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『スペイン浪漫』~地中海の薫り   

10月4日『スペイン浪漫』第一ステージは、「地中海の薫り」をお届けします。私にとっては、やはり、まず隗より始めよ、バルセロナ音楽界の重鎮だったE.トルドラの歌曲での開演です。おだやかな朝の霧に別れの想いを託す「忘却の歌」、帆にいっぱいの風を受けて海を行く若き船乗りの心意気を歌った「見習い水夫の歌」。まったくタイプの違う二曲ですが、流れるメロディー、柔らかな心地よいリズムは、まさに豊かな地中海の抒情そのもの!一幅のパステル画を見るようなトルドラの世界をお楽しみください。

「見習い水夫の歌」は、今回初めて演奏する曲です。ずっと歌いたかった作品ですが、日本ではなかなか楽譜が手に入らず、昨秋バルセロナへ行った際、勇んで(笑)老舗の楽譜屋さんに出かけ、やっと見つけることが出来ました。こちらが、その楽譜屋さん。
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この楽譜屋さんは、日本のように本棚に並んでいる楽譜を手に取って探す、というスタイルではありません。カウンターで「〇〇の楽譜はありますか?」と尋ねると、その楽譜、あるいは、その楽譜が入ったぶ厚いファイルをお店の人が出して来てくれます。つまり、基本的に、「〇〇の楽譜はありますか?」と言えなければ、楽譜が買えない、というわけです。

私がトルドラの楽譜を片っ端から探していたら、店のご主人がおもむろに近づいて来て言いました「20世紀前半、バルセロナで最も重要な作曲家はトルドラだった。そして現在、最も重要な作曲はマヌエル・ガルシア・モランテだ。知っているか?」アラまぁ!内心ニッコリの私。「もちろんです。彼は私の先生ですから」「そうそう。私達、明日お昼ご飯をご一緒することになっているんです」と、一緒にいたMikikoさん。え?目をまん丸くしたご主人。すると、話を聞いていたらしいおじいちゃまが店の奥からのっそりと出て来ました。「わしとマヌエルはコンセルバトリオで一緒にピアノを勉強したんだ」その誇らしげなこと!

第一ステージでは、その師マヌエル・ガルシア・モランテの作品の中で私が最も愛する曲「悲しいものは何もない」そして、バルセロナのみならず、スペインの浪漫を代表する音の詩人グラナドスの「ささやかな歌」を演奏します。グラナドスならではの陰翳が小さな小さな世界に凝縮した佳曲。日本では知られていない、ささやかな名曲です。

第23回谷めぐみリサイタル《スペイン浪漫》
2014年10月4日(土)午後2時@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています。 詳しい情報は、上をクリック060.gif

カタルーニャ音楽堂です。 (画面左上白文字をクリック ⇒ フル画面)

by Megumi_Tani | 2014-09-03 12:06 | リサイタル | Comments(0)

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