タグ:ロドリーゴ ( 14 ) タグの人気記事   

1119♪ 格闘技?ロドリーゴ   

ロドリーゴといえば〈アランフェス 〉。流麗な旋律、柔らかく繊細なリズム…聴く者の心を遠い幻想の世界へ誘ってくれる。しかし、ロドリーゴ作品には違う顔もある。素朴な旋律、弾けるリズム…あっけらかんとした小曲の楽しさは格別だ。そして、ロドリーゴ作品には、更に違う顔がある。不可解な和音、摩訶不思議な旋律…合っているのか間違っているのか?よく分からない音が鳴る。以前、とあるロドリーゴ作品をギター伴奏で演奏した際、ギタリスト氏が呟いた「絶対に弾けない音が楽譜に書いてあるんだよね。どうしろって言うのかなぁ…」と。

今回歌う〈アイレ・イ・ドナイレ〉も、そんな曲だ。タイトルからして意味不明。奔放に転調を繰り返し、上がったり下がったりする歌の旋律、グチャッと衝突音に近いピアノの不協和音…寄り添うことなく互いに自己主張する様は、まるで歌とピアノの格闘技(>_<)
演奏する者に無数の????を生じさせ、お客様をさんざん煙に巻き、そのくせ最後は、颯爽とカッコよく終わるのだ。ニクい!

ロドリーゴは、人生を楽しむ術を心得ていた人のような気がする。幼い頃に視力を失ったハンディなどものともせず、幅広い分野で大活躍した。同じ時期に同じくスペインを代表する音楽家として生きたモンポウとの対比は興味深い。

11月19日リサイタル《スペイン浪漫Ⅲ》では、3ステージでモンポウを、4ステージ冒頭でロドリーゴを歌います。二人の音が醸し出す世界の違いをご堪能ください。

第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!

〈アイレ・イ・ドナイレ〉はYoutubeでも?????な演奏が多いです。。。
一番聴けた?のは、これかな?一部分だけですが。



[PR]

by Megumi_Tani | 2017-09-27 23:06 | リサイタル | Comments(0)

恋のアランフェス♫講座終了   

セルバンテス文化センター秋期講座『”恋のアランフェス”をスペイン語で歌おう! 』が終了しました。「待ってました!」「無理やり時間を空けました」「2回セットの1回しか出られないけれど、それでも!」「スペイン語初めてですけど、歌ってみたい」「中南米の歌ばかり歌って来ましたが、ぜひ!」etc。開講わずか4日前に広報開始\(◎o◎)/!というスリル満点の展開?にもかかわらず、熱心な受講生さんが集まられました。
講座よ開け!と、諸々ご協力くださった皆様、ありがとうございました。

言わずと知れた、ロドリーゴ作曲『アランフェス協奏曲』の第2楽章。メロディーだけでもうっとりですが、さらに、スペイン語の読み方練習からスペイン語談義に花が咲き、メロディーへの歌詞の載せ方には悪戦苦闘、ロマンティックな歌詞の意味に酔いしれ…。各90分のクラスはあっという間です。最後は恒例、オーディトリアムの舞台で客席に向かって「アランフェス~♫」皆さん、朗々と歌い上げました。Fantástico!!

12月には、セミナー『ビリャンシーコの楽しみ』を開講します。ビリャンシーコとは、スペインのクリスマスの歌。Youtubeをたっぷり楽しみ、有名なビリャンシーコを一緒に口ずさみましょう♫ お申込み受付中。詳しくは、下記をどうぞ。

e0172134_22033282.jpg
e0172134_21531545.pnge0172134_21533801.png




























第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!


[PR]

by Megumi_Tani | 2017-09-23 22:18 | 講座/セミナー | Comments(0)

『恋のアランフェスをスペイン語で歌おう!』   

本日やっとアップされました。
『恋のアランフェスをスペイン語で歌おう!』@セルバンテス文化センター
9月15日&22日(いずれも金曜日)19:00~20:30
なんと、わずか4日後\(◎o◎)/!
連休前、空いてるよ!という方、ぜひどうぞ♫

お申し込みは、こちらのサイトから。
セルバンテス文化センター秋期講座
e0172134_22062435.jpg
e0172134_22055194.jpg

『恋のアランフェス』この曲です♫

これまでの講座@セルバンテス文化センターは、こちら⇒セルバンテス文化センター

第26回リサイタル
2017年11月19日(日)14:00開演@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています!






[PR]

by Megumi_Tani | 2017-09-11 22:09 | 講座/セミナー | Comments(0)

東混ロドリーゴを歌う   

東京混声合唱団第241回定期演奏会が開催された。指揮は、人気の若きマエストロ山田和樹氏。「作曲家の系譜シリーズVol.1 フランス編」と題され、20世紀初めのパリでデュカスに教えを受けたデュリュフレ、ミヨー、ロドリーゴ、大澤壽人の作品、さらに藤倉大への委嘱作品が演奏された。

ロドリーゴ作曲「Jo tinc un burro」 「A la chiribirivuela」がプログラム入り!これは画期的!
e0172134_19472549.jpg

「アランフェス協奏曲」第2楽章に代表される抒情性、粋でお洒落なセンス、流麗なメロディーと激しいリズム…。ロドリーゴの音楽は多彩だ。時々予測不能の和音や転調が現れ、演奏者をギョッとさせるが、最後はいつも大団円。皆が安心して終わる仕掛けになっている。盲目のマエストロは、きっと遊び心たっぷりの人だったにちがいない。

この演奏会に当たり、私はディクションを指導させていただいた。
2曲のうち、特に「A la chiribirivuela」の方は、トナリノキャクハヨクカキクウキャクダ風の歌詞で、ほとんど口の休まる暇がない。アラ・アラ・チリ・チリと練習を繰り返すうちに、団員の皆さん、気分がアップ!限られた時間のなかでよく集中し、みるみる上達された。質問タイムには、歌詞をメロディーに乗せるコツやリズムの特徴をワイワイガヤガヤ。こんな感じですね!と、とびっきりの笑顔で歌う方も現れ、嬉しい限り。今さらながら、「楽しい」って大切なことだ。

昨夜の本番。オープニングがロドリーゴ。Muy bien! でした。祝!

ア・ラ・チリビリブエラ

[PR]

by Megumi_Tani | 2016-12-17 19:51 | スペイン音楽 | Comments(0)

アランフェス変幻自在   

FB友達、F氏の『Sketches of Spain』についての投稿を読んで以来、あのアランフェスの冒頭の部分が耳の中でずっと鳴り続けている。凄いパワーだ。

このアルバムについては、以前、音楽講座の折にもご紹介した。
ジャズ・フラメンコ』 
赤×黄×黒のジャケットだけでドキドキする。


ホアキン・ロドリーゴ作曲『アランフェス協奏曲』1940年、サインス・デ・ラ・マーサのギターにより、バルセロナで初演された。特にこの2楽章は世界的大ヒットメロディー。


こちらは、アランフェスの美しい映像とともに。
ギターは、この曲でデビューしたナルシソ・イエペス。


マイルスのみならず、多くの、しかも様々なジャンルの音楽家がこの2楽章にインスピレーションを与えられ、作曲、編曲、演奏している。冬の夜長にはこんな感じで。


歌バージョンも多々あり。スペイン語、フランス語、英語等々の歌詞が後で付けられた。日本語もあったような…?!? でも私は、この曲に関しては、歌詞など付けず「音」だけで想いを伝えたい。ヴォカリーズ版がCD『Plegara~祈り』に収録されています。お持ちの方、どうぞお聴きになってみてください。



それにしても、一度聴いたら忘れられないこのメロディー…。マエストロ、ありがとうございます♪

[PR]

by Megumi_Tani | 2016-02-13 00:56 | スペイン音楽 | Comments(0)

Programa ご案内 「ロドリーゴとファリャ」   

プログラム前半、「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」のあとは、スペインのエッセンスをギュッと凝縮した歌が続きます。

***********************************

ロドリーゴ「ベツレヘムの小歌」は、クリスマスをテーマにした、小気味のいい歌だ。スペインの典型的なリズム ~8分の6と4分の3が交互に入れ替わる~ が楽しい。
ファリャの「ホタ」は『七つのスペイン民謡』の中の第5曲め。アラゴンのホタを基にしているが、そこは偉大なるマエストロ・ファリャの作品。歌もさることながら、ピアノ・パートが転調とともに鮮やかな展開をみせる。

ロドリーゴとファリャ。この二人の人生は対照的だ。

幼くして視力を失ったロドリーゴだが、すでに若くして音楽の才能を発揮。38歳の時、アランフェス協奏曲で世界的名声を得た。その後、作曲家としてはもちろん、大学教授、評論家等々、様々な分野で大活躍。数々の名誉ある賞を受賞した。ファッション雑誌「マリ・クレール」にモデルとして!ジーンズとスニーカー姿で登場したりもしている。私生活では、美しいヴィクトリア夫人が彼を支えた。一説では、アランフェス協奏曲のあの美しい第2楽章は、流産の悲しみに沈む夫人を慰めるために書かれた、とも言われている。

一方のファリャも幼い頃から音楽の才能を発揮した。最高の師と仰ぐぺドレル、パリで出会ったポール・デュカス、アルベニス、ドビュッシー、フォーレ、ラベル、ストラヴィンスキー、トゥリーナら、数々の音楽家との交流から、自らが目指すスペイン音楽を模索する。マエストロとして名声を得た後も、ただひたすら音楽の高みを目指し、生涯独身、質素な黒づくめの服装、厳しい時間規制を自らに課す生活を貫いた。晩年は経済的にも困窮したらしい。

ロドリーゴには、この世を謳歌する才能があったように思う。アランフェス協奏曲から歌曲の小品に至るまで、彼の作品には、朗らかで雅な明るさがある。ヒット・メーカーとでもいうのだろうか。聴く者の心のツボを巧みに刺激する天賦の才がある。一方のファリャは、天に向かって昇華する音楽を生涯求め続けた。この世には目が向かなかった?向ける気が無かった?向けたいけれど適応できなかった?あたかも修行僧のごとき人生を送ったファリャ。しかしその音楽にほとばしる情熱、完成度は他の追随を許さない。
ロドリーゴ考」「ファリャ再発見」「内戦の影

ロドリーゴ、ファリャの後に歌う「バスクの歌」は、ひりひりと心の糸が震えるような作品。日本ではほとんど紹介されていない。そして恋人自慢の若者の歌「当ててごらんと言ったって」で、プログラム前半が終了する。ハァ…それにしても「歌曲彩々」盛りだくさんのプログラム。組んだのは誰?(笑)

ところで、先日の「毎日メディアカフェ」にお出かけくださった皆様、スペインのリズム体験コーナーで私が歌っていたのが「ベツレヘムの小歌」です。ビデオの10分あたり。
楽しかったですね。




              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           スペイン わが心の歌
              2015年10月17日(土)午後2時開演
                 会場:Hakuju Hall
               ご来聴をお待ちしています

060.gifPrograma ご案内
母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう」 「カタルーニャの歌」 
エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ
[PR]

by Megumi_Tani | 2015-08-30 00:22 | リサイタル | Comments(0)

ありがとう、マッサン!   

最終回から三日。『マッサン』の余韻まだ熱く漂う3月31日、NHK文化センター光が丘教室にて、一日講座『麦の唄を歌おう』が開催されました。

昨年暮れの「紅白歌合戦」の映像を皆でしみじみと鑑賞した後、まず、「余市町」「ニッカウヰスキー余市蒸留所」について、ご紹介させていただきました。余市という地名はよく知られるようになりましたが、その余市が北海道のどの辺にあるか?となると、他府県の方にはなかなか分からないものです。そんな基本のキから、町の歴史、名所、果物や海産物豊富な名産品、JR余市駅前の「赤い屋根のニッカ」、石造りの門をくぐると、まさにスコットランドを思わせる世界が広がっていること、竹鶴正孝さんとリタさんご夫妻について、正孝氏が町に多大な貢献をされたこと、とてもお料理上手だったリタさんのエピソードetc,etc。お二人の波乱万丈の、しかし決してぶれない真っ直ぐな生き方は、本当に素晴らしい。「マッサンとリタの物語」

講座の後半は、いよいよ『麦の唄』です。 懐かしい人々、懐かしい風景~♪ さすが毎朝聞いていただけあって、皆さん、いい感じで歌っています。曲の真ん中、テレビで流れなかった部分には、やや悪戦苦闘。転調が繰り返されていて、結構難しいのです。でも、ちゃあんと歌うコツがあります。歌詞を味わいながらあれこれ練習して、最後には全員しっかり歌えるようになりました。

講座終了後、受講生のお一人が「いやぁ!今日の講座で、私はもう余市を案内できる気分になりました」と仰るのを聞いて、「いやぁ!講座を開いてよかった」と、私も嬉しくなった次第です。

今回は余市町とニッカウヰスキー様にご協力いただき、地元ならではの沢山の資料を準備することが出来ました。心より感謝申し上げます。

以前もご紹介しましたが、ニッカとスペインには、こんなご縁があります。80年代、一世を風靡したCMにスペイン歌曲が使われているのです。
J.ロドリーゴ「ポプラの林に行ってきた」


ふと気づけば、マッサン、マッサン、と、地元が舞台のドラマに、私もすっかりハマった半年でした。ドラマを離れたところでは、私自身が留学時代にスペイン語で苦労した経験から、エリー役のシャーロット・ケイト・フォックス嬢の奮闘ぶりが他人事とは思えず、心中熱く応援し、その急成長にいたく感心していました。ドラマが放映されている間に、余市とニッカゆかりのお二人が急逝されたことも忘れられません。きっと今頃は、「竹鶴」のグラス片手に、マッサンの大成功を喜んでいらっしゃることでしょう。

余市の人が「ニッカ」と言う時、その響きの奥には、得も言われぬ親愛の情がこめられています。朝ドラの記憶とともに、今後、その想いはますます深まることでしょう。素敵な時間でした。ありがとう、マッサン!
e0172134_1735335.jpg

[PR]

by Megumi_Tani | 2015-04-03 17:51 | 故郷 | Comments(0)

ロドリーゴ考   

大掃除ならぬ小掃除をしていたら、久しぶりのCDが出て来た。
プラシド・ドミンゴ指揮『アランフェス協奏曲』
e0172134_23345795.jpg

ギターはマヌエル・バルエコ。ドミンゴが指揮をしている!それだけで貴重?希少?なCDだ。ずっと以前、ふらりと立ち寄った老舗の中古レコード&CD屋さんで、偶然、見つけた。レジに持って行くと、厳めしい顔をした店のご主人が「これ、かなり珍しいですよね」と呟いた。演奏は、どこまでも明るく朗らか。二楽章は、歌って、歌って、歌っている。ドミンゴのお人柄か。。。
ちなみに、この文章を書くにあたってYoutubeをチェックしてみましたが、この音源はありませんでした(^^;; しかし、こんな映像を発見!
Manuel Barrueco & Plácido Domingo - Michael Lawrence Films


ロドリーゴは幼い頃に病で失明した。しかし、音楽に優れた才能を見せ、生まれ故郷のバレンシア音楽院からパリのエコール・ノルマルへ進み、作曲家、ピアニスト、音楽指導者、評論家等々、多岐にわたる活動で大成功を収めた。かの『アランフェス協奏曲』は、1940年、フランコ政権下のバルセロナで初演されている。国民音楽賞、アルフォンソ十世賢王十字勲章、文化勲章、芸術功労金メダル等々受賞歴多数。1991年、90歳の時には、フアン・カルロス国王より爵位「アランフェス庭園公爵」を授かった。1999年、97歳の長寿を全うして逝去。ヴィクトリア夫人とともにアランフェスの墓地に眠っている。

ギター曲のイメージが強いが、ロドリーゴは、スペイン歌曲学習者には欠かせないレパートリーの『四つの愛のマドリガル』をはじめ、多くの歌曲作品を残している。古(いにしえ)のスペインを思わせる典雅な音楽、透明な抒情、スペインらしいリズム…。時にギョッとするような不協和音が鳴っても、必ず収まるべきところへ収まる。ロドリーゴの音楽は裏切ることがない。拙CD『Plegaria~祈り』に数曲が収録されているので、お持ちの方は聴いてみていただきたい。

『四つの愛のマドリガル』の中の第4曲『ポプラの林に行ってきた』は、80年代、ニッカウヰスキーのCMに使われていた。スペイン歌曲を選んでくださるとは、さすがニッカさん、お目が高い!と喜びたいところだが、これは「Ombra mai fu」の大ヒット、当時のキャスリーン・バトル人気にあやかってのことだろう。
『De los alamos vengo, madre』


『Ombra mai fu』


こんな写真も!ファッション雑誌を飾った92歳のロドリーゴ!
e0172134_2335502.jpg

盲目のハンディをものともせぬ八面六臂の活躍ぶり。時代に逆らわず、軽やかにその波に乗ってみせる柔軟性。あふれる音楽の才、豊かな知性とともに、人生を謳歌する才能にも恵まれていた人だったのかな、と思う。

ロドリーゴ本人が弾く『アランフェス』


『ヴォカリーズによる~わが心のアランフェス』
『スペイン浪漫』~わが心のアランフェス
『ロドリーゴの魔力』
[PR]

by Megumi_Tani | 2015-01-15 00:01 | スペイン歌曲 | Comments(0)

『スペイン浪漫』~わが心のアランフェス   

言わずと知れたロドリーゴの代表作「アランフェス協奏曲」。ギターとオーケストラの協奏というアイデアも斬新でしたが、何よりも“あの”二楽章の旋律で、世界的大ヒット曲になりました。

ロドリーゴ自身はギタリストではありません。幼い頃、病による失明という不運に見舞われたにも関わらず、偉大なピアニスト、作曲家、教育家、著述家等々として世界的な活躍を続け、97歳の長寿をまっとうしました。今は、マエストロに常に付き添っていた愛妻ヴィクトリア夫人とともに、アランフェスの墓地に眠っています。1940年にバルセロナで初演された「アランフェス協奏曲」第二楽章の旋律は、内戦に疲れたスペインの人々の心を慰めたといわれます。また、第一子を流産して悲しみにくれるヴィクトリア夫人への思いも込めた、と、後にロドリーゴ自身が語っています。

それにしても美しい旋律です。クラシックに限らず、ジャズ、ポピュラー、様々なジャンルのミュージシャンがレパートリーに取り上げ演奏しています。歌い手もご多分にもれず、で、歌心を刺激され、スペイン語、フランス語、英語、イタリア語等々の言語で歌詞が付けられました。

ドミンゴによるスペイン語版


ドミンゴ、ごめんなさい!この曲に関しては、私にはどうにも歌詞が不要に思われるのです。オリジナルがギター曲として書かれた、その味わいを大切にしたい。

流麗な旋律、囁くような細かい音の動き…。この曲を楽しみに待っていていくださるお客様も多い、リサイタルの人気曲です。高雅でロマンティックなピアノの響きとともに、「哀愁」という言葉がよく似合う“あの”旋律を、今年もヴォカリーズで歌ってみたいと思います。

イエペスが弾く二楽章。彼はこの曲をデビュー公演で演奏し、一大旋風を巻き起こしました。


こちらは、マイルス・ディビス「スケッチ・オブ・スペイン」 シブい!


第1ステージのご紹介はこちら ⇒ 『スペイン浪漫』~地中海の薫り
第2ステージのご紹介はこちら ⇒ 『スペイン浪漫』グラナダ~光と影
第3ステージのご紹介はこちら ⇒ 『スペイン浪漫』郷愁の華

第23回谷めぐみリサイタル《スペイン浪漫》
2014年10月4日(土)午後2時@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています。 詳しい情報は、上をクリック060.gif
[PR]

by Megumi_Tani | 2014-09-23 13:29 | リサイタル | Comments(0)

『変わるもの・変わらないもの・変わろうとするもの』   

第8回スペインの音楽講座が終了しました。今回とり上げたのは、まず、ホアキン・トゥリーナ、ホアキン・ロドリーゴ、フェデリコ・モンポウの三人です。

セビーリャの裕福な画家の息子として生まれたトゥリーナは、幼い頃から楽才を発揮。パリへ出て作曲を学び、ほどなく、フォーレやダンディの影響を受けたフランス風の作品で、頭角を現します。ところがそこで、当時すでに大御所だったアルベニスに出会いました。「フランスかぶれ、ではなく、スペイン音楽、アンダルシア音楽に基づいた芸術を確立するのが、セビーリャ人としての君の役目ではないか?」というアルベニスの言葉に感動したトゥリーナは、以後、作風をガラリと変え、生涯、故郷セビーリャ色豊かな作品を書き続けました。物腰柔らかく、粋なセビーリャ男。どうやらモテモテだったらしいです。ちなみに、お写真は、こちら ⇒ Turina

トゥリーナ『ピアノと弦楽オーケストラのための交響的狂詩曲』


さて、日本で最も有名なスペインの作曲家のひとり、それがロドリーゴでしょう。悪性ジフテリアのために4歳で失明。しかし並外れた音楽的才能と人間力で、97歳で亡くなるまで、作曲家、ピアニスト、音楽評論家として、世界を舞台に活躍しました。いつも彼に寄り添い支えたヴィクトリア夫人の内助の功も見逃せません。大ヒット曲『アランフェス協奏曲』は、内戦に疲れ果てたスペインの人々の心を慰めたと言われています。
こちらの映像では、素晴らしいピアニストだったロドリーゴご本人が楽しそうに弾いています。
『アランフェス』の2楽章冒頭部分

ナルシソ・イエペスによる十弦ギターでの演奏


日本ではあまり知られていませんが、ロドリーゴは、数多くの歌曲作品を残しています。古風で典雅な曲、抒情豊かでメロディアスな曲、山椒は小粒でピリリと辛い風?の粋な曲、不協和音が炸裂する曲、そしてヴォカリーズで歌うアランフェス…。私のリサイタルでもリクエストの多い、人気曲が沢山あります。
「Recitalあれこれ《ロドリーゴ》」 
「ロドリーゴの魔力」 
「ヴォカリーズによる~わが心のアランフェス」
e0172134_0544983.jpg

ダイナミックに生きたロドリーゴとは対照的に、静謐ともいえる人生を送ったのがモンポウです。鐘鋳造の名門の家に生まれたモンポウも、やはり若い頃から才能を発揮しました。しかし、その精神のあまりの繊細さゆえ、思うように活動が出来ず、バルセロナとパリを何度も行き来しながら、長い苦しみの日々を過ごします。そんななか、親友ジャネスの詩による歌曲集『夢のたたかい』が生まれました。抒情的スペイン歌曲の最高傑作ともいえる作品です。後半生を凛々しく支えた夫人、カルメン・ブラーボと出会ったのもこの頃でした。

『夢のたたかい』より「君の上にはただ花ばかり」
ヴィクトリア・デ・ロス・アンへレスの歌、モンポウご本人が伴奏を弾いています。


「感じるものが無く、質も高くないのに、いたずらに規模を大きくしたり、知識をひけらかすような曲は好まない。私には、私の形式、私の概念があり、そこからのみ、私の音楽が生まれる」
モンポウの言葉です。繊細、内省的、寡黙、瞑想的、、、そんな言葉で表現される彼の音楽は、幼少期に聞いた鐘の音に影響を受けた、とも言われています。
たとえば、ピアノ曲「秘密」  モンポウご本人の演奏で、お聴きください。


モンポウの作品もまた、私の大切なレパートリーです。なにもかも突き抜けたような透明感が好きです。留学時には、ガルシア・モランテ先生と一緒にご自宅を訪ね、モンポウご夫妻の前で、『夢のたたかい』を歌わせていただきました。まさに、夢のような想い出!
「モンポウの歌曲」   「夢のたたかい」

静かに、しかし、偉大なマエストロとして活躍したモンポウは、1987年、94歳で、カルメン夫人に看取られて亡くなりました。
e0172134_174061.jpg

この三人のほかにも、ニン、グリディ、モレーノ・トローバ、トルドラ、ハルフテル兄弟、ジェラルド、モンサルバージェetc。数多くの重要なスペインの作曲家がいます。どこまでも「異国情緒あふれるスペイン」を描き続ける、後期ファリャが提唱したいわゆる「スペイン色」を脱した音楽を目指す、「パリ詣で」を経ずに己の音楽を確立する、十二音階を用いたスペイン音楽を構築する…。各々が各々の音を模索しながら、各々のスペインと向き合い、各々のスペインを愛し、各々のスペインと格闘している、そんな気がします。

古代から現代まで、スペインのクラシック音楽約二千年の歴史を一気に駆け抜けました。なんとも慌ただしい旅でしたが、それでも、少しは景色を眺めていただくことが出来たでしょうか?

次回からは、塾頭先生による、フラメンコ、スペインの軽音楽についての講義が始まります。
第5回教養講座『Las Músicas de España』(スペインの音楽)
これまでの講座の様子は、こちら。
『第1回』 『第2回』 『第3回』 『第4回』 『第5回』 『第6回』 『第7回』
e0172134_23555815.jpg

[PR]

by Megumi_Tani | 2014-04-25 01:13 | 講座/セミナー | Comments(0)