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『カザルスとの対話』   

よく通る道に古本屋がある。あちらこちらで見かけるチェーン店の類ではない。本の重みで傾きそうな木造二階建ての一軒家。単行本、新書、文庫本、雑誌、絵本、写真集、漫画etc。古色蒼然かなりカビ臭い全集から、つい最近名前を聞いたエッセイまで、膨大な数の本が棚から床まで、ところ狭しと積まれている。「二階営業時間12時~6時」と、貼り紙があるが、ちょっと上っていく気にならない。一度上ったら最後、本の魔界に吸い込まれそうだ。いや、もしかすると、変に重みがかかって二階の床が抜ける…??

ところが、この古本屋が時々、私の天然ナビに引っかかる。「おいで、おいで」のオーラを出して私を呼ぶのだ。そんな時は逆らわず、素直に立ち寄ることにしている。そして本だなを隅から隅までジーッと眺めていく。何も収穫がなく「あ~ぁハズレた」で終わることもしばしば。しかし時々、「あ、この本だったのか!」と、とんでもない掘り出し物に遭遇することがある。

そうして見つけた一冊が、この『カザルスとの対話』だ。
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カザルスの秘書だったJ.M.コレドールによる、カザルスとの会話の記録。訳は佐藤良雄氏。初版は1956年、再版が1961年、しばらく絶版となり、1967年に版を改めて出版、と記されている。生い立ちから少年時代の音楽修行、、バッハの楽譜との出会い、国内外の作曲家とその作品について、演奏解釈について、多くの演奏家との交流、信念と亡命、プラドでの日々と音楽祭etc。公私にわたって、カザルス本人が語った言葉が綴られていて興味深い。

精度不明、気まぐれ、かつ方向音痴の天然ナビだから、ハズレてもともと。でも、たまに大当たりが出る。この本は、ちょうど今年のリサイタルのプログラムを決めた、その翌日に出合ったから大大大当たり!というところか。

第22回リサイタル≪愛しのバルセロナ~Barcelona querida≫
カザルスの祈りと、カタルーニャへの思いを歌います。ぜひ!ご来聴ください。

by Megumi_Tani | 2013-02-12 23:52 | 本の窓 | Comments(2)

Commented by 野良猫 at 2013-02-16 01:06 x
「方向音痴の天然ナビ」受けました(笑)
いつの間にか模様替えしていたのですね。
Commented by Megumi_Tani at 2013-02-16 23:45
模様替え、ほやほやです。
方向音痴の天然ナビ⇒
現在、過去、未来、迷い道くねくね~♪…の、私です。

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