北海道での大地震   

9月6日朝6時ごろ、ふと目が覚めて枕元のラジオのスイッチを入れると、「生まれて初めての揺れでした」と、インタビューに答える声が流れてきた。あ、またどこかで地震があったんだ…。ぼんやり聞いていると、その男性の訥々とした語り口が北海道を思わせる。あれ?慌てて起き上がり、テレビをつけ、大地震発生を知った。
平成30年北海道胆振東部地震

その段階では北海道と携帯電話がつながり、家族の無事を確認できた。が、すでに北海道全域で停電。断水になっていない地域でもマンションでは水が止まっていた。東日本大震災の記憶が一気に蘇る。余震の恐怖、物資の不足、情報の混乱、離れていて何も出来ない無力感…。そんななか、NHKのアナウンサー氏がこんな呼びかけをした。
離れたところだからこそできるサポートを

そうか、出来ることがあるんだ。スマホは極めて便利なツールだが、停電下では充電が出来ない。予備の充電器があればよいが、無い場合は残っている電気を節約するしかない。となると、使い放題であれこれ検索することは出来ない。フェイスブックでこまめに情報発信されている方も「電力節約のため、しばらく投稿を止めます」と書き込んでいる。普段テレビで情報を得ている高齢者の方などはテレビが映らず、今、何が起きているのかも分からない。新しい情報、注意を喚起する情報が出ても、それを知る術がない。

幸いメールは通じていた。そこで、こちらで得た情報を随時、簡潔に、メールで伝えた。電力節約のため「返信不要」。細かい地域の情報は分からなくても、大きな流れだけでも伝わるだろう…。実際、早々に停電が復旧した地区でも、電波が微弱で電話は不可、テレビの受信も出来なかった。今何が起きているのか分からないことほど不安なことはない。

発災から3日め。少しずつ復旧が進んでいるが、全体が落ち着くには長い時間がかかるだろう。週明けには、もしかすると計画停電?の報道もある。東日本大震災時のあの大混乱…。思い出すだけで憂鬱になる。北海道の皆様、計画停電回避のため、どうぞ節電を!

ところで、東日本大震災の折も書いたが、今回も「ラジオ」をお薦めしたい。スマホ検索もダメ、テレビもダメ、ラジオもダメ。スマホでもラジオが聞けるが、これも充電が出来なければダメ。半日あるいは一日経てば、無料充電できる場所が開放されるだろうが、その情報を得る手段は?その無料開放所まで行く足が無い場合は?そんな時、手元に乾電池式ラジオがあれば、とりあえず情報を得られる。

ラジオには別の効用もある。東日本大震災の時に私自身が体験したことだが、テレビで繰り返し流される大災害の映像に心がやられてしまうのだ。そんな時は、テレビのスイッチを切り、ラジオに切り替え、最低限の情報はキャッチしながら、我に返って落ち着いた時間を過ごす。「被災地に雪が降る… 」「災害報道を見て苦しんでいるあなたへ

ラジオのみから、ライト付き、目覚まし付き、スリープ機能付き、防災機能付きetc、いろいろな種類があります。この機会に、一家に一台乾電池式ラジオ、いかがですか?

大きな余震が来ないことを、そして順調な復旧、復興を、心から、心から祈ります。
被災地への支援をお考えの方へ



[PR]

# by Megumi_Tani | 2018-09-09 12:59 | 故郷 | Comments(0)

お薬のこと   

ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られそうな8月だった。猛暑、酷暑は言うまでもなく、諸般の事情でPCにも向かえず、ブログも8月10日以来、更新無し。「無事ですか?」とさりげなく安否確認をしてくださる方まで現れた。ご心配おかけしてスミマセンm(__)m

ところで、冒頭の「ボーっと生きてんじゃねーよ!」で、ピーンと来る方が結構いらっしゃるのだろうか?5歳の女の子チコちゃんがこのキメ台詞を絶叫する番組NHK『チコちゃんに叱られる』が大人気らしい。以前たまたま視た際には、正直、ちょっと奇異な感じがぬぐえなかった。昨夜また、たまたま遭遇し、つい視てしまった。チコちゃんのキャラが以前よりこなれた気がするのは私だけ?
独占】「チコちゃんに叱られる」声担当、キム兄が初めて語る「チコちゃんの自由さ

昨夜たまたま『チコちゃん』を視たのは、帰宅してふと付けたテレビで、その前の番組『ポリファーマシー』が目に飛び込んで来たからだ。ポリファーマシーとは、多種類のお薬が処方されていること。日本語では多剤併用 、いわゆる薬漬けのことで、主に高齢者医療の問題らしい。番組でも、十何種類ものお薬を服用している高齢者の方が原因不明でふらついたり、血圧が下がったり…等々の事例を紹介していた。

さて、このお薬による弊害 : 薬害は、高齢者でなくても起きる。多剤併用者でなくても、たまたま処方された何かのお薬と何かのお薬の相性が悪いだけでも起きる。どれかひとつのお薬と自分の相性が悪いだけでも起きる。しかもその症状は、番組に登場したようなめまい、ふらつき、血圧低下等に留まらず、時に激烈、命の危機にさえ陥る。
なぜこんなにエラそうに(笑)書けるかというと、私自身が経験者だからです145.png

病の時、手術の時、怪我の時、体が辛い時、私達を助けてくれる大切なお薬。しかし、何かひとつ歯車が狂うと、それは体内で異物になる。番組でも採り上げられていたように、おそらく薬が…という症例があっても、それに気づいた医師と処方した医師、そして薬剤師、薬局との連携が必ずしもスムーズに運ぶわけではない。患者は原因不明のまま、痛かったり、苦しかったり、転げまわるハメになる。「私は医者に言われても薬は断固拒否する!」と豪語された方もいたが、事はそう単純明快ではない。現にその方も、先日受けた手術の際にはお薬のお世話になったことだろう。

というわけで、我々素人の患者の立場にある者は、せめて何かの時のために「お薬手帳」を持ちましょう。複数冊はダメです。一冊にまとめて、自分がいつ何のお薬を飲んだか、明示できることが重要です。そして何か異変を感じたら、すぐにそれを伝えましょう。重篤になってからでは本当に大変です。

今日から9月。こんなに真面目なことを書けるようになったから、ボーっと生きた8月病からは脱出かな?


[PR]

# by Megumi_Tani | 2018-09-01 13:23 | エトセトラ | Comments(0)

「声の力を学ぶ」連続講座 第5回   

元NHKアナウンサー、山根基世さんが主宰される連続講座『声の力を学ぶ』第5回を聴講させていただいた。
第1回」「第2回第3回」「第4回

今回の講師は、詩人の吉増剛造演題は『声のマ(魔)』。このタイトルは、2016年東京国立近代美術館で開催された「声ノマ 全身詩人展」に由来するとのこと。「声ノマ」がなぜ「声のマ(魔)」になったのか、「マ」とは、真であり、間であり、舞であり、魔であり…。片仮名「マ」を導入に講義が始まった。

自ら録音した「声ノート」を聞くとき、22歳の己の声に恐怖を感じるのはなぜか?自ら集めた詩人、歌人、思想家たちの肉声を繰り返し繰り返し聞くことで、「歌の底をながれているらしい流れを聞き」、「歌というものの不思議を聞く」。声とは何か?声を聞くとは何を聞くことなのか?講義の途中でも、「あ、この声には〇〇な想いがあるんだ。今、気が付いた」と、何度も呟かれる。

機材の進化によって、残せないはずの声が残せたり、聞けないはずの声が聞けたりするようになった。講義のなかで聞かせていただいた貴重な肉声の数々。折口信夫、堀口大學、柳田國男etc。与謝野晶子は大柄だが声は小さい人だったそうだ。歌人たちが自作の歌を詠む声、その「間」は「裂断」、裂断は「刹那」、その刹那を引き延ばすところに精霊が降りてくる…。「黙」と書いて「しじま」、「黙の深み」「黙の言葉」…。

講義は自由自在に、しかし、声の「魔」をじっと凝視しながら進んでいく。「声の底の声を聞く」と核心を突き、「世界の割れ目をどのようにつかまえ、どのように自分の世界にしていくか」と鼓舞し、「コンピューターも発達するが、人間はもっともっと深くなる」と力強く…。

資料として配布されたA3の紙は、手書きの文字でびっしりと埋められていた。帰宅して、夜、これを丁寧に読み込んでみた。自由自在に、と感じられた講義の内容が、実は詳細に書き記されていたことに驚く。文字の大小、行間、細かく書き込まれたメモ等々に、講義の合間にふと浮かべられた表情や眼差しが蘇る。独特の美しい文字で書かれた文章が、声で語られる言葉とはまた違う何かを伝えてくれていることも興味深い。圧倒的な存在感とエネルギー。頭脳と感受性をごりごりマッサージされたような、刺激的な時間。

この拙いブログでは、とても表現しきれない世界です。気になった方は、8月11日から始まるこちらの展覧会へどうぞ。涯ノ詩聲 詩人吉増剛造展 期間中、8月26日には、山根基世さんとのコンビで、ワークショップ「声の力」が開催されます。

最後の質問コーナーでの山根さんとのやり取りの中で:
「声は人間を探る新しい鉱脈、人間を知る大きな手掛かりになりうる」
そう!まさに「声の力」です。


[PR]

# by Megumi_Tani | 2018-08-10 22:35 | 講座/セミナー | Comments(0)

『わが心のアランフェス~ロドリーゴの魅力』その2   

夏期セミナー『わが心のアランフェス~ロドリーゴの魅力』@セルバンテス文化センター第2回が終了した。『第1回』に続き、ロドリーゴの人生をたどりながら、主な歌曲作品、小品ながら個性豊かな歌の数々をYoutubeやCDとともにご紹介した。
e0172134_19443923.jpg
ロドリーゴの歌曲には新古典的ともいえる端正なスタイルの作品が多い。どんなに音楽が展開しても最後は落ち着くべきところに落ち着く安心感。そこに、16世紀の歌を採り入れたり、スペインらしいリズムを際立たせたり、と、多彩な要素がカラフルに散りばめられている。たまに鳴るビックリするような和音には、「ほら、面白いだろう?」とでも言いたげな、遊び心が感じられる。

ロドリーゴが病で視力を失ったのは4歳の頃だ。4歳までに「見た」ものの記憶はほとんど残っていないだろう。凡人には想像もつかない暗闇の世界に生きながら、プリズムのような音の絵を描き、学問にも通じ、数々の栄誉と名声を得た、その傍には、生涯をかけてロドリーゴを支えたビクトリア夫人の存在があった。二人は今、そろってアランフェスの墓地に眠っている。

「今日聴いた〇〇の曲を歌ってみたいと思います」と、スペイン歌曲の勉強をしている受講生さんはヤル気満々。毎回熱心にご参加くださる方、今回初めて参加の可愛いお嬢さんも大いに楽しんでくださった様子。時々駄々をこねるパソコンも昨夜はサクサク絶好調!ロドリーゴ講座らしく、どこか晴れやかな終了になりました。Muy bien!

〈聖なる羊飼い〉


〈ベツレヘムの小歌〉


不思議な響き〈四つのセファルディーの歌〉


必見!ロドリーゴ夫妻とアランフェス




[PR]

# by Megumi_Tani | 2018-08-04 20:01 | 講座/セミナー | Comments(0)

バルセロナオリンピックから26年   

今年の夏はとにかく暑い。東京も40度越えだった先週、23日。太陽がじりじりと容赦なく照りつけ、日傘をさしていても頭のてっぺんがクラクラする。加えて、道路のコンクリートからの照り返しがもの凄い。カーッと焼かれる感じは、まさに人間目玉焼き。と、思っていたら、生徒さんのひとりが「丸焼きにされる子豚ちゃんの気持ちが分かりました」と言う。そうか、我ら可愛らしい卵ではなく子豚ちゃんか…。

2020年東京オリンピックへの懸念が現実味を帯びて来た。ここまで極端な暑さは予想出来なかったとしても、7月末、梅雨明けの一番暑い時期の開会であることは当初から分かっていたはず。この猛暑を受けて、対策を!と連呼されているようだが…。

Facebookはマメだ。こちらが頼まなくても種々雑多な情報を勝手にどんどん流してくる。時に有用、時に限りなく無用。しかしおかげ様で、時折、忘れていた何かを思い出させてくれる。先週の酷暑真っ只中の25日、1992年のその日にバルセロナ・オリンピックが開会したことを伝えてくれた。あれからもう26年…。史上最も成功した、とも言われる開会式は美しく懐かしい記憶だ。しかし誰もが感じている通り、同じ7月末でも、今は世界中がもっと暑く なっている。2年後の夏、もっと涼しくなっているとは、とても思えない。
猛烈に暑くて、猛烈に湿度の高い東京の夏。2020年は本当に大丈夫なのだろうか…?

今日の文章には「…」が多いなぁ。これも暑さボケ(>_<)

バルセロナ・オリンピック開会式ダイジェスト版


スペインが生んだ声楽家スーパースターの共演


さよならはルンバで!
閉会式。 13分20秒あたりから「魅惑のバルセロナ」


閉会式の締めは、ビクトリア・デ・ロス・アンへレスが歌う「鳥の歌」
演奏の終わりと同時に、聖火が静かに消えました。



[PR]

# by Megumi_Tani | 2018-07-29 13:51 | 思い&想い | Comments(0)