2019年の今日5月19日、リサイタル
〈スペイン浪漫Ⅳ〉を開催した。前年に大きく体調を崩したが何とか復活。おなじみのHakuju Hallで、同じように皆様とお目にかかれることがとても嬉しかった。
あれから四年。ずっしりと負荷のかかった先の見えない時間。会えない間に本当に連絡が途絶えた人もいる。消えた仕事もある。社会の在り方も変わった。まだ終わったわけではないけれど、振り返れば、言葉に尽くせぬほど長く重い時間だった実感が確実にある。
そんな四年を経ての今回のリサイタル。チケット発売から約一週間が過ぎ、うれしいメッセージを沢山いただいている。「待ってました!」「やっと!」「さっそく "朝ぴあ" して来ました」「モンポウからグラナドスの流れ、ぞくぞくします」「とっておきのメニュー!楽しみにしています」「私たちもしっかりスタンバイします!」etc。
「歌」という形ないもの。コンサートという一期一会の時空。そんな目に見えないふわりとしたものが、お客様おひとりおひとりの心にしっかり刻まれている。否応なく変わるものもあるけれど、決して変わらないものもある。変わらずに紡がれるものがある。その不思議、その喜び。人間って素敵だな、と思う。四年ぶりのこの機会を大切にしたい、と、あらためて思う。