黄昏のスペイン
2013年 12月 25日
18世紀、フランスから来た王様フェリペ5世は、スペイン語が話せなかった…。最初の奥方も二人目の奥方もスペイン文化には興味がなかった…。つまり、あろうことか、文化といえばフランスだ!イタリアだ!という時代になってしまったのです。バロック音楽の大家スカルラッティもボッケリーニも、あの伝説のカストラート、ファリネッリも、皆、スペイン宮廷に招かれ、スペインで大活躍しています。
この『ファンダンゴ』を聴くと、ボッケリーニがスペイン大好き!だったことが分かりますね。
黄昏のスペイン。赤く燃える夕日を斜めに受け、あでやかに咲き乱れる異国文化の華…。
しかし「スペイン魂」も負けてはいません。18世紀末、人々は画家ゴヤの描く<マホ・マハ>を真似て、その風情、優美と粋、恋と情熱の世界を楽しみました。ゴヤ自身もギターを弾き、生まれ故郷アラゴンのホタを歌ったと言われています。ギターについては、第9回、塾頭先生のご講義が楽しみです。