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『プラテーロと私 -抄- 』   

世は十連休真っ只中。海外へ、国内の名所旧跡へ、沢山の方が旅を楽しまれている一方で、のんびりゆっくり家で本でも読もう!という向きもいらっしゃるのでは?そんな方に、今年2月に出版された、谷口江里也訳『プラテーロと私-抄-』をご紹介したい。

日本でもお馴染み、ファン・ラモン・ヒメネス著『Platero y yo』は、ヒメネス自身と愛するロバ、プラテーロとの触れ合いが描かれた作品だ。故郷モゲールの地でゆっくりと流れる時間、ごくごくさりげない日常のなかにあるちいさな喜びや悲しみ。ページをめくるうちに、いつの間にか、プラテーロとヒメネスの喜びや悲しみが自分自身の喜びや悲しみとなり、最後に、あぁこれはスペインも日本もない、誰の心にもある喜びや悲しみなのだ…と、気付かされる。そんな、やさしく、あたたかく、切ない詩集だ。

本書は、全137編から101編を厳選。本文の合間には、詩の内容にまつわるスペインの歴史や文化が紹介されている。イラストも谷口江里也氏自身。

プラテーロと私-抄-
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『Platero y yo』出会いは1987年、石井崇先生による詩画集『プラテーロとわたし 』だった。その後CDで歌い、三十年以上経った今年、谷口江里也版『プラテーロと私 -抄-』が届けられた。思えば、谷口氏と初めてお目にかかったのも1987年頃だったかもしれない。

もの言わず、喜びも哀しみも大きな目でジッと見つめるプラテーロが愛おしい。

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チケット好評発売中!
第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル
『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
会場:Hakuju Hall
詳細は、HPをご覧ください⇒スペイン浪漫Ⅳ
ご来聴をお待ちしています!

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by Megumi_Tani | 2019-04-29 20:26 | 本の窓 | Comments(0)

519♪ ロドリーゴの歌曲   

ギター協奏曲「アランフェス」で名高いロドリーゴだが、歌曲作品もかなりの数を残している。古典歌曲やセファルディーの歌をアレンジした作品、小粋な民謡調の作品、妻ビクトリアの詩に作曲された作品、クリスマスを題材にした作品etc。その作風は多彩だ。

流麗なメロディー、端正な伴奏が魅力の曲があるかと思えば、遊び心満載、何でこうなるの?という和音やリズムオン・パレードの曲もある。音取りやリズム取りに四苦八苦する演奏者を思い浮かべ、ニヤリとするマエストロの顔が目に浮かぶようだ。

今回のリサイタル、締めは、ロドリーゴの歌曲3曲を演奏する。17世紀の雅を思わせる「ソネット」、幽玄の森をカッコウが飛び交う「カッコウの歌」、ロドリーゴ得意の不協和音が複雑なリズムで炸裂する「ドゥエロ川の歌」。いずれもほとんど演奏されることのない極めて珍しい作品だ。ピアノもスリリング!ぜひ!お楽しみいただきたい。

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チケット好評発売中!
第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル
『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
会場:Hakuju Hall
詳細は、HPをご覧ください⇒スペイン浪漫Ⅳ
ご来聴をお待ちしています!

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ロドリーゴの歌曲の中で、最も知られている作品「ポプラの林に行ってきた」





by Megumi_Tani | 2019-04-25 22:40 | リサイタル | Comments(0)

519♪ 1ヶ月前になりました   

第27回リサイタル『スペイン浪漫Ⅳ』開催までちょうど1ヶ月になりました。
2つの「アヴェ・マリア」「鳥の歌」「カルメン〈ハバネラ〉の元歌」「ラ・パロマ」「嫉妬」「グラナダ」「エル・ビート」「わが心のアランフェス」etc, etc。
とびきりの歌をご用意してお待ちしております169.png

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チケット好評発売中!
第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル
『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
会場:Hakuju Hall
詳細は、HPをご覧ください⇒スペイン浪漫Ⅳ
ご来聴をお待ちしています!

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by Megumi_Tani | 2019-04-19 20:43 | リサイタル | Comments(0)

519♪ お前の黒い瞳   

ノートルダム大聖堂火災のニュースに衝撃を受けた。悲しすぎる。。。
リサイタルで、2曲の「アヴェ・マリア」を歌う。1曲はラテン語。もう1曲はスペイン語。今日は歌っていても、パリで「アヴェ・マリア」 を歌い、祈る人々の姿が脳裏から離れなかった。祈祷文を歌う「アヴェ・マリア」は特別な曲であることを改めて実感。心して、大切に演奏したいと思う。

さて、そのリサイタルから今日ご紹介するのは、アルバレス作曲「お前の黒い瞳」だ。
アルバレスは、ハバネラの王様イラディエールの一世代後輩にあたる作曲家。彼らが生きた時代、”異国スペイン” "魅惑の国スペイン" は諸外国の憧れの的となり、大いに人気を集めていた。そんなニーズにお応えしてか??アルバレスは、いわゆる ”スペイン趣味” 溢れる、耳に心地よい作品を残している。「お前の黒い瞳」もご多分に漏れず、前奏が始まった途端、あぁ!スペイン!と、どなたにもご納得いただける(笑)曲だ。27回目のリサイタルにして初登場!お楽しみに!

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チケット好評発売中!
第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル
『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
会場:Hakuju Hall
詳細は、HPをご覧ください⇒スペイン浪漫Ⅳ
ご来聴をお待ちしています!

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「〈お前の黒い瞳〉って、あの有名なロシア民謡とは違いますよね…?」と、遠慮がちにお尋ねになった方がいた。たしかにタイトルが似ています。でも違いますよ~!!
ロシア民謡〈黒い瞳〉はアレンジされて、この大ヒット曲になりました。







by Megumi_Tani | 2019-04-16 23:42 | リサイタル | Comments(0)

真っ直ぐに歌うこと   

敬愛するソプラノ、清水まりさんのリサイタルに出かけた。会場のアンビエンテは満席。発売3週間でチケット完売だったとのこと!

フランク〈天使の糧〉から始まり、美しいドニゼッティ、ロッシーニの歌曲、入魂のリスト〈ペトラルカの3つのソネット〉、休憩をはさんで、お洒落なアーンの歌曲、締めはスペイン!オブラドルスの歌曲で全19曲。ボリュームたっぷりのプログラムをまさに全身全霊で歌い上げた。ブラボー!まりさん。

ひとつひとつの作品に対する謙虚な姿勢、真摯なアプローチがひしひしと伝わってくる。素の心で歌うことに向き合い、あらゆる努力を重ね、ただひたすらに、ただ真っ直ぐに歌う。歌い手として当然のことだけれど、その純粋さに出会える機会はそう多くはない。

真っ直ぐに歌うっていいな、と、あらためて実感。5月19日本番に向けて素敵な贈りものをいただいた気分。まりさん、ありがとうございました169.png

この日演奏された1曲:オブラドルス〈Del cabello más sutil〉




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チケット好評発売中!
第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル
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by Megumi_Tani | 2019-04-15 22:12 | Musica あれこれ | Comments(0)

第2期 連続講座「声の力を学ぶ」第1回   

元NHKアナウンサー室長山根基世さんが主宰される連続講座『声の力を学ぶ』第2期がスタートしました。「声」をキーワードに、毎回多彩な講師が広くて深い話題を楽しく分かり易く語ってくださるこの講座。脳も心も刺激され興味が尽きません。今期も引き続きレポートをお届けしてまいります。
第1期のレポートはこちら ⇒ 『連続講座「声の力を学ぶ」

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第2期第1回の講師は、東大大学院教授、言語脳科学者の酒井邦嘉先生講座全体のコーディネイトを務めていらっしゃる酒井先生と山根さんとの対話形式で、まず初年度の各回を振り返り、続いて「脳から心、そして声や言葉をめぐって」をテーマに、お二人の楽しいトークが繰り広げられた。

ノーム・チョムスキーというお名前をご存知だろうか?文系のものとされていた言語学をサイエンスの対象とし、人間の言葉は自然科学で扱えることを世界で初めて示した方だ。東大で物理を学び、理系の道を歩んでいた酒井邦嘉先生の人生を大きく転換させた方でもある。チョムスキー理論がもたらしたコペルニクス的発想の転換、人間の脳には「生得的普遍文法」が備わっていること、「生得説」と「学習説」の違い、あらゆる人間の言語に共通する「木構造(tree structure)」etc。言語そのものの根幹に関わるお話を酒井先生が分かり易く解説してくださった。

チョムスキー?言語学がサイエンス?普遍文法?木構造?…と思われた方は、酒井先生の近著『チョムスキーと言語脳科学』をぜひどうぞ。私も含め、門外漢、ド素人の人間でも理解できるよう、易しく、読みやすく、書かれています。
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次々と繰り出される山根さんの質問に酒井先生がユーモアたっぷりに即答!そのお答えにまた山根さんが絶妙のお返し!くつろいだ実に楽しい時間…。講座の途中で気が付いた。お二人の声がリラックスしている。お互いへの信頼、安心のようなものが声に溢れているから、自ずと場が和み、参加者も知らず知らずのうちに柔らかい気持ちになる。これぞまさに声の力!今期も楽しみです。

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チケット好評発売中!
第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル
『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
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by Megumi_Tani | 2019-04-12 21:51 | 講座/セミナー | Comments(0)

519♪ エル・ビート   

「エル・ビート」も今年はプログラム入りした。詠み人知らず、とでもいうのだろうか。出自がはっきりしないスペイン民謡ながら、どこの誰でも知っている。一聴すれば、そこはもうスペイン!The Spain!みたいな曲だ。初めてスペイン歌曲を人前で歌った時にもプログラムに入っていたように記憶している。以来、まさに数えきれないほど歌ってきた。

歌というのは不思議なもので、こんなに素朴な曲でも年月を重ねると「育つ」。喉が楽器、つまり楽器が生身だから、歌い手の経年変化とともに声は当然変わる。しかしそれだけではない何かが知らないうちに生まれ、練られ、育っている。「エル・アレグリート」の項でも書いたが、その育ちぶり?は、歌い手本人にとっても新鮮だ。あら!あなた、そういう歌だったの!と真面目に驚くこともしばしば。

いつも人気の「エル・ビート」。この歌を楽しみにご来聴くださるお客様も多い。
今年はどんな演奏をお届けできるか。私自身も楽しみです169.png


第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
会場:Hakuju Hall
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プログラム、曲目紹介、チケットご購入等々、
詳細は、HPをご覧ください⇒『スペイン浪漫Ⅳ
ご来聴をお待ちしています♪



若きベルガンサが歌う「エル・ビート」
(タイトル表示が間違っています)


男声が歌う勇ましい?版


こちらは、ニン編曲版

私は踊りませんが(笑)


何だか切ない「エル・ビート」





by Megumi_Tani | 2019-04-09 23:23 | リサイタル | Comments(0)

519♪ ロドリーゴと祈り   

「R」か?「L」か?
新しい元号『令和』の発表を聞いて、まず頭に浮かんだのがこの問いだった。歌い手の性か?(笑)レイワのレをR、L、どちらで綴るかによってスペイン語では(スペイン語に限らないが)発音がまったく違う。ほどなく、正式なアルファベットの綴りは『Reiwa』と発表があった。「R」だ。巻き舌である。rrrrrrrrrrrrrreiwa!
元号とは別に、もしかすると巻き舌苦手な方の練習には役立つかもしれない。

リサイタル『スペイン浪漫』開催は2019年5月19日。令和の時代の平和と安寧を願い、第1ステージは「祈り」の歌を演奏する。2019年はロドリーゴ没後20年記念の年だ。第4ステージはロドリーゴ作品をまとめて演奏する。

ロドリーゴと祈り。同じ組み合わせがあった。2011年、東日本大震災の年のリサイタルだ。恐ろしく悲惨な災害が二度と起こらないように、と祈りを込めて歌った、あの年はロドリーゴ生誕110年記念の年だった。意味合いが違うとはいえ、ロドリーゴと祈りの組み合わせが重なる。5月に向かって準備を進めながら、このことがずっと心の片隅にあった。

アランフェスに代表される流麗なメロディー、心地よいリズム、意表をついた遊び心溢れる和音、どんなに楽しく遊んでも最後は終わるべくして終わる安心感。ロドリーゴの音楽はカラフルで円満だ。1901年に生まれ、1999年に天に還ったロドリーゴ。ピアニスト、作曲家、音楽学者、教育者として幅広く活躍し、数々の賞を授与され、アランフェス公爵候の爵位も授かった。スニーカー姿でファッション雑誌の表紙を飾ったりもしている。幼少時に視力を失ったハンディなどものともせず人生を謳歌した方、という印象があった。

5月19日第4ステージで、珍しい作品「カッコウの歌」を演奏する。ロドリーゴらしい遊び心溢れる歌だが、その歌詞にハッとさせられる。yo と一人称で、熱く切ない願いが語られているのだ。さりげなく、まるで煙に巻くようにさりげなく…。

ロドリーゴ作品のどこか青空を思わせる清澄さは、誰にも分からない深い悲しみを乗り越え、突き抜けた人だからこそ生まれて来るものなのかもしれない。それは天を仰ぐ祈りにも通じるだろう。簡単に、青空、と書いたが、その空の青さを、もしかするとロドリーゴは知らないかもしれないのだから…。

「カッコウの歌」が伝えてくれたメッセージ。「ロドリーゴと祈り」が二度重なるのも故あってのことか、と、あらためて思う。


第27回谷めぐみスペイン歌曲リサイタル『スペイン浪漫Ⅳ』
2019年5月19日(日)午後2時開演
会場:Hakuju Hall
チケット好評発売中!
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by Megumi_Tani | 2019-04-04 23:27 | リサイタル | Comments(0)