黄昏のスペイン   

音楽講座『Las Músicas de España~スペインの音楽』第4回目が終了しました。16世紀も終わりの1588年、アルマダ海戦で、スペインの無敵艦隊がイングランド軍に敗れました。「無敵」だったはずが負けたのです。スペインにとってはもちろん、関係諸国にとっても、その意味するところは計り知れないものだったことでしょう。続く17世紀、18世紀のスペインは、七人の王が入れ替わり、国内外の戦いに明け暮れ、次々と領土を失い、国が疲弊した、まさに混乱の時代でした。

18世紀、フランスから来た王様フェリペ5世は、スペイン語が話せなかった…。最初の奥方も二人目の奥方もスペイン文化には興味がなかった…。つまり、あろうことか、文化といえばフランスだ!イタリアだ!という時代になってしまったのです。バロック音楽の大家スカルラッティもボッケリーニも、はたまた、あの伝説のカストラート、ファリネッリも、皆、スペイン宮廷に招かれ、スペインで大活躍しています。

でも、この『ファンダンゴ』を聴くと、ボッケリーニがスペイン大好き!だったことが分かりますね。


スペインの音楽も全面降伏していたわけではありません。独自の舞台音楽サルスエラが生まれ、サルスエラの隙間を縫ってトナディーリャが生まれ、風刺をこめたお話、スペインならではの歌と演奏と踊りが盛んに演じられました。が、しかしこれらも、はかない命…。怒涛のように押し寄せたイタリア音楽の大波に飲み込まれ、あっけなく衰退したのでした。

トナディーリャ『扇子の歌』 映画版


黄昏のスペイン。赤く燃える夕日を斜めに受け、あでやかに咲き乱れる異国文化の華…。
しかし「スペイン魂」は負けてはいません。18世紀末、人々は画家ゴヤの描く<マホ・マハ>を真似て、その風情、優美と粋、恋と情熱の世界を楽しんだのでした。ゴヤ自身もギターを弾き、生まれ故郷アラゴンのホタを歌ったと言われています。ギターに関しては、第9回、塾頭先生のご講義が楽しみです。

CD『ゴヤの時代の音楽』のジャケット
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この日の最後はイヴイヴ特別企画 『Noche de Paz~聖夜』を皆さんで大合唱しました。


それにしても「KARAOKE」は、いまや世界共通語ですね

第5回教養講座『Las Músicas de España』(スペインの音楽)
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by Megumi_Tani | 2013-12-25 23:57 | 講座/セミナー | Comments(0)

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