『スペイン浪漫』グラナダ~光と影   

スペイン語で「柘榴」の意味を持つGranada。グラナダには、あの濃紅色のイメージがよく似合う。その丘に建つアルハンブラ宮殿は、イベリアの地におけるキリスト教徒とイスラム教徒の歴史、栄枯盛衰を生きた無数の人々の物語を秘め、時空を越えて、現代の私たちをも妖しい幻影の世界に誘い込む。

スペインの音楽家の多くもアルハンブラの魔力に魅せられてきました。代表格は、アルベニスでしょうか。神童ピアニストとして世界を放浪していた頃から、彼は何度もアルハンブラを訪れました。新婚の愛妻ロシーナと滞在していた時期もあります。やがて大マエストロになったアルベニスは、パリで、才能ある若きスペイン人音楽家に出会います。マヌエル・デ・ファリャでした。二人はすぐに意気投合し、「世界的視野をもつスペイン音楽」について、熱く語りあったといわれています。ファリャは終生、アルベニスから受けた教えに敬意と感謝を捧げていました。

やがて、ファリャもグラナダが気に入り、44歳の時、マドリードの喧騒を離れてアルハンブラ宮殿にほど近い場所に転居します。そしてこの地で、多くの芸術家と交流し、充実した作曲活動を展開しました。神経質な性格で決して社交的ではなかったファリャが心を許し、親しく付き合った若者が、詩人ガルシア・ロルカでした。彼の謂れなき突然の死に、ファリャは大きな衝撃を受けたといわれています。ファリャは1876年(明治9)に生まれ、1946年(昭和21)年に亡くなりました。第一次世界大戦、スペイン内戦、第二次世界大戦と、まさに戦争の時代に翻弄された一生でもありました。

『スペイン浪漫』第2ステージは、彼らグラナダに魅せらた人々の魂の軌跡、極彩色の光と影をたどります。もちろん!名曲「アルハンブラの想い出」も。こちらは、いつものようにヴォカリーズでお届けします。近年、後付けのスペイン語の歌詞が出回っていますが、私は、ギター曲はあくまでもその“旋律”で歌いたい。おかげ様で、4ステージで歌う「わが心のアランフェス」とともに、リサイタルの人気ヴォカリーズ二曲になりました。「目は口ほどにものを言う」という表現がありますが、まさにヴォカリーズは「旋律は歌詞ほどにものを言う」の世界!その妙をぜひお楽しみください。

ところで、「アルハンブラの想い出」は、この夏公開されたジブリ映画『思い出のマーニー』にも使われたようですね。演奏で参加したのは、今を時めくギタリスト、ミロシュ♪

ということで、本日の動画は、ミロシュに登場していただきましょう。(画面左上の白文字クリック)


第1ステージのご紹介はこちら ⇒ 『スペイン浪漫』~地中海の薫り

第23回谷めぐみリサイタル《スペイン浪漫》
2014年10月4日(土)午後2時@Hakuju Hall
ご来聴をお待ちしています。 詳しい情報は、上をクリック060.gif
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by Megumi_Tani | 2014-09-13 22:53 | リサイタル | Comments(0)

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