプハーラ地方・フェレイローラ村で、プラテーロならぬプラテーラという名のロバを飼っていたそうです。
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# by Megumi_Tani | 2017-11-09 23:17 | スペイン音楽 | Comments(0)

1119♪ 2017年ならではの歌   

リサイタルの計画は、大抵の場合、一年か一年半前に決定する。2017年は、グラナドス生誕150年、モンポウ没後30年の記念の年。両マエストロに捧げるプログラムを、ということで、昨年の内に選曲が始まっていた。二人が活躍した時代は、ちょうど19世紀から20世紀へ移り変わる時期に当たる。世紀の境を越えて変わったもの、変わらなかったもの、そのコントラストをお楽しみいただこうと考えた。

走り出して数カ月。ある時ふと気が付いた。今回のプログラムには、当初の想定を越えたコントラストが含まれている。グラナドスとモンポウはもちろん、グラナドスと同時代の音楽家達、モンポウと同時代の音楽家達、甘いハバネラと時事風刺の皮肉なハバネラ、恋バナと祈りの歌 、アンダルシア的なものとカタルーニャ的なもの、同じ作曲家によるあの歌とこの歌…これは面白い!幾重にも重なる対照の妙!プログラムが熟成する感がある。秋にはどんな姿になるのかな?楽しみ!

そして夏、8月17日、バルセロナでテロ事件が起きた。さらに、晩秋を迎えた今、カタルーニャが揺れに揺れている。長く歌い続けて来て、こんな年もあるのだなぁ、と、哀しい痛みを覚える。小さな外国人の歌い手である私には祈ることしか出来ない。しかし逆に考えれば、祈る ことはできる、そんな気持ちがふつふつと湧いてくる。バルセロナ…大好きな街なのだ。

本番まであと2週間。2017年ならではの歌を、虚心に捧げたい。

第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!






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# by Megumi_Tani | 2017-11-06 23:24 | リサイタル | Comments(0)

1119♪ ハバネラはラバナのアバネラ   

「隣りの客はよく柿食う客だ」みたいな、本日のタイトル。アルファベットを入れて書くと「Habanera は La Habana の Habanera」。スペイン語をご存知の方は、ハハァ~ンと頷いておられるだろう。

ハバネラの綴りはHabanera。スペイン語では H は発音しないので、Habanera は アバネラ、となる。日本で Habanera を広めた方が、スペイン語の「ハ」のルールをご存知なかったか?Alhambra が アランブラではなく、アルハンブラ、として広がったように…。

ハバネラは、その名が示す通り、ハバナ生まれの音楽だ。カリブ海の国キューバの首都ハバナ。正式な名称は La Habana と、Habana の前に定冠詞 La が付く。先述の通り、H は発音しないから、ラ・アバナ。実際に読んでみると、ラバナ、となる。つまり「ハバネラはラバナのアバネラ」は、「ハバネラは、ラ・アバナ生まれのアバネラという音楽です」というわけだ。

今年のプログラムでは、個性的なハバネラ2曲を演奏する。まず前半、19世紀の華として、オペラ《カルメン》のアリア〈恋は野の鳥〉の元歌、イラディエール作曲〈エル・アレグリート〉を。後半では、斜陽スペインの悲哀を歌ったモンサルバージェ作曲〈ピアノの中のキューバ〉を。

グラナドスが生きた19世紀末~20世紀初頭のバルセロナは、モデルニスモの時代だ。キューバのサトウキビで大儲けした財閥の資金=キューバ・マネーがその華やかな文化を支えていた。ガウディのパトロンとして名高いグエルもそんな財閥の一人。豊かな時代、人も世も成熟、爛熟の時代、ブルジョワ達のサロンで、あるいは、街角で、恋の歌〈エル・アレグリート 〉は、きっと愛されていただろう。

しかし、スペインは失う。歴史の歯車がゆっくりと動き、やがてその速度が勢いを増し、これでもか、これでもかとグルグル回り、スペインはいろいろなものを失った。そんないろいろなものの中のひとつ、キューバを失った、その時を、自虐と皮肉を込めて語り歌うのが〈ピアノの中のキューバ〉だ。ハバネラ特有の倦怠感、場末感が何とも魅力的。

歴史は揺れる…。ハバネラも揺れる…。味わいがまるで異なるふたつのハバネラをお楽しみいただきたい。

第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!

〈ピアノの中のキューバ〉


室内楽版〈エル・アレグリート〉






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# by Megumi_Tani | 2017-10-29 16:18 | リサイタル | Comments(0)