秋よ、こい
2012年 09月 19日
それでも食欲の秋は確実にやって来ている。「今年のサンマはとてもいいですよ」と、ラジオで築地市場のおじさんが言っているのを聞いて、さっそく買い出し。塩焼きで食べた。美味!焼き立てにジュワッとお醤油がしみこむ感じがたまらない。日本の秋!
そういえば、スペイン語でサンマは何というのだろう?不覚にも、これまで一度も考えたことがなかった。だいたい、スペインでサンマを見た記憶がない。同じ青魚でも、イワシは溢れていた。バルセロネタ(港に近い地区)にある薄汚いバルで、ワイン片手に、素揚げのイワシを手づかみで口に放り込む。噛めない尾っぽはポンポン床に放り投げる。ちぎっては投げちぎっては投げ、ならぬ、喰っては放り喰っては放り、だ。これも醍醐味!楽しかった。
さて、サンマ。和西辞書を探してみると”サンマ”の項目が無い。もう一冊の辞書には“sanma” とある。おっと!そのまま”サンマ”ではないか!柿⇒kaki と同じパターンか!これは分かりやすくていい。が、しかし、sanmaの横にある、学名:cololabis sairaとは何だ?西和辞典で逆引きしてみると…また無い。ネットで調べてみると、colorabis saira、という表記がある。え?5つめのアルファベット「l」と「r」が違う。そんなばかな…と思いつつ、colorabiosで辞書を引くと、やはり、こちらも無い。そのうちに「スペインにサンマは存在しません」という記事に出くわした。そうか。サンマは北太平洋に広く分布する魚らしいから、スペインの海、とりわけ地中海にはやって来ないというわけか…。
日本から送ってもらった蒲焼の缶詰は食べた記憶がある。あれは「サンマ」か「さんま」というところ。 塩焼きにお刺身…これを書くなら、やっぱり「秋刀魚」!