<   2017年 12月 ( 4 )   > この月の画像一覧   

2017年♪ありがとうございました。   

「2017年はカラフルな年でした…」と記して、友人がクリスマスカードを送ってくれました。カラフルとは言い得て妙!心弾む明るい色もあれば、少し翳りを帯びた寂しい色もあります。笑い、泣き、懸命に生きた2017年が暮れていきます。

2016年/没後100年、2017年/生誕150年。微力ながら、エンリケ・グラナドスに全力を捧げた二年間でした。各々の記念の年にリサイタルを開かせていただいたことを幸せに思います。

2016年第25回リサイタル『スペイン浪漫Ⅱ~E.グラナドス没後100年に捧ぐ
e0172134_23260098.jpg

2017年第26回リサイタル
スペイン浪漫Ⅲ ~E.グラナドス生誕150年、F.モンポウ没後30年に捧ぐ
e0172134_23262232.jpg

今年のリサイタルは、フェデリコ・モンポウ没後30年記念の会でもありました。Viva!Viva!だけではない、繊細なスペイン歌曲の心。モンポウ独特の内なる世界は少々難解かも…という危惧をよそに、当日の演奏は大好評!

関連して、『毎日メディアカフェ』でお話をさせていただいたり、セルバンテス文化センターでセミナーを開講したり、と、スペイン歌曲をご紹介させていただく機会にも恵まれました。

長年リサイタルに必ず駆けつけてくださるお客様に加えて、新しいお客様が毎年少しずつ増えていることは、とても嬉しいことです。日本では本当に悲しいほど(涙) 知られていないスペイン歌曲の世界。スペインとご縁のない方はもちろん、たとえスペイン通の方であっても、はたまた音楽通の方であっても、日頃あまり音楽に親しまれていない方であっても、皆さん、スペイン歌曲については、その存在さえほとんどご存知ありません。広く開かれた場と佳き出会いがあれば、きっとその魅力を感じていただける!と、今年あらためて実感させていただきました。『1119♪エピローグ

大切なバルセロナが、カタルーニャが揺れに揺れた年でした。2017年が暮れようとする今も、先が見えず、揺れ続けています。平和裏に明るい出口が見い出されることを、心から祈ります。

今年も当ブログをご愛読いただきありがとうございました。
2018年が明るく平和な年でありますように!

e0172134_23143914.jpg



[PR]

by Megumi_Tani | 2017-12-28 23:38 | エトセトラ | Comments(0)

激動の年のクリスマス   

街がクリスマスイルミネーションに彩られる季節。今冬は東京も寒さの訪れが早い。冷たい空気に、キラキラと輝きが映える

アルフレード・クラウスが歌うスペイン語版「きよしこの夜」

こんな楽しいクリスマスの歌も!


スペインが一年で最もにぎわうこの時期に、カタルーニャでは州議会選挙が行われた。結果は、独立派が過半数を獲得。しかし第1党は独立反対派の党。混迷が続くだろう。。。

10月の独立投票時に較べて、日本での報道はめっきり減った。しかし、私を含め、バルセロナに、カタルーニャに縁のある者は、何となく落ち着かない気分で過ごしている。8月の恐ろしいテロだけでも衝撃だったが、よもや同じ年の暮れをこんな心配の中で迎えようとは予想もしなかった。「No tinc por! - 私は恐れない! 」「2017、切なる祈り

カタルーニャ激動の年だった2017年。
いつものように素敵なクリスマスを!そして佳き新年を!と祈らずにはいられない。

¡Feliz NavidadBon Nadal!

聖家族教会マッピング


カタルーニャのクリスマスの歌「聖母の御子」


同じく「鳥の歌」

バルセロナの友人から届いたクリスマス・プレゼント
e0172134_20241694.jpg



[PR]

by Megumi_Tani | 2017-12-23 22:36 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

歌を語る「プログラム」   

先日は「チラシ 」の苦心をご紹介したが、リサイタルに欠かせないもう一つの印刷物「プログラム」の制作にも、毎回、渾身の力を注ぐ。演奏の合間にトークを入れるとはいえ、各々の曲に関してご紹介できるのは、山ほどあるエピソードのほんの一部だ。あれもこれもお話していたら、お喋りだけで2時間が終わってしまう。「それをやると、さだまさしですよ!」と、スタッフの方に突っ込まれた。確かに(^^;;

そこで、当日お渡しするプログラムに拙文を書かせていただくことになる。とはいえ、紙面スペースは限られている。薄暗い客席で細かい文字は読みにくい。そもそも、リサイタルは演奏がメインだ。長々と論文調?のものを掲載する場ではない。あれを捨て、これを捨て、まさに断捨離のごとく中身を絞り込んでいく。演奏内容に沿った的確なエピソードを、コンパクトな文章で分かり易く…。この作業、最終盤には、遠い昔に忘れた「完徹」という言葉が復活する事態にしばしば陥る。食べることも飲むことも忘れ、ひたすらパソコンの画面に向かい続け、ふと気づけば、窓の外は朝…。

プログラムのデザインは、Vamosさん。私が伝えた「キーワード」から「何か」を感じ取り、いつも思いがけないデザインを提供してくれる。バルサの大ファン、熱い心のアーティストだ。

こうして出来上がった原稿を、また何度も何度も校正し、何度も何度も確認し、やっと祝!校了 ⇒ 印刷、となる。

今年は音楽通の方々から、プログラムへのご感想を沢山お寄せいただいた。「色々な知らないエピソードが紹介されていて驚いた」「今後の資料として役に立つ内容」「Notas を とても興味深く読んだ」etc。中には、「マエストロ・モンポウと谷さんのツーショット写真を見て、当たり前ですけど、あぁモンポウは実在したのだなぁ、と実感しました」というご感想も(^_-)-☆

歌を文字で語る「プログラム」。大切にお読みいただけると、とても嬉しい。
第26回リサイタル《スペイン浪漫Ⅲ》

e0172134_15203499.png
                             ⓒ藤本史昭


今年のプログラム                            
e0172134_18081434.jpg






[PR]

by Megumi_Tani | 2017-12-16 15:36 | リサイタル | Comments(0)

チラシのチカラ   

コンサートのお知らせに「チラシ」はつきものだ。ネットの情報が力をもつ今でも、やはり直接お客様の手に渡るチラシの存在は大きい。自分自身を顧みても、ネットではサーッと読み飛ばしてしまうような情報でも、紙媒体で手にすれば、表裏何度も引っくり返して眺め、心惹かれるものは丁寧に読むことになる。デザインから演奏会のコンセプトを感じ取ったり、文体から演奏者あるいは執筆者のお人柄を垣間見たり…。今でも、お客様の中には、パソコン、スマートフォンの類はやりません、という方がいらっしゃる。そんな方達には、昔ながらの郵送DMでのチラシ送付が不可欠だ。

というわけで、リサイタルのチラシ制作には力が入る。私がお伝えしたプログラム概要を基に、デザイナーさんが何種類かのデザインを提示。その中から一つに絞り、レイアウトやら色味やら校正やら諸々の細かい作業を何度も繰り返し、やっと完成する。チラシが出来上がると、さぁ!いよいよ始まるぞ!と、意気が揚がるのだ。

ところが悲しいかな、もらう方にしてみれば、チラシはただの1枚の紙。よほど興味が無ければ丁寧に読んだり、眺めたりはしない。チラシは「散らし」。下手をすれば、いや、多くの場合は?表と裏をチラッと眺めてふ~ん…で、お終いだ 145.png 145.png145.png

さて、リサイタルでは、いつもアンケート用紙をお配りし、お好きな曲やご感想を記入していただく。その中に「あなたはこのコンサートをどこで知りましたか?」という質問がある。今回、お答えの中に「地下鉄の中でご本人からチラシをいただきました」と、書かれている方がいた。地下鉄?はて?…。その方が詳細に書いてくださった経緯を読んで、あぁ!と思い出した。

7月、グラナドスの合唱作品の演奏会に出かけた際のこと。終演後、ホールを出て、地下鉄の乗り場を探すが見つからない。おかしいなぁ、すぐ近くだったはずなのに…。とにかく私は方向音痴というか、こういうアンテナが極めて鈍い。地図を持っていても目的地にたどり着けず、今来た道を同じ場所に戻ることも出来ない。自分では真剣に、大真面目に歩いていても、足が勝手にどこかへ向かってしまう。この時もそんな感じでウロウロしていたら、同じようにウロウロしている風情の女性がいた。「地下鉄の乗り場、こちらですよね…」と、どちらからともなく同行、二人でウロウロ。ほどなく乗り場が見つかり、そろって無事乗り込んだ。近くで何かイベントでもあったのか、車内は若者で大混雑。私達は吊革につかまり、押し合いへし合いするなかで、短い立ち話をした。

「私はピアノの友人に誘われて聴きに来ました。あなたもピアノの方ですか?」と女性。「いいえ。歌です」と私。「歌?クラシックですか?オペラとか歌曲とか?」「スペイン歌曲です。ご存知ですか?」「スペイン歌曲?知りません。歌曲ということはフラメンコとは違うんですか?どんな歌があるんですか?」「今日のグラナドスはもちろん、ファリャ、モンポウ、トゥリーナ、ロドリーゴ…沢山の作曲家の沢山の作品があります」「一曲も知らない…」「日本では本当に知られていないジャンルなんですよ」「そうですか…。それって、どこかで聴く機会はあるのでしょうか?あれば行ってみたいです。あなたはコンサートとか、されないんですか?」そこで私は、バッグの中にチラシが入っていることを思い出した。「じゃぁ、これ、チラシです。まだずっと先、11月ですけど、よろしければどうぞ」「エッ!全部スペイン歌曲のリサイタル?そんなのあるんですか?…」「途中でトークが入るので、初めてでも大丈夫ですよ」チラシの表裏をしげしげと眺める女性。と、そこで彼女の降りる駅に到着。「じゃぁ、私はここで。今日はありがとうございました」「こちらこそ、ありがとうございました。ホームページにスペイン歌曲のことを色々ご紹介してあります。お時間ある時にご覧になってみてください」混雑する車内、もみくちゃにされながら女性は降り、これまた多くの人でごった返すホームに消えて行った。

その女性が、リサイタルにいらしていたのだ。「地下鉄でいただいたチラシがどうしても気になって来ました。とても素敵な歌…」と、初めてスペイン歌曲を聴いたご感想をアンケート用紙いっぱいにご記入くださっている。嬉しいなぁ。
そういえば以前、こんなこともあった。「不思議な出会い

Viva!チラシ!チラシは「散らし」なんかじゃないぞ!

                                ⓒ藤本史昭

今年のチラシ
e0172134_00135191.jpg






[PR]

by Megumi_Tani | 2017-12-03 13:16 | リサイタル | Comments(0)