<   2018年 10月 ( 6 )   > この月の画像一覧   

来週です!『知られざるハバネラの魅力』   

昨日10月25日は、ビゼー生誕180年の記念日でした(1838年10月25日~1875年6月3日)。ハバネラといえば『カルメン』、ハバネラ史上、決して忘れられない作曲家です。しかしそのカルメンのアリアにはスペインの元歌が…。

「ハバネラ」の源流、歴史、多彩な顔を探る「毎日メディアカフェ」
来週火曜日、10月30日開催です。入場無料。残席多少あり。今からでもお申込みOK。
お時間ある方、ぜひどうぞ。

毎日メディアカフェ知られざるハバネラの魅力
e0172134_00130785.jpg

[PR]

by Megumi_Tani | 2018-10-26 10:13 | 講座/セミナー | Comments(0)

Mikikoさん 2018   

「めぐみさん、ただいま~!」バルセロナのMikikoさんがやって来た。いつも突然、地球の裏側からひょっこり現れる。「今、どこにいるの?」「日本よ~!東京に行くけど、会える?」「エッ!いつ?いつ?」こんな具合だ。

どこか気の利いたカフェでお茶でも、と考えていたら、午後3時という時間にもかかわらず、「お腹ペコペコなのよ」と言う。そんな時間でもOKのお寿司屋さんに入り、席に座るやいなや、まるで昨日の続きのように、弾丸お喋りが始まった。互いの近況、バルセロナ話、今読んでいる本、共通の知人の噂話(笑)etc。食べて、お喋りして、笑い、エールを送り合い…。彼女が次の予定に移動するまでの約3時間、楽しい時間がアッという間に過ぎた。

別れ際、「今回も会えてよかったわ」と私が呟くと、「何言ってるのよ。今回会えなければ、また次に会えるわ」とケラケラ笑っている。留学時代、公私ともにどれほど彼女に助けられたことか。帰国後も、私が少々くたびれ気味の時、なぜか突然彼女からの手紙や贈りものが届いて驚いたことが何度もある。 「バルセロナの風、送ります
彼女自身とんでもない波乱万丈の人生を送りながら、いつも起きることすべてを受け入れ、今在る幸せに感謝し、周囲の人を愛し、たくましく、自由に、心豊かに生きているMikikoさん。まさに、人生の芸術家だ。

「じゃあ、またね!」また明日会うような挨拶を交わし、ホームで電車を見送った。私よりずっと小柄な彼女だけれど、一緒にいると、地球が小さく感じられる。
ありがとう、Mikikoさん。またね!
e0172134_11254769.jpg

ビクトリア・デ・ロス・アンへレスは「ルンバ」が大好きだったらしい、との情報。
バルセロナで「ルンバ」といえば、やっぱりこれ。




***************************************

お申込み受付中!
10月30日(火)午後6時30分
どなたでも参加できます。入場無料・要事前お申込み
お申し込みはこちら ⇒ 2018年10月30日のイベント




[PR]

by Megumi_Tani | 2018-10-24 23:18 | ビバ!エスパーニャ! | Comments(0)

スペインと『カルメン』   

オペラ・キュレーター井内美香さんが主催されているオペラ勉強会『みんなでオペラ』に参加させていただいた。テーマは「カルメン」。二年前に続く二度目の登場だ。さすが人気オペラ!一度目の様子⇒「カルメン勉強会

今回は、フランスオペラにおける『カルメン』という視点で、歴史、内容、ビゼーの他の作品について等々を分かり易くお話くださった。井内さんお手製の♥入り登場人物相関図も楽しい!『美しきパースの娘』の緊張感溢れるシーン、二つのバージョンの『カルメン』のいずれ劣らぬ奔放且つ鬼気迫るシーン、誠に見応えがある。音で描く鮮烈なドラマ、艶やかな色彩、激しく衝突する人間の性…。天才ビゼーの、まさに天才ぶりをあらためて実感した。

『美しきパースの娘』は、この曲で有名です。


昨日視聴した『カルメン』のひとつ。フィナーレ

そこで、あらためて考えさせられた。スペインにとって、『カルメン』とは何なのだろう?と。

このオペラが書かれた19世紀半ば、音楽界では「スペイン」が大流行していた。異郷スペイン、魅惑の国スペイン、光と影の国スペイン…。リスト、ラロ、シャブリエ、リムスキー・コルサコフetc。ヨーロッパやロシアの名立たる音楽家達がこぞって「スペイン風」の作品を発表、その筆頭に挙げられるのが『カルメン』だろう。

カルメンは、ヒターナ(gitana):ロマの女だ。セビーリャを舞台にした、魔性のロマの女と実直なバスク男とのドラマティックな恋愛悲劇。しかし、カルメンがロマだということはあまり認識されず、スペイン人女性は皆カルメン、とでもいうようなある種ステレオタイプ的イメージが出来上がっている。日本人女性が皆、お蝶夫人ではないように、スペイン人女性が皆、魔性の女カルメンであるはずがない。井内さんも挙げておられたが、『マノン・レスコー』『サロメ』はたまた『痴人の愛』等々、洋の東西を問わず、魔性の女は存在する。

更に、オペラには、ロマの仲間達、占い、酒場、闘牛士、誘惑、恋、裏切り、嫉妬、殺人etc、何とも怪しげな要素が、これでもかこれでもかと盛り込まれている。観客は否応なしに妖しくも謎めいた魅惑の国スペインに誘われる仕掛けだ。

フランス人による、つまり外国人による原作、台本、作曲だからこそ、ここまで極端な作品が出来たのかもしれない。しかもその作品の出来が超一流と来たから、たまったものではない。オペラ『カルメン』を通した「スペイン像」「スペイン女像」がすっかり世に定着してしまった。

その『カルメン』を貫く情熱はそのままに、その凛々しさもそのままに、人間の喜怒哀楽を真っ直ぐに歌うスペイン歌曲の世界がある。決して極端な何かではない、市井の人誰もが心に知る想い(喜び、哀しみ、嘆き、憧れ、諦め、願い、祈りetc )を飾らず、潔く、しかも端正に歌う。その存在は、艶やかな大輪の華オペラ『カルメン』を前にするといかにも小さく儚いが、だからこそ大切にお伝えしたいと、あらためて強く願う。

冠婚葬祭の時にしか会わない遠い親戚?(笑)のようだった『カルメン』をグッと身近に感じさせてくれたのが、ここ数年取り組んできたイラディエール作曲「エル・アレグリート」だ。新しいCD「スペイン浪漫」にも収録されている。ぜひお聴きいただきたい。

10月30日開催「毎日メディアカフェ」でも、この歌のお話をします。

***************************************

お申込み受付中!
10月30日(火)午後6時30分
どなたでも参加できます。入場無料・要事前お申込み
お申し込みはこちら ⇒ 2018年10月30日のイベント

e0172134_00154595.jpg


[PR]

by Megumi_Tani | 2018-10-21 00:39 | Musica あれこれ | Comments(0)

「声の力を学ぶ」連続講座 第7回   

元NHKアナウンサー、山根基世さんが主宰される連続講座『声の力を学ぶ』第7回を聴講させていただいた。
第1回」「第2回第3回」「第4回」「第5回 」「第6回

今回の講師は、テレビでもお馴染み、言語学者、杏林大学外国語学部教授、政策研究大学院大学客員教授の金田一秀穂先生。「言葉の声」と題し、言葉と声との関係、コミュニケーションにおける声の力について、幅広く、ユーモアたっぷりにお話しくださった。

AI時代を迎え、高度な翻訳機が登場し、いずれ外国語教師や通訳は不要になる、とも言われている。しかし機械が通じさせているのは「字幕」になっている部分。声の力こそがコミュニケーションの力になる。

記号としての言語は考えるための道具。20万年前に登場したホモ・サピエンスが肉体的に優位だったネアンデルタール人を越えられた、その鍵は、記号言語を獲得できたことだと推察される。生存するための強力な武器として記号言語を得た彼らは、知識を共有し、世界中で暮らせるようになった。「声」は、そのホモ・サピエンスの段階のものであるから普遍的に感動できる。外国語の歌で歌詞の意味が分からなくても歌に感動するのは何故か?朗々と響きわたるコーランの声に意味も分からないまま心震えるのは何故か?「声」こそが人の心を動かす。15万年間、我々はそうして生きてきた。

ここで、私は嬉しくなった。リサイタルやコンサートでスペイン歌曲をスペイン語で歌う。スペイン語が分かるお客様はごく少数だから、大半のお客様には歌詞の意味がダイレクトに伝わらない。歌詞大意をお渡しし、曲間にトークを入れ、と、出来る限りの努力をさせていただく。が、それでも歌の中身をそっくりそのままお伝えできるわけではない。この見えない壁をどうやって乗り越えるか…。いつの頃からか、その壁をひとつ上の次元で越えることが目標になった。言葉ウンヌンを越えたところで歌を、音楽を共有、共感する。そんな世界がきっとある、と。
なるほど!私が目指しているのは、ホモ・サピエンス的歌の境地だったのだ169.png

ご講演の最後には、日本語教育における「声」にも触れられた。日本語における「声」の価値は低い。書くことに拘る傾向が強く、話す、聞く教育が著しく遅れている。2010年の映画「英国王のスピーチ」のようなことは日本では考えられない。気持ちを通じさせるのは「声」を伴う話し言葉だ。母親が生まれたばかりの赤ちゃんに話しかける、その「いい声」は誰にでもあるもの。「声の力」をもっと知り、もっと大切にしよう、と結ばれた。

「声」の普遍性、「声」の力、歌い手の私も大いに勇気づけられるお話でした。元気が出ます。ありがとうございました!



***************************************

お申込み受付中!
10月30日(火)午後6時30分
どなたでも参加できます。入場無料・要事前お申込み
お申し込みはこちら ⇒ 2018年10月30日のイベント



[PR]

by Megumi_Tani | 2018-10-11 23:08 | 講座/セミナー | Comments(0)

追悼 モンセラート・カバリェ   

スペインが生んだ世界的名ソプラノのひとり、モンセラート・カバリェが天に召された。
世界的なソプラノ歌手モンセラート・カバリエさん死去85歳



私が大学生の頃、すでに彼女は20世紀を代表する大ソプラノのひとりだった。学生定番のプッチーニ「私のお父さん」から数々の有名オペラ・アリアまで、ソプラノと称する歌い手であれば、誰もが一度は彼女の名唱を耳にしたことがあるだろう。

バルセロナ留学時代、リセウ大劇場で彼女が『トスカ』を歌うというので勇んでチケットを買った。しかし体調不良を理由に公演は中止になった。当時からしばしば健康面での不安が囁かれることがあったように記憶している。今回は胆のうの病ということで、先月から入院情報が流れていた。

カバリェといえば、もうひとつ忘れられないのがフレディ・マーキュリーとの共演による「Barcelona」だ。昨夜のスペインの報道のなかでも、あるサイトは、心に残る彼女の業績のトップにこの曲を挙げていた。フレディからのたっての希望で実現したというこのデュエットは、1992年のオリンピックとともに、「バルセロナ」の名をあらためて世界に知らしめた。フレディの死後、カバリェが長くこの曲を封印していたというエピソードにも心打たれる。

昨年の毎日メディアカフェ「歌曲でめぐる芸術の街バルセロナ」の直前、バルセロナでテロが起きた。衝撃さめやらぬまま迎えたメディアカフェ本番、光り輝くモンジュイックの丘で「バルセロナ」を讃える二人のデュエットに胸が熱くなった。

稀有なる美声、稀有なる高音、揺るがぬテクニック、揺るがぬ歌唱。不世出の歌い手ながら、どこか気の良い笑顔の似合う女性だった。名アリアの名唱は数々あれど、ここでは、いくつかの珍しい動画をご紹介したい。

若きカバリエが歌う「マハと夜鶯」~グラナドス『ゴイエスカス』より


グラナドス「永遠の哀歌」

カレラスとの共演


ドミンゴとの共演


娘さんとの「猫の二重唱」


そして、「バルセロナ」


昨日「二つの鳥の歌 」のブログを書き終え、アップしようとしたところで、カバリェの訃報を知った。しかもそのニュースには、彼女がカタルーニャ音楽堂で「鳥の歌」を歌う動画が添えられていた。共時性?ふと不思議な気がする。

★こちらのサイトで、数々のオペラ舞台からプライベートまで、彼女の生涯を短くまとめた動画が見られます。「Montserrat Caballe

どうぞ安らかに。たくさんの歌をありがとうございました。



***************************************

お申込み受付中!
10月30日(火)午後6時30分
どなたでも参加できます。入場無料・要事前お申込み
お申し込みはこちら ⇒ 2018年10月30日のイベント



[PR]

by Megumi_Tani | 2018-10-07 12:29 | スペイン歌曲 | Comments(0)

二つの「鳥の歌」~CD『スペイン浪漫』   

CD『スペイン浪漫』には、二つのバージョンの「鳥の歌」が収録されている。

カタルーニャ民謡「鳥の歌」は、国連でのカザルスの演奏をきっかけに、単にクリスマスの歌としてだけではなく、平和への祈りの象徴の曲として、世界中に知られるようになった。渾身の声を振り絞って「ピース!ピース!」と訴えるカザルス。2018年の今、この演説が行われた1971年当時より何かが危い気がするのは、私だけだろうか。。。


小さな歌い手の私にとっても、「鳥の歌」はずっと掛け替えのない存在だった。
バルセロナで初めてレッスンを受けた際、ついカザルスのイメージで朗々と?歌おうとすると、「メグミはソプラノ。カザルスのチェロの真似をしても何の意味もないい。メグミはメグミの「鳥の歌」を歌いなさい」と師に諭された。なるほど。歌うとはそういうことか…。大歌手のレコードを聴き、耳で覚えて必死に真似?をする…。日本でそんな勉強の仕方しか知らなかった私には、まさに目からうろこ、初めて「歌う」ことの本質を教えられた瞬間だった。

帰国以来、これまで26回のリサイタルすべての最後を「鳥の歌」で締めさせていただいた。えもいわれぬ憂いを秘めたメロディーは、舞台と客席の境を越え、歌い手である私とお客様の心をひとつにしてくれる。2010年には「鳥の歌づくし」のリサイタルを開催。ご好評をいただいた。「第20回リサイタル《鳥の歌》」「魂の鳥

今は無きカザルスホールでの客席で、背中を押してくれたのも「鳥の歌」だった。
忘れられないリサイタル

書き出せばキリがない。それほどに大切な「鳥の歌」だから、今回のCDでは、ぜひ私が歌っている二つのバージョン両方を収録したいと思った。1枚のディスクに二つのバージョンの同じ歌、というのは、なかなか珍しい。しかも「ライブCDリサイタル」らしく、カタルーニャの名曲が終わったところでひとつ、全プログラムの最後にひとつ、と並べてみた。ぜひ聴き較べをお楽しみいただきたい。
        
       『スペイン浪漫~谷めぐみスペイン歌曲ライブCDリサイタル
e0172134_17235270.jpg

ふと思い立ってこのブログを書き、ふと調べてみると、8年前の今日、2010年10月6日に、こんな投稿をしていた。人間の「ふと」の力は折々不思議だ。「鳥の歌 聴き較べ
このブログの中にあるハミング「鳥の歌」は、HPでお聴きになれます。
谷めぐみの部屋

CD収録のひとつめ、マヌエル・ガルシア・モランテ編「鳥の歌」
80年代のテレビ?でしょうか。音も映像もイマイチですが、歌はビクトリア・デ・ロス・アンへレス、ピアノは編曲者であるマヌエル・ガルシア・モランテ本人です。



***************************************

お申込み受付中!
10月30日(火)午後6時30分
どなたでも参加できます。入場無料・要事前お申込み
お申し込みはこちら ⇒ 2018年10月30日のイベント




[PR]

by Megumi_Tani | 2018-10-06 17:40 | CD | Comments(0)