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Prólogo   

リサイタル本番まで1ヶ月半になりました。
練習、準備、諸々、これからが追い込みです。大変だけれど、楽しい時間♪♪
本番までの間、曲目について、少しずつブログでご紹介していきたいと思います。

今回初めてご来聴くださる方もいらっしゃるので、まず基本のキのご案内を!私はスペイン語とカタルーニャ語で歌います。リサイタル当日は、お配りするプログラムで歌詞大意をご紹介するのはもちろん、演奏の合間に、私が自分で曲の内容やエピソードをお話しします。歌って、しゃべって、また歌って、しゃべって…。多くの方がお察しくださる通り、これって実は、歌い手にとって、かなりハードな作業なのです。しかも私は、いざしゃべり出すと歌い手モードをすっかり忘れてしまうので…。でも、やはり皆様にいろんな角度から、そして少しでも身近にスペインの歌の魅力を感じていただきたいと願い、ずっと「おしゃべり付き」を続けてきました。今ではおしゃべり付き演奏会が増えましたが、私がリサイタルを始めた頃は、クラシックなのに何故しゃべる?と、結構ご批判をいただきました。でも、負けない私(笑)です。

歌のリサイタルは概ね四つのステージで構成されます。ひとつのステージで演奏されるのは、まぁ目安として五曲くらいでしょうか。演奏が続いている間、ジッと息をひそめ、耳に全神経を集中し、微動だにしない。そして、五曲すべての演奏が終わったところで、おもむろに拍手…これがクラシック鑑賞の伝統的マニュアルです。しかし、たとえば二曲目が素敵だったら、思わず拍手をしたくなる。三曲目が楽しければ、また拍手をしたくなる。でも、どうやら手を叩いてはいけないらしい…。何となく周りの様子をうかがい、モジモジ、ゴソゴソされるお客様…。そんな窮屈な垣根はさっさと取り払い、私のリサイタルでは、お気に召したらいつでも手拍子、足拍子を!とご案内しています。(さすがにまだ足拍子をなさった方はいらっしゃらない?)これも、最初の頃は、曲の合間に拍手とはけしからん、知性と教養の欠如!と、結構ご批判をいただきました。でも、負けない私(笑)です。

ただ今回は、秘かに悩ましい曲があります。モンポウ作曲『夢のたたかい』です。亡くなった恋人に想いを寄せる詞、最も繊細で美しいカタルーニャ歌曲かもしれません。どこからともなく始まり、どこへともなく消えていく。曲の切れ目があるような無いような…。これはモンポウ作品に多く見られる特徴ですが、『夢のたたかい』に関しては、曲の切れ目があるけど無い。つまり、「君の上にはただ花ばかり」「今宵おなじ風が」「君の気配は海のよう」この三曲が連作として柔らかく響き合い、淡い絵画のような世界を創りだしているのです。一曲めの終わりが二曲めにつながり、二曲めの終わりが三曲めを誘う…。ですから、拍手は無い方がいい。静かに、どこまでも静かに、三つの曲が微風のように漂い、流れていくのがいい。

というわけで、私も思いっ切りしとやかに歌ってみたいと思います。ブログをご覧になってお出かけの皆様、どうぞちょっぴり息をひそめて、カタルーニャの抒情をお楽しみくださいませ。

お客様のつぶやき…「パンフレットは陽光のバルセロナ。チケットは夜のバルセロナですね」
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by Megumi_Tani | 2013-04-13 00:33 | リサイタル | Comments(2)

Commented by 太田公士 at 2013-04-13 10:07 x
こういう形で、コンサートまでの間、ナビゲートいただけるのは嬉しいですね。谷さんの深い愛情、サービス精神を感じます。ご負担にならない範囲で、どうぞよろしくお願いいたします。

拍手な掛け声のタイミングは難しいですが、私は感動した時はKYでない範囲で、素直に気持ちを表現するようにしています。歌舞伎を長年見てきているので、大向こうを掛ける感覚でオペラやコンサートを鑑賞しているのかも知れません。
舞台と一つになって、感動を共有するのは最高に素敵なことですから!
Commented by Megumi_Tani at 2013-04-13 23:40
太田様、ありがとうございます。プログラムご紹介、少しずつ書かせていただきます。文字や文章は、また別の側面から音楽の魅力を伝えてくれると思いますので…。

歌舞伎にお詳しいのですね!素敵です。

どんなジャンルでも、舞台と客席が一つになってこそ!本当の魅力、ナマの醍醐味が発揮されると思います。一期一会。かけがえのない時間ですね。

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