駅前のラテン・バトル
2010年 04月 14日
ところが今日は異変があった。同じ駅前ロータリーの反対側に、ソンブレロをかぶった太っちょのおじさんがいる。「アリガトウ!」などと妙なアクセントで愛想をふりまきながら歌っている。曲は「シェリト・リンド」。これまた日本ではお馴染みの歌だ。
双方がスピーカーの音量を最大にしてガンガン歌うものだから、駅前は壊れたジュークボックス(古い!)状態。どっちがどっちか、聴き分けることもできない。もちろん!ハモるはずもない。はっきり言って騒音…。駅前を通る人たちも皆、ちょっと困った顔で両方を見比べ、通り過ぎていく。しかし、彼らは気にしない。誰が聴こうが聴くまいが一向にお構いなく、自らの歌を気分良く歌い続けている。
これはスペイン人との会話と少し似ている。言いたいことがあれば、自ら主張しなければならない。誰も聞いていなくても、聞いてくれるまで、というか、無理やり!こちらの話に興味をもたせるまで、めげずに喋りつづけなければならない。何も言わない、ということは、何も言うことがない、つまり、意見がない人、ということになる。下手をすると、「あら、あなた、いたの?」と存在さえ忘れられる…(>_<)