先日は
「チラシ 」の苦心をご紹介したが、リサイタルに欠かせないもう一つの印刷物「プログラム」の制作にも、毎回、渾身の力を注ぐ。演奏の合間にトークを入れるとはいえ、各々の曲に関してご紹介できるのは、山ほどあるエピソードのほんの一部だ。あれもこれもお話していたら、お喋りだけで2時間が終わってしまう。「それをやると、さだまさしですよ!」と、スタッフの方に突っ込まれた。確かに(^^;;
そこで、当日お渡しするプログラムに拙文を書かせていただくことになる。とはいえ、紙面スペースは限られている。薄暗い客席で細かい文字は読みにくい。そもそも、リサイタルは演奏がメインだ。長々と論文調?のものを掲載する場ではない。あれを捨て、これを捨て、まさに断捨離のごとく中身を絞り込んでいく。演奏内容に沿った的確なエピソードを、コンパクトな文章で分かり易く…。この作業、最終盤には、遠い昔に忘れた「完徹」という言葉が復活する事態にしばしば陥る。食べることも飲むことも忘れ、ひたすらパソコンの画面に向かい続け、ふと気づけば、窓の外は朝…。
プログラムのデザインは、Vamosさん。私が伝えた「キーワード」から「何か」を感じ取り、いつも思いがけないデザインを提供してくれる。バルサの大ファン、熱い心のアーティストだ。
こうして出来上がった原稿を、また何度も何度も校正し、何度も何度も確認し、やっと祝!校了 ⇒ 印刷、となる。
今年は音楽通の方々から、プログラムへのご感想を沢山お寄せいただいた。「色々な知らないエピソードが紹介されていて驚いた」「今後の資料として役に立つ内容」「Notas を とても興味深く読んだ」etc。中には、「マエストロ・モンポウと谷さんのツーショット写真を見て、当たり前ですけど、あぁモンポウは実在したのだなぁ、と実感しました」というご感想も(^_-)-☆
歌を文字で語る「プログラム」。大切にお読みいただけると、とても嬉しい。
今年のプログラム