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ファリャとベティカ   

「歴史」が好きだ。下手なドラマよりずっと面白い。しかし、どちらかというと、好みは日本史。世界史は敬遠しがちだった。ところが何の因果か、スペイン歌曲を歌う身となり、スペインとスペインに関わりのある国々の歴史に無縁ではいられなくなった。知り始めると面白い。それどころか、日西翻訳通訳研究塾で二年に亘って学んだ『スペイン現代史』の興味深かったこと!「奇跡の国スペイン」をあらためて実感した。

この秋から始まった『スペインしませんか?(史ma専科?)』は、古代から現代までのスペイン史を一気に駆け抜けようという意欲的な講座。その第2回の講義が終了した。ローマ帝国の侵入、繁栄、分裂、西ゴート時代、そしてイスラムの侵入、三つの宗教の共存共栄…。かの天才シルヤブが登場したイスラムの時代は、音楽史的にも非常に興味深い。

紀元3世紀、イベリア半島は6つの地域に分割され、その中のひとつ、現在のアンダルシア辺りを「ベティカ」と呼んだ。マヌエル・デ・ファリャの作品の中に『ファンタシア・ベティカ』というピアノ曲がある。ベティカ、すなわち、ローマ時代のアンダルシアに思いを馳せて書かれた作品だ。

『はかなき人生』『恋は魔術師』で、アンダルシア音楽の頂点を極めたファリャだが、彼はそれで満足しなかった。より昇華されたスペイン音楽、より純化された音楽そのものを追求し続ける。ちょうどその曲がり角の時期に書かれたのが『ファンタシア・ベティカ』だ。テクニック的にも理解するにも難しい曲ということで、なかなか演奏されないらしい。

ファリャという人は、何事も純粋に突き詰めて、突き詰めて、突き詰める。時には突き詰め過ぎて、壊れてしまう。しかし、その異常なまでの突き詰めから、ファリャ独自の高次に熱く純粋な音楽が生まれた。アルベニス、グラナドス、と来て、ファリャで一つの時代の終わり=始まりの時期を迎えたことがよく分かる。

★11月4日&18日開催のセミナー『魅惑のスペイン歌曲Ⅱ』、テーマはファリャです。音と映像たっぷりで、ファリャの音楽世界をお楽しみいただきます。
詳細、お申し込みはこちら ⇒ 『スペイン語の歌のクラス』

ファンタシア・ベティカ(アンダルシア幻想曲)

by Megumi_Tani | 2016-10-25 23:45 | スペイン歌曲 | Comments(0)

人ありて歌   

子どもの頃から世界各地を放浪、己のピアノの腕一本で稼ぎ歩き、長じては豪放磊落、仲間や同郷の後輩を惜しみなく援助したイサーク・アルベニス。天才ピアニスト、天才作曲家として浪漫の時代の寵児となり、後輩の指導にも尽力したエンリケ・グラナドス。謹厳実直、生涯をかけてスペイン音楽の高みを追求したマヌエル・デ・ファリャ。スペインを代表する作曲家達の人生をたどると、とても興味深い。

若き日、グラナドスは家計を助け、留学費用を貯えるためにバーやキャバレーで酔客相手にピアノを弾いた。ファリャも生活のために、レッスンはもとより夜会の伴奏、巡業ピアニスト、カタログの翻訳までこなした。彼は「音の苦情」にも悩まされ、何度も引っ越しを余儀なくされている。

今でこそ「スペインを代表する作曲家」と呼ばれる彼らだが、アルベニスは生前、故国から何の栄誉も与えられなかった。ファリャの作品は国外での高い評価に較べて国内で演奏される機会が少なかった。そして哀しくも、三人そろって故国スペインの外で最期の時を迎えている。グラナドスは戦争に巻き込まれての非業の死だ。

太っ腹で人々に愛されたアルベニスは、きっと心優しい淋しがり屋だったにちがいない。グラナドスは己のイケメンぶりに結構自信があった、かな?ファリャの頑固さと生真面目さは、俗世を生きる困難を感じさせる。奇しくもファリャとパウ・カザルスは同じ年に生まれているが、その人生の逞しさ、もっと言うなら図太さ、には大きな違いがある。カザルスの方がずっとこの世というものを知っていた。そして、そのカザルスもまた、故国の外で天に還っていた。

どんな人も必死にこの世を生きて、その中から何かが生まれる。人ありて音楽。人ありて歌。だからこそ愛おしい。

11月開催セミナー『魅惑のスペイン歌曲Ⅱ』テーマは、マヌエル・デ・ファリャ。スペイン音楽に捧げた人生、多彩な作品、パリやグラナダを舞台にした仲間達との交流、エピソード etc を音と映像でたどります。もちろん!今話題、真央ちゃんの「火祭りの踊り」も!ご参加をお待ちしています。
お申込み詳細はこちら ⇒ 『スペイン語の歌のクラス』

フャリャが生まれた街カディスの大聖堂
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by Megumi_Tani | 2016-10-17 22:49 | スペイン歌曲 | Comments(0)

セミナー『魅惑のスペイン歌曲Ⅱ』   

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スペイン歌曲の魅力を視て、聴いて、味わう講座。前回の大好評を受けて、11月に第2回の開講が決まりました。メインテーマは、今年、生誕140年、没後70年を迎えた作曲家マヌエル・デ・ファリャ。浅田真央選手の今季の曲「火祭りの踊り」の作曲者です。

開講日:11月4日、18日(いずれも金曜日)19時~20時30分
場所:セルバンテス文化センター東京
受講料:6,000円

どなたでも受講できます。詳細は、こちら↓↓
『スペイン語の歌のクラス@セルバンテス文化センター』


by Megumi_Tani | 2016-10-08 22:25 | 講座/セミナー | Comments(0)

『ロポポポン♫』 講座終了   

地下オーディトリアム貸し切りの贅沢な企画『スペイン語で歌おう』@セルバンテス文化センター
第3弾『太鼓をたたく少年~El tamborileroを歌おう!』が終了しました。皆さん、とても熱心にご受講。2回のレッスンで見事にマスターされました。受講生のお一人Mさんがフェイスブックに投稿してくださった第2回クラスのレポートをご紹介します。

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セルバンテス文化センターのカルチャー講座「《太鼓をたたく少年》を歌おう」2回目。
今日は前回の復習と歌詞の意味。スペイン語は「繰り返し同じ単語を使うことを嫌う」ので、クリスマスのこの歌も、「聖なる御子」のことを、実に様々な単語で歌います。文中でも大文字で始まる単語に要注意。「Dios」「Nino」「El」「Rey」...。そして、スペイン語のみならず、ラテン語系の曲を歌うときに発音の重要ポイント、「口角あげて」は、毎回勉強になりました!歌いにくい単語の前はハッキリ歌う、これも歌うコツですね!そして、スペインのクリスマスについて、めぐみ先生を筆頭に、参加者が体験談や知ってる知識を披露。私も、9年になるbvocalとの交流で得た体験をお伝えしました。待ち遠しいクリスマス、大家族で祝う手作りディナー、クリスマスのプレゼント交換。
締めくくりは、課題曲「El tamborilero 」をステージから客席に向かって歌い、このワークショップを終えました。めぐみ先生,Muchisima gracias!!! ご一緒に歌った皆さま、ありがとうございました。Nos vemos pronto.またお会いしましょう。
写真に写っていますが、11月はスペインの作曲家ファリャ。めぐみ先生の絶妙トークのご講義と秘蔵資料の数々に出会えることでしょう!4日(金)と18日(金)19時から20時30分です。
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Mさんのご投稿にもある通り、11月は、セミナー『魅惑のスペイン歌曲Ⅱ』を開催します。
どなたでも受講できます。詳しくは、こちら ⇒ セミナー『魅惑のスペイン歌曲Ⅱ』

by Megumi_Tani | 2016-10-08 20:25 | 講座/セミナー | Comments(0)

太鼓をたたく少年~El tamborilero   

セルバンテス文化センター秋期講座『スペイン語で〈太鼓をたたく少年〉を歌おう!』
1回めのクラスが終了した。スペイン語の発音と音符への載せ方を猛練習!終了時には、受講生の皆さん、ずい分口が滑らかに動くようになった。Muy bien!

スペイン語に限らず、外国語で歌うには、やはり歌ならではのコツがある。その言語に堪能で文法も会話もパーフェクト!という人が、メロディーに歌詞をうまく載せられるか、というと、必ずしもそうではない。母国語とする人達がごく当たり前に出来ることでも、我々外国人にとっては、しばしばとんでもなく難しい。「R」だ「L」だ、舌が上だ下だ、と悪戦苦闘するハメになる。それでも皆さん、頑張るのは、スペインが大好き!だから。

〈太鼓をたたく少年〉スペイン語タイトル〈El tamborilero〉、英語では〈The Little Drummer Boy〉。世界中で愛されている曲だが、クリスマスの歌だということは日本ではあまり知られていない。
今年のクリスマスは、またまた三連休。まだちょっと気が早いけれど、受講生の皆さん、次回のクラスで「ropopopón, ropopopón」マスターしましょう!

『スペイン語の歌のクラス@セルバンテス文化センター』
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上の動画、歌っているのはこの人です。


お宝英語バージョン!デビッド・ボーイ×ビング・クロスビー

by Megumi_Tani | 2016-10-02 20:00 | 講座/セミナー | Comments(0)

秋講座@セルバンテス文化センター   

『スペイン語の歌のクラス』@セルバンテス文化センターの秋講座をご案内します。

大好評をいただいてる「スペイン語で歌おう!」のシリーズ。
2016年秋期は世界中で愛されている『太鼓をたたく少年~El tamborilero』をお稽古します。

(講座番号CUL-06) スペイン語で「太鼓をたたく少年」を歌おう!
•日程:9月30日、10月7日(金曜日19:00-20:30)
•参加費:6000円
•講師:谷めぐみ
•言語:日本語

「太鼓を叩く少年?知らない」と思われた方、この曲です。ロポポンポン、ロポポンポン…
どこかでお耳にされたことがあるのでは?スペイン語初めての方も大歓迎です。


こちらも大好評をいただいた「スペイン歌曲を視て聴いて味わう」セミナー。
秋期のテーマは、スペインを代表する作曲家のひとり、マヌエル・デ・ファリャ。グラナドス没後100年の陰に隠れてしまいましたが、ファリャも今年、没後70年、記念の年を迎えています。スペイン音楽の探求に己を捧げたその人生と作品を、音と映像でたどります。フィギュアスケート浅田真央選手の来季の曲がファリャの「火祭りの踊り」に決まりました。秘かに旬です…ファリャ。

(講座番号CUL-12) 魅惑のスペイン歌曲II
•日程:11月4日、18日(金曜日19:00-20:30)
•参加費:6000円
•講師:谷めぐみ
•言語:日本語

講座詳細は、下記リンクをご覧ください。皆様のご参加をお待ちしています。
『スペイン語の歌のクラス』@セルバンテス文化センター
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by Megumi_Tani | 2016-07-30 21:16 | 講座/セミナー | Comments(0)

ラ・パロマ大盛況!   

「スペイン語でラ・パロマを歌おう!」@セルバンテス文化センター、第2回目が終了しました。春期講座の締めくくりです。第1回目欠席だった方も今回は駆けつけ、最前列に全員ずらりと着席。まずは発声練習で喉も心もウォーミングアップ。スペイン語の読み方を復習、歌詞の意味を確認して、さぁ歌います。いい調子です。歌詞がはみ出す?箇所や言いにくい箇所を何度も練習したり、テンポを変えて歌ったい…。あれやこれやで、あっという間に1時間半が過ぎました。最後は、オーディトリアムの舞台に上がって、発表会気分で演奏。ピアノ伴奏していた私も楽しくなるほど、皆さん、ハバネラのリズムに揺れて揺られて歌っていました。Muy bien!

スペイン語の名曲を2回レッスンでマスターしようというこのクラス。受講生の皆さんの「歌うぞ!」の意気込みが素晴らしい。また『秋講座』でご一緒しましょう。
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by Megumi_Tani | 2016-07-30 20:48 | 講座/セミナー | Comments(0)

「ラ・パロマ」歌うも他生の縁   

7月15日「スペイン語でラ・パロマを歌おう!」第1回が終了しました。午後7時、セルバンテス文化センター地下、オーディトリアムに受講生集合。『スペイン語でクラベリートスを歌おう!』とは設えが変わり、今回は全員、客席最前列にずらりと着席です。

音楽好きでよくコンサートに足を運ばれる方、合唱等で歌を楽しまれている方、フラメンコのカンテを得意とされるセニョール、普段はあまり歌ったりしないけれど今日のこの1曲が大好きで参加された方…。スペイン語堪能な方、ただ今勉強中の方、この講座で初めてチャレンジされる方…。
4月『毎日メディアカフェ』、5月、6月の『スペイン語の歌のクラス』に続いてご参加の方、今夜初めてお目にかかる方…。仲良くお揃いでご参加のご夫婦もいらっしゃいます。「袖触れ合うも他生の縁」ならぬ「ラ・パロマ歌うも他生の縁」?皆さん、大張り切りで集まられました。

スペイン語歌詞の読み方練習の後、さぁ!Vamos a cantar! 最初はちょっぴり遠慮がち。でも、だんだんリラックス。クラスが終わる頃には、ハバネラ独特のゆる~く揺れるリズムに乗って、ノリノリで歌っていらっしゃいました。Muy bien! 次回29日またご一緒しましょう!
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こちらも、み~んな歌っています♪



第25回リサイタルスペイン浪漫Ⅱ~エンリケ・グラナドス没後100年に捧ぐ
ご来聴をお待ちしています060.gif

by Megumi_Tani | 2016-07-16 20:53 | 講座/セミナー | Comments(0)

ソフトクリームの日   

今日は暑かった。東京も35℃越えだ。2020年、東京オリンピックは大丈夫なのだろうか?選手たちはトレーニングを積んでいるから心配ない、と、誰かが言っていたが、それにしても、マラソンは?競歩は?はたまた、沿道の観客は…?素人ながら、本気で心配になる。

そんな猛暑の今日7月3日はソフトクリームの日とのこと。知らなかった。今のようなスタイルのソフトクリームに初めてお目にかかったのはいつ頃だろう?高校時代は、部活の帰りに、友達と食べるのが楽しみだった。あんなにシンプルな食べ物なのに、店によって、味や食感が大いに違う。

留学したバルセロナで、初めてひとりで外出して、初めてひとりで買った物はソフトクリームだった。75ペセタ!値段まで覚えている(笑)すっかり気をよくした私は、鳩でいっぱいのカタルーニャ広場のベンチに座り、楽しげに談笑するおじいさんやおばあさん達を眺め、いっぱしの気分で?ピソに帰ったものだった。可笑しくも懐かしい。 ¡Hola! バルセロナ(6)

カタルーニャ広場の鳩、ならぬ、ハバナの郷愁の鳩の曲「ラ・パロマ」を歌うセルバンテス文化センターでのクラスは、今月15日と29日に開講です。いずれも金曜日夜、7時~8時30分。行ってみようかな…とお迷いの方、行きたいけれどまだ申し込みが…という方、大丈夫です。今からでもお申込みOK。ぜひご参加ください。クラス詳細は、こちらをどうぞ ⇒ スペイン語の歌のクラス
すでにお申し込みの方、お待ちしています!
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9月19日はまだ暑いだろうなぁ。。。9月にリサイタルを開くのは、実に18年ぶり。1998年9月1日の時は台風が来た057.gif033.gif 暑さと戦いながら歌う夏。元気に乗り切りたい047.gif

第25回リサイタルスペイン浪漫Ⅱ~エンリケ・グラナドス没後100年に捧ぐ
ご来聴をお待ちしています


by Megumi_Tani | 2016-07-04 00:52 | エトセトラ | Comments(0)

6月講座《魅惑のスペイン歌曲 Ⅱ》   

セルバンテス文化センターでのセミナー《魅惑のスペイン歌曲》第2回目が終了しました。
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前半は、今年没後100年を迎えた作曲家、エンリケ・グラナドスの生涯を一気にたどり、後半は、スペインが生んだDiva、Divoをご紹介。彼らのお人柄とともに名唱を楽しみました。グラナドス、アルベニス、カザルスら音楽仲間の友情、歌い手達の心温まる交流に、いつも胸打たれます。音楽だ、芸術だ、と言っても、その根底にあるのは、人としての在り方、魂そのものだと教えられます。

受講生の皆さん、とても熱心に視て、聴いて、最後には、ご質問、ご希望も寄せられました。
またご一緒する機会があるといいですね。

今日の講座でご紹介したYoutubeです。
昔風の粋な歌曲集」「愛の歌曲集」「嘆き、またはマハと夜鶯」「恋するマハのセギディーリャ
テ・キエロ・モレーナ」「ホセ・カレラスを迎える仲間達」「7つの民謡より」「
ベルガンサ&ドミンゴのカルメン」「ベルガンサのスピーチ

大好評をいただいているスペイン語の歌のクラス。春期最後の7月は「ラ・パロマを歌おう!」
詳しくはこちらをどうぞ ⇒ スペイン語の歌のクラス@セルバンテス文化センター

本日の締め、です。
5年前の春、外国人演奏家の来日公演キャンセルが相次ぐなか、ドミンゴが「予定通り」やって来てくれました。あの時ほどスペインを誇らしく思ったことはありません。
ありがとう!Domingo再び」 「ありがとう!ドミンゴ 再び


by Megumi_Tani | 2016-06-18 00:47 | 講座/セミナー | Comments(0)