Programa ご案内 「ロドリーゴとファリャ」   

プログラム前半、「エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ」のあとは、スペインのエッセンスをギュッと凝縮した歌が続きます。

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ロドリーゴ「ベツレヘムの小歌」は、クリスマスをテーマにした、小気味のいい歌だ。スペインの典型的なリズム ~8分の6と4分の3が交互に入れ替わる~ が楽しい。
ファリャの「ホタ」は『七つのスペイン民謡』の中の第5曲め。アラゴンのホタを基にしているが、そこは偉大なるマエストロ・ファリャの作品。歌もさることながら、ピアノ・パートが転調とともに鮮やかな展開をみせる。

ロドリーゴとファリャ。この二人の人生は対照的だ。

幼くして視力を失ったロドリーゴだが、すでに若くして音楽の才能を発揮。38歳の時、アランフェス協奏曲で世界的名声を得た。その後、作曲家としてはもちろん、大学教授、評論家等々、様々な分野で大活躍。数々の名誉ある賞を受賞した。ファッション雑誌「マリ・クレール」にモデルとして!ジーンズとスニーカー姿で登場したりもしている。私生活では、美しいヴィクトリア夫人が彼を支えた。一説では、アランフェス協奏曲のあの美しい第2楽章は、流産の悲しみに沈む夫人を慰めるために書かれた、とも言われている。

一方のファリャも幼い頃から音楽の才能を発揮した。最高の師と仰ぐぺドレル、パリで出会ったポール・デュカス、アルベニス、ドビュッシー、フォーレ、ラベル、ストラヴィンスキー、トゥリーナら、数々の音楽家との交流から、自らが目指すスペイン音楽を模索する。マエストロとして名声を得た後も、ただひたすら音楽の高みを目指し、生涯独身、質素な黒づくめの服装、厳しい時間規制を自らに課す生活を貫いた。晩年は経済的にも困窮したらしい。

ロドリーゴには、この世を謳歌する才能があったように思う。アランフェス協奏曲から歌曲の小品に至るまで、彼の作品には、朗らかで雅な明るさがある。ヒット・メーカーとでもいうのだろうか。聴く者の心のツボを巧みに刺激する天賦の才がある。一方のファリャは、天に向かって昇華する音楽を生涯求め続けた。この世には目が向かなかった?向ける気が無かった?向けたいけれど適応できなかった?あたかも修行僧のごとき人生を送ったファリャ。しかしその音楽にほとばしる情熱、完成度は他の追随を許さない。
ロドリーゴ考」「ファリャ再発見」「内戦の影

ロドリーゴ、ファリャの後に歌う「バスクの歌」は、ひりひりと心の糸が震えるような作品。日本ではほとんど紹介されていない。そして恋人自慢の若者の歌「当ててごらんと言ったって」で、プログラム前半が終了する。ハァ…それにしても「歌曲彩々」盛りだくさんのプログラム。組んだのは誰?(笑)

ところで、先日の「毎日メディアカフェ」にお出かけくださった皆様、スペインのリズム体験コーナーで私が歌っていたのが「ベツレヘムの小歌」です。ビデオの10分あたり。
楽しかったですね。




              谷めぐみ30周年記念リサイタル
           スペイン わが心の歌
              2015年10月17日(土)午後2時開演
                 会場:Hakuju Hall
               ご来聴をお待ちしています

060.gifPrograma ご案内
母なるマリアに」 「心よ、ともに悲しもう」 「カタルーニャの歌」 
エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ
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by Megumi_Tani | 2015-08-30 00:22 | リサイタル | Comments(0)

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